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AI検索の停止設定は使うべきか|通常のクリックも減った検証と学習拒否との違い(2026年11月)

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AI検索の停止設定は使うべきか|通常のクリックも減った検証と学習拒否との違い(2026年11月)

検索画面の横にある大きなスイッチを前に考える経営者のイラスト

この記事の結論(3点)

1. 集客が目的の中小企業の大半は、Googleの「AI検索に出さない設定」を今は押さなくてよい、というのがwebcanの見立てです。

2. 理由は、得られるものが小さいことと、失うものが読めないことです。1サイトの検証では、設定後に通常の検索のクリックも減りました。

3. 10月30日、Googleは学習の共通設定に2027年に対応する計画を発表しました。Microsoftは、学習と回答への利用を分ける設定を発表しました。今すぐ必要なのは確認だけで、3点です。1つ目は、NoArchive・NoCache(検索エンジンに、ページの保存コピーを残さないよう伝える指定)の有無です。2つ目はGoogleの除外設定の状態、3つ目はAIの表示回数の記録です。

この記事は、2026年11月4日時点でGoogleとMicrosoftの公式の案内を読み直して書いています。事実と、webcanの見立てを分けて書きます。「見立て」と書いた部分は、webcan編集部の判断であり、公式の説明ではありません。

1サイトの検証については、元の記事と投稿者本人の注意書きまで確認しています。数字は、出所と限界を添えて載せます。

最初に、この記事に出てくる言葉を説明します。

言葉 意味
Search Console Googleの検索での見え方を確かめる、無料の管理画面です。
プロパティ Search Consoleに登録するサイトや、サイトの階層(例 https://example.com/blog )の単位です。
robots.txt 検索エンジンなどの巡回プログラムへの指示を書く、サイトのファイルです。
Bing Webmaster Tools Microsoftの検索エンジンBingの、サイト運営者向けの管理画面です。Bing版のSearch Consoleにあたります。
NoArchive・NoCache 検索エンジンに、ページの保存コピーを残さないよう伝える指定です。
学習/根拠利用 学習は、AIを作る・改良するためにページを使うことです。根拠利用は、AIが回答を作るときの根拠にページを使うことです。

「AI検索に出さない設定」とは何か(Googleで開始済み)

最初に、名前が似ていて混同されやすい仕組みを分けます。ここを分けておかないと、押すかどうかの判断を誤りやすいからです。

Googleの除外設定でできること

Googleは2026年6月3日に、新しい切り替えを発表しました。Search Consoleの設定の中にあります。AIを使った検索機能に自社サイトを出さないための設定で、この記事では「AI検索の停止設定」とも呼びます。対象は、AI Overviews(検索結果の上部に出るAIの要約)、AIモード、DiscoverのAI要約などです。Googleは、除外したサイトにはこれらの機能からの流入も表示も発生しない、と説明しています。

当初は英国の一部のサイトから始まりました。その後、Googleのヘルプには、2026年8月31日時点で世界の全サイトに提供したと書かれています。この記載の範囲では、日本のサイトも対象になると読めます。ただし、実際の画面は各社のSearch Consoleで確かめてください。

Googleのヘルプで確認できた仕様

次の表は、Googleの公式ヘルプ(2026年11月4日に確認)に書かれている範囲だけをまとめたものです。書かれていない項目は、書かれていないと明記しています。

項目 Googleの公式ヘルプで確認できたこと
設定の場所 Search Consoleの「設定」の中の「Search generative AI」の項目です。選べるのは、サイトを含める(既定)、除外する、親の設定を引き継ぐ、の3つです。
適用の単位 プロパティごとに設定します。ドメイン全体のほか、登録した階層の範囲(例 https://example.com/blog )でも設定できます。子のプロパティは、既定で最も近い親の設定を引き継ぎ、上書きもできます。ページ単位で切り替える設定の記載は、ヘルプにありません。
反映の目安 ヘルプには「通常は数日かかる」旨があります。同じ箇所には、設定が有効になってから1〜2日で除外される旨もあり、キャッシュなどで長引く内容もあるとされています。
検索順位への影響 Googleは、AI機能の外の検索結果の順位付けの信号には使わない、と説明しています。
AIの学習 この設定は学習に影響しません。学習を制限する場合は、Google-Extendedを使うとされています。
戻し方・変更できる人 同じ画面で「含める」を選べば、戻せます。子のプロパティは、その所有者が変更できます。それ以外の権限の人が変更できるかは、Search Consoleの権限の案内で確認してください。

ポイント

Googleの除外設定は、AIの要約などに「表示・引用されるか」を決める設定です。AIの「学習」を止める設定ではありません。この違いが、この記事全体の軸になります。

混同しやすい別の仕組み

下の図の4つは、名前も時期も違います。開始済みのものと、これから始まる予定のものが混ざっているので、まず図で位置づけを確認してください。

名前が似ている4つの仕組み(2026年11月4日時点)開始済みGoogleの除外設定AI Overviews・AIモードなどへの表示と流入を止める。場所はSearch Console。学習は止めない開始済みGoogle-ExtendedAIの学習の可否を決める。明示的に許可すると、Geminiアプリの回答の根拠として表示される対象になる予定(Googleは2027年が目標)Googleの共通の学習設定robots.txtに書く共通の目印。Googleの対応は2027年が目標で、今は使えない。案はIETFに掲載2027年2月1日から反映Microsoftの設定学習は同じ目印(案)を使う。根拠利用はMicrosoft独自の設定。初期値はどちらも「許可」。4つは別の仕組みです。学習の目印は、IETF案とMicrosoftで同じ書き方です

Google-Extendedは、AIの学習に使うかどうかを決める、以前からある設定です。Googleの10月30日の発表には、続きがあります。これを明示的に許可しているサイトは、Geminiアプリの回答の根拠として表示される対象になる、という内容です。クリックを得る対象にもなる、と書かれています。

つまり、同じ「Google」でも入口は別々です。AI Overviews・AIモードに出すかどうかは、除外設定で決まります。Geminiアプリの回答の根拠になるかどうかは、Google-Extendedで決まります。除外設定を押しても、Google-Extendedの扱いは変わりません。

お客様の目線で言えば、どの入口も「自社の情報がAIの回答の中でどう扱われるか」の話です。ただ、押すスイッチは別々です。担当者や制作会社と話すときは、どのスイッチの話をしているのかを、毎回確かめると行き違いを防げます。

セクションのまとめ:Googleの除外設定は開始済みで、AIの要約などへの表示を止めるものです。学習は止めません。学習はGoogle-Extended、共通の学習設定は予定、Microsoftは別の設定です。

1サイトの検証で分かったことと、分からないこと

Googleの除外設定を実際に使った結果として、2026年10月30日に海外のSEO専門メディアが報じた事例があります。数字が目を引きますが、読み方に注意が必要です。

何が行われたか

Search Engine Roundtableで、Barry Schwartz氏が2026年10月30日に紹介した事例です。Cyrus Shepard氏が、Googleの除外設定を使いました。1つのサイトをAI Overviews・AIモードに出さない状態にして、表示回数・クリック・クリック率を比べました。元の記事はこちら、本人の投稿はこちらです。

同氏は、この事例を「小規模」と認めています。サイト名、期間、クリックの実数は公表されていません。「結果は保証されない。自社のデータで必ず試すこと」という趣旨の注意書きも添えています。

報じられた数字とその限界

項目 報じられた内容 読むときの限界
AIの表示回数 除外すると、すぐに0になった 設定が効いたことの確認にとどまります。
AI表示の割合 全表示回数の約8% このサイトだけの数字です。他のサイトに当てはまるとは言えません。
AI表示のクリック率 約0.9%と推定 全体の数字から差し引いた推定で、直接測ったものではありません。
通常の自然検索のクリック 除外している間に減った 減った量(実数)は公表されていません。Shepard氏が通常のクリックをどう切り分けたかも、公表されていません。Search Consoleの「ウェブ」の数字には、AI機能の分も含まれます(Googleの説明)。そのため、合計の減少に除外したAI分そのものが入っていないか、元の記事からは分かりません。
サイト全体の平均順位 上がった 本人は、新規記事と社名検索の影響と説明しています。除外の効果とは言えません。
AI露出が多かったURLの順位 除外中に下がり、戻すと上がった 原因が除外そのものかは、この事例だけでは切り分けられません。
全体の表示回数 期間中に減った 減った量は公表されていません。

1サイトの検証の流れ(Search Engine Roundtable、2026年10月30日)123①除外する前AIにも表示AIの表示は全体の表示回数の約8%②除外している間AIの表示は0に通常のクリックも減った(実数は非公表)③除外を戻した後順位が上がったAI露出の多かったURLが対象1サイトの小規模な事例です。期間・クリックの実数・サイト名は公表されていませんAIの要約自体は検索結果に出続け、このサイトが引用されなくなっただけの比較です

本人が示した仮説

Shepard氏は、ある仮説を挙げています。検索結果の複数の箇所に出るほど、クリックされやすくなるという相乗効果です(呼び名はSearch SERP Halo Effectです)。AIの要約に載っていることが、通常の検索結果のクリックも支えていた、という考え方です。

これは仮説であり、証明された結果ではありません。同氏も、自社のデータで試すよう勧めています。

この事例が示していないこと

  • 1サイトだけの結果です。業種も規模も違う他の会社で同じことが起きるとは言えません。
  • 期間とクリックの実数が出ていないため、「どのくらい減ったか」は分かりません。
  • AIの要約は、除外の前後も検索結果に出ていました。変わったのは、このサイトが引用されるかどうかだけです。「AIの要約がある画面」と「ない画面」の比較ではありません。
  • Schwartz氏自身も、他に同等のデータは見ていないという立場です。
  • Greg Sterling氏(Near Media)は、AIの表示が認知の向上につながる傾向を述べています。ただし、LinkedInでは「一貫してそうなるわけではない」と添えています。

「除外すると順位で罰を受ける」という見方について

一部には、除外するとGoogleから順位で不利に扱われるのではないか、という見方があります。これは、確認できた範囲では、コメント欄に出ている推測にすぎません。検証の本人も報じた記事も、罰だとは述べていません。

一方でGoogleは、この設定をAI機能の外の順位付けの信号には使わないと説明しています。この事例でAI露出の多かったURLの順位が動いたことと、Googleの説明は、並べて置くしかありません。どちらも、今の時点で白黒はつけられません。

注意

「押すと順位が下がる」も「押しても影響はない」も、どちらも断定できる材料は出ていません。社内で「下がると決まっている」と共有したり、逆に「安全が確認された」と共有したりしないでください。

AIの要約に社名がどう出るかは、別の記事でも整理しています。社名で検索されたときの話は社名検索の8割超にAIの要約、比較される場面の話は「おすすめ」「比較」検索の9割にAIの要約をご覧ください。

セクションのまとめ:1サイトの小さな事例で、AI表示を止めると通常のクリックも減りました。ただし期間も実数も非公表で、順位への影響の原因は切り分けられていません。一般化はできません。

10月30日の発表:Googleの学習の共通設定と、Microsoftの「学習」「回答への利用」の分離

同じ2026年10月30日に、Googleは学習の共通設定の計画を、Microsoftは学習と回答への利用を分ける設定を発表しました。開始済みのものと予定のものが混ざっています。分けて読むのが安全です。

Google:共通の学習設定は「2027年を目指す予定」

Google Search Central Blogの2026年10月30日の記事(John Mueller氏)の内容です。元の記事はこちらです。robots.txtに共通の「policy token(方針を示す目印)」を書く仕組みを検討しています。複数のAI事業者に、学習の希望をまとめて伝えるためです。IETF(インターネットの技術標準を話し合う団体)のAIPREFという作業部会での取り組みがもとになっています。

Googleは、他のAI事業者とともに2027年に対応することを目指す、と書いています。つまり、これは計画であり、今使える機能ではありません。具体的な書き方は、Googleの発表の本文には出ていません。

  • 目印で学習を拒否し、Google-Extendedを明示していない場合は、Googleが「Google-Extendedを拒否した」ものとして扱う予定です。
  • 会社ごとの既存の設定は、共通の目印と併存します。
  • 発表は、AI OverviewsやAIモードへの影響には触れていません。「影響する」とも「しない」とも、ここでは断定できません。
  • 今すぐ対応する手順の指示は、発表にはありません。

IETFの案には、目印として __usage_ai-training が載っています(案のページ)。ただし、これは個人が提出した案です。IETFが認めた正式な標準ではありません。この案の書き方が、そのままGoogleの採用する書き方になるかは、Googleの発表からは分かりません。

ここからは、webcanの見立てです。将来この目印で学習を拒否し、Google-Extendedを書かないままにしたとします。その場合、Geminiアプリの回答の根拠として表示される対象から外れる可能性があります。Googleが、Google-Extendedを明示的に許可したサイトを対象としているためです。確認された運用ではなく、推測です。

Microsoft:学習と回答の根拠への利用を別々に指定

Bing Blogsの2026年10月30日の記事で、Microsoftは新しい設定を示しました。元の記事はこちらです。AIの「学習(training)」と、回答の根拠に使う「根拠利用(grounding)」を、別々に指定できます。どちらも、何も指定しなければ初期値は「許可(Allow)」です。

項目 学習(training) 根拠利用(grounding)
指定の方法 robots.txt、またはページ単位 ページ単位のみ(サイト全体をrobots.txtで指定する方法はありません)
選べる値 許可/拒否 許可/Microsoft自社のサービスに限定(DisallowExtended)/拒否
初期値 許可 許可
robots.txtの書き方 User-Agentに「__usage_ai-training」を指定し、Disallow: / とする(IETF案と同じ目印です) なし(ページ単位のみで、Microsoft独自の設定です)

根拠利用を「拒否」または「自社サービスに限定」した場合の注意があります。AIが作る回答の中での露出は大きく減る、とMicrosoft自身が書いています。どの選択でも、掲載・流入・支払いが保証されるわけではない、とも書かれています。通常のBing検索の掲載対象は、これらの設定では変わらないとされています。

Microsoftの日程

Microsoftの設定の日程(Bing Blogs、2026年10月30日)12342026年12月15日一時設定が開くBing Webmaster Tools根拠利用の一時設定(NoArchive等の利用者)2027年2月1日新設定の反映開始クロールの際に新しい指定の反映が始まる2027年3月1日指定の期限これ以降NoArchive等は学習・根拠利用の指定としては読まれない2027年9月30日一時設定が失効移行用の一時設定が期限を迎える(再クロールで早まる)通常のBing検索の掲載対象は変わりません(Microsoftの説明)一時設定の対象は根拠利用だけ。学習はrobots.txtかページで指定しますNoArchive/NoCacheを入れていなければ、初期値の「許可」のまま(webcanの見立て)

日付 内容
2026年12月15日 Bing Webmaster Toolsで、移行用の一時設定が開きます。この日の時点でNoArchiveまたはNoCacheを使っているサイトが対象です。一時設定の対象は根拠利用だけです。学習の一時設定はなく、学習はrobots.txtかページで指定します。
2027年2月1日 新しい設定が、クロール(検索エンジンがページを巡回すること)の際に反映され始めます。
2027年3月1日 期限です。これ以降、NoArchive・NoCacheは学習や根拠利用の指定としては読まれません。NoArchive・NoCacheを使っていて一時設定を記録していないページは、再クロールで新しい指定が見つかるまで、根拠利用は「許可」の扱いになります。
2027年9月30日 移行用の一時設定が失効します。ページが再クロールされて新しい指定が見つかれば、それより早く切り替わります。

webcanの見立て:多くの会社は何もしなくても「許可」のまま

ここからは、webcan編集部の見立てです。NoArchiveやNoCacheを入れていないサイトは、何もしなければ、学習も根拠利用も初期値の「許可」のままになります。つまり、この日程のために慌てて作業する必要はありません。

確認が要るのは、NoArchiveやNoCacheを入れている会社です。2027年3月1日以降は、それらが学習や根拠利用の指定として読まれなくなるためです。入れた覚えがなくても、制作会社が入れている場合があるかもしれません。サイトの担当者に、有無を一度確認してもらうと安心です。確認しないまま2027年3月1日までに一時設定を記録しないと、再クロールで新しい指定が見つかるまで、根拠利用は「許可」の扱いになります。

robots.txtについての基本は、AI検索にいくらかけるかの記事で、Googleの解説動画の内容もふまえて整理しています。Googleが共有する情報の範囲を管理するヘルプの更新と、nosnippetの点検は、AI検索に自社情報をどこまで使わせるかで扱っています。本記事では繰り返しません。

セクションのまとめ:Googleの共通の学習設定は2027年が目標で、今は使えません。Microsoftは学習と根拠利用を分け、初期値は許可です。NoArchive・NoCacheを入れている会社だけ、日程に沿った確認が要ります。

中小企業は押すべきか:webcanの見立てと判断表

ここまでの事実をふまえて、webcan編集部の見立てを書きます。これは公式の説明でも、確定した結果でもありません。社長が判断するための材料としてお読みください。

結論:大半の中小企業は、今は押さなくてよい

webcanの見立てでは、集客が目的の会社の大半は、除外設定を今は押さなくてよいと考えます。理由は2つあります。

1つ目は、得られるものが小さいことです。除外設定で得られるのは、自社の情報がAIの要約などに使われない、という点です。お客様に見つけてもらいたい会社にとって、これは大きな利益にはなりにくいと考えられます。

2つ目は、失うものが読めないことです。1サイトの検証では、通常のクリックも減りました。ただし、これが一般に起きるとは言えません。逆に、「止めれば増える」ことを示す証拠も、webcanが確認した範囲では見当たりません。読めない損得に、自社の集客をかける必要は薄いと考えます。

判断表:押さない/自社で試す/相談して決める

判断 当てはまる会社の例 進め方
押さない(標準) 地域のお客様に見つけてもらうことが目的の会社(工務店・店舗・サービス業など)。 押さずに、現状の表示回数を月1回記録するだけにします。レポートが出ない場合は「レポートなし」と記録すれば足ります。
自社で試す Search Consoleを見られる担当者がいて、数週間の記録を続けられる会社。通常の検索のクリックが多少減っても、事前に決めた範囲なら許容できる会社。 次章の条件で、前後比較をします。対象はドメイン全体、または登録した階層の範囲です。ページ単位で切り替える設定の記載は、ヘルプにありません。戻す基準を先に決めます。
相談して決める 有料の記事、会員向け情報、独自の調査データ、写真や図面など、コンテンツそのものが商品の会社。取引先との契約で、AIによる利用を制限する必要がある会社。 設定の変更の前に、契約や著作権の観点で専門家(弁護士など)と、SEOの担当者の両方に相談します。有料記事が特定の階層にまとまっていれば、その階層だけを対象に設定できる可能性があります(webcanの見立て。要確認)。

ただし、「相談して決める」に当てはまる会社でも、除外設定の対象は、AI Overviews・AIモードなどへの表示です。AIの学習を止めたい場合は、別にGoogle-Extendedなどの設定が必要になります。何を止めたいのかを、先に言葉にしておくことが大切です。

今やる/後でよい/やってはいけない

区分 内容
今やる Search Consoleで除外設定の状態を確認する(見るだけ)。生成AIレポートの表示回数を記録する(出ない場合は「レポートなし」と記録)。NoArchive・NoCacheの有無を確認する。
後でよい Googleの共通の学習設定への対応(2027年が目標で、今は使えません)。Microsoftの新設定の細かい指定(初期値は許可で、日程は2027年です)。
やってはいけない 1サイトの事例だけを根拠に、確認なしで除外設定を押すこと。逆に、設定の存在を確認せずに放置することも避けます。

自社でやる/任せる

区分 内容 目安(社内の手間)
自社でやる 除外設定の状態を見る。表示回数を月1回記録する。変更の履歴を残す。 初回は30分〜1時間、その後は月15分程度(目安)
任せる robots.txtやページのmeta・ヘッダーの変更。Bing Webmaster Toolsでの設定。契約・著作権の判断。 制作会社や専門家の対応範囲により異なります。費用は見積もりで確認してください

社内の手間の数字は、webcan編集部の目安であり、公式の数字ではありません。Search Consoleの利用自体は無料です。

セクションのまとめ:webcanの見立てでは、大半の中小企業は「押さない」が標準です。コンテンツそのものが商品の会社や、契約上の事情がある会社は、押す前に専門家とSEOの担当者に相談します。

担当者に渡す確認リスト

ここは社長が自分で操作する章ではありません。担当者や制作会社に、そのまま渡してください。見るだけの項目が中心で、設定は変更しません。

担当者に渡す確認リスト(5項目)CHECK LIST除外設定の状態を見る(変更しない)Search Consoleの「設定」の中を確認生成AIレポートの表示回数を記録月1回。出ない場合は「レポートなし」と記録NoArchive/NoCacheの有無を確認サイトのHTMLや制作会社に聞くBing Webmaster Toolsの登録を確認一時設定は根拠利用だけ。学習にはない変更したら日付と理由を残す社長の承認なしに設定を変えない

番号 確認すること 確認する場所・方法
1 Googleの除外設定が「除外していない」状態か。現在の設定を記録する。変更はしない。 Search Consoleの「設定」の中の「Search generative AI」。複数のプロパティがある場合は、プロパティごとに確認します。
2 生成AIレポートの表示回数(AI Overviews・AIモード)を記録する。 Search Consoleの生成AIレポート。Googleのヘルプでは、表示回数のレポートとされています。2026年11月4日時点で、クリック数の記載は確認できませんでした。レポートが出ない場合は、AI機能での表示が少ない可能性があります。「レポートなし」と記録すればよく、設定の不具合とは限りません。除外中も出ないことがあります。
3 NoArchive・NoCacheが入っていないか。 ページのHTML(meta robotsなど)、または制作会社への確認。SEOプラグインの設定で入っている場合があります。
4 Bing Webmaster Toolsに登録しているか。 登録していなければ、2026年12月15日に開く一時設定を使えません。一時設定の対象は根拠利用だけで、学習の一時設定はなく、学習はrobots.txtかページで指定します。NoArchive・NoCacheを使っている場合だけ、優先して確認します。
5 確認した日付、見た画面、結果を1行で残す。 共有のスプレッドシートなどに記録します。社長の承認なしに設定を変えないことも、ここに明記します。

参考として、Microsoftの発表にある、ページ単位で学習を拒否する書き方を挙げます。<meta name="Bingbot" content="ai-training:disallow"> という形です。これを入れると学習を拒否する設定になるため、社長の判断なしに入れないでください。確認のための例であり、入れることをすすめるものではありません。

AIの回答の中で自社がどう引用されているかを、月に1回見る方法は、AI検索で自社が引用されているかの確認方法にまとめています。今回の記録と一緒に見ると、変化の背景をつかみやすくなります。

セクションのまとめ:確認リストは5項目で、設定は変更せず、見て記録するだけです。作業の目安は、初回で30分〜1時間です(webcanの目安)。

試すなら:前後比較の条件

自社で試す場合は、「やってみてから考える」では判断できなくなります。ページ、期間、記録する項目、戻す基準を、押す前に決めておきます。

条件を先に決める表

項目 決め方の目安(webcanの提案)
対象 ドメイン全体のほか、登録した階層の範囲(例 https://example.com/blog )でも設定できます。ページ単位で切り替える設定の記載は、ヘルプにありません。設定した範囲の全ページが対象になる前提で考えます。
期間 除外する前の4週間、除外している間の4週間、戻した後の4週間を目安にします。1サイトの検証の期間は公表されていないため、この長さに公式の根拠はありません。季節による変動が大きい業種は、前年の同じ時期との比較も足します。
切り替え直後 Googleのヘルプでは、反映は通常は数日で、さらに長引く内容もあるとされています。切り替えの前後1週間は、評価から外します(webcanの目安)。
同時にやらないこと 大きなリニューアル、記事の大量追加、タイトルの一斉変更。原因が混ざって読めなくなるためです。
記録する項目 日付
除外設定の状態
検索パフォーマンスの「ウェブ」のクリック数(AI機能の分も含む)・表示回数・平均掲載順位
生成AIレポートの表示回数(出ない場合は「レポートなし」と記録。除外中は出ないことがあります)
社名検索の表示回数
問い合わせ数
その期間にサイトで行った変更
戻す基準 押す前に、社長が決めます。目安の例:「ウェブ」のクリック数が、除外前の同じ長さの期間より2割以上減ったら戻す。2割に公式の根拠はなく、webcanの目安です。会社ごとに決めてください。

結果の読み方

差が出ても、それが除外によるものとは限りません。季節、競合の動き、Googleの検索の更新など、他の要因が重なるためです。「除外したときと戻したときで、同じ向きの変化が出たか」を見るのが、読み間違いを減らす方法です。

Search Consoleの「ウェブ」のクリック数には、AI Overviews・AIモードの分も含まれます(Googleの説明)。除外すると、その分が減るのは自然なことです。合計の減少には、除外したAI分そのものも含まれる点に注意してください。

記録で見えたこと 見方の例(断定ではありません)
除外中に「ウェブ」のクリックが減り、戻すと戻った 除外との関係が疑われます。ただし、減少には除外したAI分そのものも含まれます。他の要因が重なっていないかも確認してから判断します。
除外中も戻した後も、ほとんど変わらない 少なくとも今回の期間では、集客への影響は小さかった可能性があります。判断は、さらに期間をとって確かめます。
除外中に「ウェブ」のクリックが増えた この場合も、他の要因を確認します。1サイトの事例とは逆の結果ですが、これで「増える」とは言えません。
はっきりしない 標準の「押さない」に戻します。迷ったら押さない、が安全です。

ポイント

試す目的は、「減るか増えるか」を当てることではありません。自社の数字で、押してもよいかを決めることです。そのために、戻す基準を先に決めます。

セクションのまとめ:試すなら、対象・期間・記録項目・戻す基準を、押す前に決めます。期間の4週間はwebcanの目安です。結果は他の要因も疑って読みます。

AIを「記録の整理」に使う:判断は人に残す

この仕事は、AIの得意な作業と、人が決めるべき判断が、はっきり分かれます。AIは「表を整える」ことに使い、「押すかどうか」は社長が決めます。

  • Search Consoleの数字を書き出した表(CSVなど)を、期間ごとの比較表にまとめさせる。
  • 記録の抜けや、日付の並びの誤りを指摘させる。
  • 担当者が書いたメモを、社長向けの1ページの報告に整える。

一方で、AIに「だから押すべきです」と結論を出させるのは避けます。AIは、数字の背景にある自社の事情を知らないためです。また、AIが整えた数字は、必ず元のデータと突き合わせてください。

社外のAIサービスに、取引先や顧客の情報が入った資料を渡さないことも、基本のルールです。AI検索全体の考え方は、LLMOとは?AI検索・生成AIに引用される仕組みと中小企業がやるべき対策でも整理しています。

セクションのまとめ:AIは記録の整理に使い、押すかどうかの判断は社長が行います。AIが整えた数字は、元のデータと必ず照合します。

やってはいけないこと5つ

不安をあおるつもりはありません。ただ、次の5つは、後から原因が分からなくなる典型的な進め方です。

やってはいけないこと 理由
1. 「他社が押したから」で押す 他社の事情は分かりません。1サイトの事例が、自社に当てはまる保証もありません。
2. 1サイトの結果を、社内に断定として報告する 期間も実数も非公表の事例です。「必ず減る」も「必ず増える」も言えません。
3. 意味を確かめずに、robots.txtやmetaに1行を貼る 学習を拒否する設定を、気づかずに入れる事故につながります。入れる前に、何を止めるのかを確かめます。
4. 戻す基準を決めずに押す 減ったときに、戻すかどうかの判断が遅れます。
5. 設定を変えた日付と理由を残さない 数字が動いたときに、原因を調べられなくなります。

注意

「確認しないで放置する」ことも、同じくらい避けたい進め方です。NoArchive・NoCacheを入れている会社は、2027年3月1日の前に、有無だけは確認してください。

セクションのまとめ:やってはいけないのは、根拠の薄いまま押すこと、意味を確かめずに書き足すこと、記録を残さないことです。

場面別の考え方(架空の例)

以下は、考え方を示すための架空の例です。実在の会社や人物の体験ではありません。

架空の会社 状況 考え方の例
地方の工務店(従業員20名) 施工事例の記事で、地域の検索から問い合わせが来ている。 標準の「押さない」です。生成AIレポートの表示回数を月1回記録し、「ウェブ」のクリックと並べて見ます。レポートが出ない月は、「レポートなし」と記録します。
専門知識の有料記事を売る会社(従業員12名) 記事そのものが商品。AIの要約に内容が使われることに、社内で懸念がある。 「相談して決める」です。止めたい対象(要約への表示か、学習か)を言葉にします。有料記事が特定の階層にまとまっていれば、その階層だけを設定の対象にできるか、専門家とSEOの担当者に相談します。
部品メーカー(従業員60名) 取引先との契約に、情報の二次利用の制限がある。制作会社がNoArchiveを入れている可能性がある。 契約の確認が先です。あわせてNoArchive・NoCacheの有無を調べ、Bing Webmaster Toolsの登録を確認します。

どの例でも、最初の一歩は「見て、記録する」です。設定を変えるのは、その後の判断です。

セクションのまとめ:会社の状況によって、標準の「押さない」から、「相談して決める」まで分かれます。どの場合も、最初は確認と記録です。

質問と回答(FAQ)

社長や担当者の方から聞かれそうな質問に、公式の記載の範囲で答えます。

Q. 除外設定を押すと、検索順位は下がりますか。

A. Googleは、この設定をAI機能の外の検索結果の順位付けの信号には使わないと説明しています。一方、1サイトの検証では、AI露出の多かったURLの順位が除外中に下がり、戻すと上がったと報じられました。順位が下がるのは罰だという見方は、コメント欄の推測にすぎません。どちらも、原因まで確認された結果ではありません。

Q. 除外設定を押すと、AIの学習も止まりますか。

A. 止まりません。Googleのヘルプには、この設定は学習に影響しないと書かれています。学習を制限する場合は、Google-Extendedなど別の設定を使うとされています。

Q. 日本のサイトでも使えますか。

A. Googleのヘルプには、2026年8月31日時点で世界の全サイトに提供したと書かれています。この記載の範囲では、日本のサイトも対象と読めます。ただし、画面の表示は各社で異なる場合があるため、Search Consoleで実際に確認してください。

Q. Microsoftの新しい設定は、今すぐ必要ですか。

A. 必要とは言えません。どちらの初期値も「許可」で、新設定の反映は2027年2月1日からです。確認が要るのは、NoArchiveやNoCache(ページの保存コピーを残さない指定)を入れているサイトです。2026年12月15日に根拠利用の一時設定が開き、2027年3月1日が期限です。学習の一時設定はなく、学習はrobots.txtかページで指定します。

Q. 一度押したら、戻せますか。

A. 戻せます。Search Consoleの同じ画面で、「含める」を選びます。反映には数日かかることがあります。ヘルプには、除外では「通常は数日」とあります。戻す場合の日数の個別の記載は見当たらないため、webcanの見立てとして、数日は見てください。

Q. Googleの共通の学習設定は、いつ使えますか。

A. Googleは2027年に、他のAI事業者とともに対応することを目指すと書いています。計画であり、今使える機能ではありません。Googleの発表の本文に書き方はありません。IETFの案には目印が載っていますが、個人が提出した案で、正式な標準ではありません。

セクションのまとめ:順位・学習・日本での利用・Microsoft・戻し方・共通設定の6点を、公式の記載の範囲で整理しました。

出典(2026年11月4日に確認)

この記事の「webcanの見立て」「目安」と書いた部分は、上記の出典に書かれたものではなく、webcan編集部の判断です。公式の設定画面や仕様は変わることがあるため、実際の作業の前に、最新の公式ヘルプをご確認ください。

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この記事を書いた人

webcan.jp編集部 主筆 K.Takenouchi。Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。

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