この記事の要点
キーワード選定とは、闇雲に記事を書く前に「誰が・どんな言葉で・どんな目的で検索するか」を見極め、限られたリソースを勝てる言葉に集中させる作業です。検索意図・ボリューム・難易度の3点を読み、地域×業種×悩みの複合キーワードに絞り込み、優先順位を付けて1記事1テーマで落とし込む。この手順を踏むだけで、中小企業のSEOは成果に近づきます。
ホームページやブログを作ったものの、なかなかアクセスが増えないという相談は後を絶ちません。その多くに共通しているのが、「そもそもどの言葉で検索されたいのかを決めていない」という状態です。記事の本数や更新頻度を増やす前に、まず取り組むべきなのがキーワード選定です。
キーワード選定は、SEOという長い道のりの最初の分岐点にあたります。ここで方向を間違えると、どれだけ良い記事を書いても検索する人に届かない、あるいは強すぎる相手と正面衝突して埋もれてしまう、という結果になりがちです。逆に言えば、選定さえ的確なら、少ない本数でも問い合わせにつながる流入を作ることは十分に可能だと考えられます。
本記事では、中小企業が自分の手を動かして進められるように、キーワード選定の全体像から、検索意図とボリューム・難易度の読み方、地域×業種×悩みを掛け合わせた複合キーワードの作り方、ツールの具体的な使い方、優先順位の付け方、そして選んだキーワードを記事に落とし込むところまでを、順を追って解説していきます。最後に「やってはいけない」落とし穴も整理します。
キーワード選定とは何か|全体像を先に押さえる
まずは、キーワード選定という作業が全体のどこに位置し、どんな流れで進むのかを整理します。ここを俯瞰しておくと、以降の各手順が「何のためにやっているのか」が腹落ちしやすくなります。
キーワード選定は「勝てる言葉に集中する」ための作業
キーワード選定とは、検索される可能性のある無数の言葉の中から、自社が狙う価値があり、かつ現実的に上位を取れる言葉を選び抜く作業です。単に検索数の多い言葉を選ぶことではありません。リソースの限られた中小企業にとっては、むしろ「どの言葉を狙わないか」を決めることのほうが重要になる場面が多いと言えるでしょう。
たとえば「リフォーム」という単語は月間の検索数が非常に多いものの、大手ポータルサイトや全国チェーンがひしめく激戦区です。ここに一本の記事で挑んでも、上位表示はほぼ望めません。一方で「横浜市 浴室リフォーム 費用」のように条件を絞った言葉なら、検索数は減っても競合が薄く、地域の見込み客に届く可能性が高まります。この見極めこそがキーワード選定の核心です。
ビッグ・ミドル・ロングテールの3層で考える
キーワードは、検索数の大きさによって大きく3つの層に分けて考えると整理しやすくなります。この分類は、どこから手を付けるかを決める土台になります。
| 層 | 例 | 特徴 |
|---|---|---|
| ビッグKW | リフォーム/税理士 | 検索数は多いが競合が強く、意図もバラバラで成約に遠い。 |
| ミドルKW | 浴室リフォーム 費用 | 中程度の検索数で、目的がある程度絞られている。 |
| ロングテールKW | 横浜市 浴室リフォーム 費用 相場 | 検索数は少ないが競合が薄く、成約に近い。 |
中小企業がまず狙うべきは、ミドルからロングテールの層です。1件あたりの検索数は控えめでも、こうした具体的な言葉で検索する人は「まさに今、それを探している」状態にあります。数は少なくとも、問い合わせや来店につながりやすいのが特徴です。ビッグキーワードは、サイト全体の実績が積み上がってから中長期で狙う位置づけと考えるのが現実的でしょう。
セクションのまとめ:キーワード選定は「集める→見極める→活かす」の3フェーズで進み、中小企業はまずミドル〜ロングテール層から着手するのが定石です。
検索意図の読み方|言葉の裏にある目的を掴む
キーワードを選ぶうえで、検索数や難易度よりも先に確認したいのが「検索意図」です。同じ言葉でも、検索する人の目的が違えば、書くべき内容もまったく変わってきます。
検索意図は大きく4種類に分けられる
検索意図は、一般的に次の4つのタイプで捉えると整理しやすくなります。それぞれ、検索する人が求めているゴールが異なります。
- 知りたい(情報型):「キーワード選定 とは」「腰痛 原因」など、知識や答えを求めている。
- 行きたい(案内型):「〇〇整骨院 予約」「渋谷 美容室」など、特定の場所やサイトを探している。
- やってみたい(取引型):「浴室リフォーム 見積もり」「税理士 相談 無料」など、行動を起こそうとしている。
- 比べたい(比較検討型):「工務店 選び方」「クリニック おすすめ」など、選択肢を絞り込もうとしている。
中小企業が問い合わせや来店を増やしたいなら、取引型と比較検討型のキーワードは特に見逃せません。これらは購入や相談に近い段階の言葉であり、上位表示できたときの成果が大きくなる傾向があります。一方で情報型は、すぐには成約に結び付かなくても、見込み客との最初の接点として価値があります。
検索意図は「実際の検索結果」で答え合わせする
検索意図を頭の中だけで想像すると、思い込みで外すことがあります。もっとも確実なのは、そのキーワードを実際に検索して、上位に表示されているページを見てみることです。上位ページの傾向が、検索エンジンが判断した「その言葉に対する正解」に近いと考えられます。
たとえば上位が料金比較のページばかりなら、その言葉で検索する人は料金を知りたがっているということです。逆に、上位が手順を解説する記事で埋まっていれば、求められているのはノウハウであって、いきなり商品を売り込むページを作っても評価されにくいでしょう。上位10件を眺めるだけで、書くべき内容の方向性が見えてきます。
ポイント
キーワードを選ぶ前に、必ず一度そのキーワードで検索し、上位ページの中身を確認しましょう。検索意図と自社が提供できる内容がズレていないかを、この時点で見極めておくと後戻りが減ります。
セクションのまとめ:検索意図は4タイプに分けて捉え、実際の検索結果で答え合わせをすることで、書くべき内容のズレを防げます。
検索ボリュームと難易度の読み方|数字を正しく解釈する
検索意図を押さえたら、次はキーワードを数字で評価します。判断材料になるのが「検索ボリューム」と「キーワード難易度」の2つです。ここでは、それぞれの数字をどう読み、どう組み合わせて判断するかを解説します。
検索ボリュームは「多ければ良い」ではない
検索ボリュームとは、そのキーワードが1か月にどれくらい検索されているかの推定値です。多いほど流入の上限は大きくなりますが、その分だけ競合も強くなります。中小企業にとっては、月間ボリュームが数十から数百程度の言葉が、狙い目になりやすい傾向があります。
見落とされがちですが、月間10〜100件程度のニッチなキーワードでも、成約に近い意図を持つ言葉であれば、狙う価値は十分にあります。こうした小さな言葉を複数積み重ねていくほうが、大きな言葉を1つ狙うより、結果として安定した流入につながることも少なくありません。ボリュームの数字だけを見て「少ないから捨てる」と判断するのは早計だと言えるでしょう。
キーワード難易度は「勝てるかどうか」の目安
キーワード難易度(KDなどと呼ばれます)は、そのキーワードで上位表示するのがどれくらい難しいかを、0〜100前後のスコアで示した指標です。数値が低いほど競合が弱く、新しいサイトでも上位を狙いやすいと解釈できます。ツールによって算出方法は異なりますが、おおまかな目安として次のように捉えると判断しやすくなります。
| 難易度の目安 | 中小企業にとっての解釈 |
|---|---|
| 0〜10(低) | 立ち上げ直後でも十分に狙える。まずここから積み上げる。 |
| 11〜30(中) | 記事の質と本数が揃えば射程に入る。中期の主戦場。 |
| 31以上(高) | 実績が積み上がるまでは無理に挑まない。長期の狙いに。 |
重要なのは、ボリュームと難易度を単独ではなく、必ずセットで見ることです。理想は「ボリュームがそこそこあり、難易度が低い」言葉ですが、そうした好条件の言葉は競合もすぐに見つけて狙ってきます。だからこそ、次のセクションで解説する「地域×業種×悩み」の掛け合わせで、競合が気付いていない言葉を自ら作り出す発想が効いてきます。
注意
難易度スコアはツールごとの推定値であり、絶対的な正解ではありません。数値を鵜呑みにせず、実際の検索結果で「上位にどんなサイトが並んでいるか」を必ず自分の目で確認しましょう。大手ばかりなら数値が低くても実際は厳しいことがあります。
セクションのまとめ:検索ボリュームと難易度は必ずセットで読み、数値だけでなく実際の検索結果の顔ぶれまで確認することが、判断の精度を高めます。
地域×業種×悩みの複合キーワードを作る
中小企業のSEO、とりわけ地域に根ざしたビジネスで最も効くのが、この「複合キーワード」という考え方です。単語を掛け合わせることで、競合が薄く、成約に近い言葉を意図的に生み出せます。
3つの軸を掛け合わせて言葉を量産する
複合キーワードは、「地域」「業種・サービス」「悩み・目的」という3つの軸を掛け合わせて作ります。それぞれの軸で候補をリストアップし、組み合わせることで、単体では思い付かなかった具体的な言葉が次々と生まれます。
- 地域軸:市区町村名、駅名、エリア名、「〇〇市 近く」など。
- 業種・サービス軸:提供しているメニューや商品名を具体的に。「浴室リフォーム」「相続 相談」など。
- 悩み・目的軸:「費用」「相場」「口コミ」「選び方」「即日」「土日対応」など、検索者の関心を表す言葉。
たとえば工務店なら「港北区 工務店 リフォーム 費用」「横浜 注文住宅 相場」、整骨院なら「渋谷 整骨院 土日 交通事故」のように組み立てられます。こうした言葉は月間の検索数こそ小さいものの、その地域でそのサービスを本気で探している人にピンポイントで届く点が最大の強みです。
地域名は「入れ方」で成果が変わる
地域キーワードは、ただタイトルに地名を入れれば良いというものではありません。実際にその地域で事業を営んでいる実態、たとえば施工事例、来店したお客様の声、対応エリアの明記などを本文に伴わせることで、検索エンジンからも利用者からも「この地域の店だ」と認識されやすくなります。地名だけを機械的に差し替えたページを量産すると、かえって評価を下げるおそれがあるため注意が必要です。
また、隣接する複数のエリアを狙いたい場合は、エリアごとにページを分けて、それぞれに固有の情報(その地域での実績や特色)を持たせるのが基本です。webcan.jpが地域SEOで重視しているのも、この「地域ごとの実態を伴わせる」という点にほかなりません。
セクションのまとめ:地域×業種×悩みの3軸を掛け合わせれば、競合が薄く成約に近い複合キーワードを意図的に量産でき、地域の実態を伴わせることで真価を発揮します。
キーワード選定ツールの使い方
候補を洗い出し、ボリュームや難易度を確認するには、ツールの活用が欠かせません。ここでは、無料で始められるものから紹介し、どの場面で何を使うかを整理します。
まずは無料ツールで候補を広げる
最初のステップである「候補を集める」段階では、無料ツールで十分に進められます。代表的なものと、その使いどころは次の通りです。
| ツール | 使いどころ |
|---|---|
| 検索窓のサジェスト | 検索窓に業種名を入れると、実際によく検索される複合語が表示される。発想の起点に。 |
| サジェスト取得ツール | 1つの単語から関連する複合語を一覧で大量に取得できる。候補の洗い出しに。 |
| キーワードプランナー | おおよその検索ボリュームの傾向を確認できる。無料でも規模感が掴める。 |
| サーチコンソール | 既存サイトが実際に検索されている言葉が分かる。伸びしろの発見に。 |
特に見落とされがちなのがサーチコンソールです。すでにサイトを運営している場合、「検索パフォーマンス」を開くと、自社サイトがどんな言葉で表示され、クリックされているかが分かります。表示回数はあるのにクリックされていない言葉は、少し手を加えるだけで流入が伸びる有望な候補です。すでに手元にあるデータを使わない手はありません。
難易度を正確に見たいなら有料ツールも選択肢
候補が集まり、いよいよ優先順位を付ける段階になると、ボリュームと難易度をより正確に知りたくなります。ここで有料のSEOツールが役立ちます。月額の費用はかかりますが、難易度スコアや競合ページの被リンク状況まで確認できるため、判断の精度は大きく上がります。
ただし、立ち上げ期の中小企業がいきなり高機能な有料ツールを契約する必要はありません。まずは無料ツールとサーチコンソールで運用を始め、記事の本数が増えて「どの言葉に注力すべきか」の判断が重くなってきた段階で導入を検討するのが、無理のない進め方だと考えられます。ツールはあくまで判断を助ける道具であり、契約すること自体が目的にならないよう気を付けたいところです。
ポイント
ツールは「候補を広げる無料ツール」と「精度を上げる有料ツール」を段階的に使い分けます。最初から全部を揃えようとせず、運用の成熟度に合わせて必要なものを足していく発想が、コストを抑えつつ成果を出すコツです。
セクションのまとめ:候補集めは無料ツールとサーチコンソールで十分に始められ、判断が重くなった段階で有料ツールを段階的に取り入れるのが賢明です。
優先順位の付け方|どのキーワードから書くか
候補が数十から数百に膨らんだら、次はどれから手を付けるかを決めます。すべてを一度に書くことはできない以上、優先順位付けは避けて通れません。
「難易度が低く、成約に近い」ものから着手する
優先順位を決める軸は、大きく「検索ボリューム」「難易度」「成約への近さ(意図の濃さ)」の3つです。上の図のように、検索数と難易度でマトリクスを作ると、着手の順番が見えてきます。基本方針は、難易度が低く、かつ成約に近い言葉から順に書いていくことです。
ここで特に重視したいのが「成約への近さ」です。検索数が少なくても、「土日対応」「見積もり」「即日」といった行動直前の言葉は、1件の流入が問い合わせに変わる確率が高くなります。数字上のボリュームだけで並べ替えるのではなく、自社のビジネスにとって「この人が来てくれたら売上になる」という視点を必ず加味しましょう。
キーワードマップで重複と抜けを防ぐ
優先順位を付ける際は、候補を一覧表(キーワードマップ)にまとめておくと管理しやすくなります。表計算ソフトに「キーワード」「検索意図」「ボリューム」「難易度」「成約への近さ」「担当ページ」といった列を作り、1行1キーワードで整理していきます。
この一覧を作る最大のメリットは、複数の記事で同じキーワードを狙ってしまう「カニバリ(共食い)」を防げることです。似た言葉を別々の記事でバラバラに狙うと、自社の記事同士が検索結果で競合し、どちらも評価が伸び悩むことがあります。1つのキーワードには1つのページを対応させる、という原則を一覧で担保しておくと安心です。
セクションのまとめ:優先順位は「難易度の低さ」と「成約への近さ」を軸に決め、キーワードマップで重複と抜けを防ぎながら着手順を管理します。
選んだキーワードを記事に落とし込む
キーワードを選んだだけでは成果は生まれません。最後の仕上げとして、選んだ言葉をどう記事の中に反映させるかを解説します。ここを丁寧にやるかどうかで、同じキーワードでも結果が変わります。
1記事1キーワードを基本にする
1つの記事で狙うメインキーワードは、原則として1つに絞ります。あれもこれもと欲張って複数の主要キーワードを詰め込むと、記事の焦点がぼやけ、どの言葉でも中途半端な評価になりがちです。メインを1つ定め、関連する語句(共起語やサブキーワード)を本文に自然に散りばめる、という構成が基本形になります。
選んだメインキーワードは、タイトル、見出し(特に最初のH2)、本文の冒頭付近、そして結論部分に、不自然にならない範囲で盛り込みます。ただし、同じ言葉を機械的に何度も繰り返す必要はありません。検索エンジンは表記のゆれや言い換えも理解するため、読者にとって読みやすい自然な文章を優先するほうが、結果的に評価も安定します。
検索意図に沿った見出し構成を作る
記事の骨格となる見出し構成は、検索意図から逆算して作ります。前半で解説した「実際の検索結果を確認する」作業がここで生きてきます。上位ページが共通して扱っているテーマは、その言葉で検索する人が知りたい要素であり、自社の記事でも押さえておくべき論点だと考えられます。
たとえば「浴室リフォーム 費用」なら、費用の相場、内訳、価格を左右する要因、事例、依頼の流れといった見出しが求められるでしょう。これらを網羅したうえで、他社にはない自社ならではの情報(地域での施工実績や独自の保証など)を加えることで、差別化された記事に仕上がります。キーワード選定と記事作りは、このように地続きでつながっています。
ポイント
キーワードを記事に落とし込む工程は、コンテンツSEOそのものです。選定で決めた「意図」を見出し構成に翻訳し、自社ならではの情報を加えることが、上位表示への近道になります。記事の作り方の詳細は関連記事もあわせて参考にしてください。
セクションのまとめ:1記事1キーワードを基本に、検索意図から逆算した見出し構成を作り、自社ならではの情報を重ねることで、選定した言葉が成果につながります。
AIを使えば、キーワード選定の作業時間は半分にできます
候補の洗い出しや分類、記事構成の下書きといった手間のかかる工程は、AIを使うことで大幅に効率化できます。ただし、丸投げではなく「半自動化の道具」として使うのが要点です。
活用1:複合キーワードのアイデア出し
「横浜市で工務店を営んでいます。地域名・サービス・悩みを掛け合わせた複合キーワードの候補を30個挙げてください」といった形でAIに依頼すると、人間だけでは思い付きにくい言葉の組み合わせを一気に出してくれます。出てきた候補を、後述するツールでボリュームと難易度を確認する、という分担が効率的です。発想の壁打ち相手として、非常に相性が良いと言えるでしょう。
活用2:検索意図の分類と整理
集めたキーワードを、AIに「情報型・比較検討型・取引型に分類してください」と指示すれば、意図ごとの整理が短時間で終わります。数十個の候補を手作業で分類するのは骨が折れますが、AIに下ごしらえをさせ、人間は最終確認だけをする形にすると、作業時間を大きく圧縮できます。
活用3:見出し構成のたたき台作り
優先順位の高いキーワードが決まったら、「このキーワードで検索する人が知りたい見出し構成を提案してください」とAIに投げることで、記事の骨組みのたたき台がすぐに手に入ります。もちろんそのまま使うのではなく、実際の検索結果と照らし合わせて過不足を調整し、自社ならではの情報を足していくことが前提です。
AIに任せきりにしないほうがよい領域
効率化に役立つAIですが、次のような領域は人間の判断を残すべきです。
- 検索ボリュームや難易度の数値(AIの推測は不正確なことがあり、必ずツールの実測で確認する)
- 最終的にどのキーワードを狙うかという戦略的な意思決定
- 地域での実績やお客様の声など、自社にしか書けない一次情報
- 個人情報やお客様データを含むデータをAIに入力すること(プライバシー配慮)
AIは強力な相棒ですが、最終判断は人間が責任を持つ役割分担が安全です。特にボリュームや難易度の数字をAIに尋ねて鵜呑みにするのは危険で、必ずツールの実測値と突き合わせる習慣を持ちましょう。
セクションのまとめ:AIは候補出し・意図分類・構成のたたき台作りで作業を半自動化できますが、数値の確認と戦略判断、一次情報は人間が担う役割分担が安全です。
キーワード選定で「やってはいけない」5つのこと
最後に、キーワード選定でつまずきやすい失敗を5つ整理します。いずれも多くの中小企業が経験しがちな落とし穴であり、避けるだけで成果への距離がぐっと縮まります。
やってはいけない1:検索数の多い言葉ばかり狙う
「せっかくなら検索数の多い言葉を」と考えるのは自然ですが、ビッグキーワードは競合が強く、立ち上げ期のサイトが上位を取るのはほぼ不可能です。労力をかけても順位が付かず、途中で挫折する典型的なパターンになります。まずは難易度の低いミドル〜ロングテールから着実に積み上げるべきです。
やってはいけない2:検索意図を確認せずに書き始める
キーワードだけを見て、中身を想像で書き始めるのは危険です。検索する人が求めているものと記事の内容がズレていれば、いくら書いても評価されません。書き始める前に必ず実際の検索結果を確認し、意図と自社の提供内容が合っているかを見極めましょう。
やってはいけない3:地名だけ差し替えたページを量産する
「〇〇市 工務店」の地名部分だけを機械的に変えたページを大量に作るのは、避けたい手法です。中身の伴わない薄いページの量産は、検索エンジンから低品質と判断されるおそれがあります。エリアごとに、その地域での実績や特色といった固有の情報を伴わせることが不可欠です。
やってはいけない4:1記事に複数のキーワードを詰め込む
欲張って1つの記事で複数の主要キーワードを狙うと、焦点がぼやけてどの言葉でも中途半端になります。さらに、似た言葉を複数の記事で狙うと自社記事同士が競合するカニバリも起こります。1記事1キーワードの原則と、キーワードマップでの管理を徹底しましょう。
やってはいけない5:一度選んで終わりにする
キーワード選定は一度きりの作業ではありません。公開後にサーチコンソールで実際の検索語や順位を確認し、想定と違う言葉で表示されていたり、あと一歩で上位に届きそうな言葉が見つかったりします。データを見ながら選定を見直し続けることが、成果を伸ばす鍵になります。
注意
5つの失敗に共通するのは「検索する人の実態を見ずに、自社の都合や思い込みで進めてしまう」ことです。キーワード選定は常に、検索窓の向こうにいる人の目的から逆算する姿勢が欠かせません。
セクションのまとめ:検索数偏重・意図の未確認・地名だけの量産・詰め込み・選びっぱなしの5つは、いずれも避けるべき失敗です。
あわせて読みたい関連記事
キーワード選定は、SEO全体の一部です。前後の工程もあわせて理解すると、選んだキーワードがより成果につながります。
- コンテンツSEOとは?検索意図の捉え方から記事の作り方まで — 選んだキーワードを記事に落とし込み、上位表示につなげる具体的な作り方を解説しています。
- SEO対策のやり方|中小企業が最初にやる順番 — キーワード選定を含む、SEO全体の進め方と優先順位を整理した入門記事です。
- SEO内部対策とは?タイトル・見出し・内部リンクの基本 — キーワードをページ内でどう扱うか、内部対策の観点から補完できます。
よくある質問
キーワード選定について、中小企業のWeb担当者から多く寄せられる質問をまとめました。
Q. キーワード選定は無料ツールだけでもできますか?
十分に可能です。検索窓のサジェスト、サジェスト取得ツール、キーワードプランナー、サーチコンソールを組み合わせれば、候補集めから大まかなボリューム確認まで無料で進められます。難易度を正確に測りたくなった段階で、有料ツールの導入を検討すれば問題ありません。
Q. 検索ボリュームはどれくらいあれば狙う価値がありますか?
一概には言えませんが、中小企業なら月間数十から数百程度の言葉が狙い目になりやすい傾向があります。月10〜100件のニッチな言葉でも、成約に近い意図があれば十分に価値があります。ボリュームの数字だけでなく、その言葉で検索する人の目的の濃さをあわせて判断しましょう。
Q. 地域名を入れたキーワードは本当に効果がありますか?
地域に根ざしたビジネスでは非常に効果的です。競合が薄く、その地域で本気で探している見込み客に届きます。ただし、地名を差し替えるだけの薄いページではなく、その地域での施工事例やお客様の声など、実態を伴わせることが前提になります。
Q. 選んだキーワードの効果はいつ頃わかりますか?
記事を公開してから検索エンジンに評価されるまでには、一般に数か月かかると考えられます。公開後はサーチコンソールで表示回数や順位を継続的に確認し、想定とのズレを見つけて選定や記事を見直していくことが大切です。焦らず改善を重ねる姿勢が成果につながります。
Q. AIにキーワード選定を全部任せても大丈夫ですか?
全面的に任せるのは避けたほうが安全です。候補出しや分類、構成のたたき台作りではAIが大きく役立ちますが、検索ボリュームや難易度の数値はAIの推測が不正確なことがあるため、必ずツールの実測で確認しましょう。最終的にどの言葉を狙うかという判断は、人間が担うべき領域です。
まとめ:キーワード選定は「勝てる言葉」への集中から始まる
キーワード選定は、限られたリソースを最大限に活かすための、SEOの土台となる作業です。本記事の要点を改めて整理すると、以下の通りになります。
- キーワード選定は「集める→見極める→活かす」の3フェーズで進める。
- 中小企業はビッグKWを避け、ミドル〜ロングテールから積み上げる。
- 検索意図は4タイプに分け、実際の検索結果で答え合わせをする。
- 検索ボリュームと難易度は必ずセットで読み、顔ぶれまで確認する。
- 地域×業種×悩みの3軸を掛け合わせ、成約に近い複合KWを作る。
- ツールは無料から始め、判断が重くなったら有料を段階導入する。
- 優先順位は「難易度の低さ」と「成約への近さ」で決める。
- 1記事1キーワードを基本に、意図から逆算した構成で記事化する。
大切なのは、検索窓の向こうにいる人の目的から逆算し、自社が勝てる言葉に集中することです。まずは1つ、難易度の低い複合キーワードを選び、そのキーワードで1本の記事を書いてみることから始めてみてください。小さな成功体験の積み重ねが、地域での確かな集客力へとつながっていきます。
この記事の執筆
webcan.jp編集部 Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。
SEO無料診断について
キーワード戦略や記事の方向性に迷ったら、無料SEO診断でサイトの現状を診断するシンプルな相談窓口を用意しています。費用はかかりません。お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

