この記事の要点
SEO対策は、専門業者に依頼しなくても自分で始められる領域が想像以上に大きい施策です。本記事では、キーワード選定・ページ作成・内部対策・計測と改善という4つのステップを、中小企業や個人事業主が明日から手を動かせる粒度で解説します。あわせて、どこまで自分でやり、どこから外注に切り替えるべきかの線引きと、作業時間を半分にするAI活用、そして初心者が陥りがちなやってはいけない落とし穴も整理します。大切なのは、費用ゼロで効く順番から着実に積み上げていくことです。
「SEO対策を業者に頼むと月数万円から数十万円かかると言われたが、まずは自分でやってみたい」——地方の中小企業やひとりで販促を担当している方から、こうした相談は年々増えています。実際、SEO対策の土台となる作業の多くは、専門知識がゼロの状態からでも自分の手で進められるものです。キーワードを調べることも、記事を書くことも、タイトルを整えることも、その日のうちに無料で着手できます。
一方で、「何から手をつければいいのか」「どの作業がどれだけ検索順位に効くのか」が分からないまま闇雲に触ってしまい、時間だけを消費してしまうケースも少なくありません。SEOは、やるべきことの順番と、力の入れどころ・抜きどころを理解しているかどうかで、同じ労力でも結果が大きく変わってくる施策だと言えるでしょう。
本記事では、SEO対策を自分でやりたい方に向けて、手順を一つずつ、明日から手を動かせる粒度で解説していきます。読み終えた頃には、今週の作業として何から始めればよいかが具体的に見えているはずです。
SEO対策は「自分で」どこまでできるのか
具体的な手順に入る前に、SEO対策のうち自分でできる範囲と、外注したほうが早い範囲の境目をざっくり押さえておきましょう。ここを理解しておくと、後の作業の意味が腑に落ちやすくなります。
SEOは大きく3つの領域に分かれる
SEO対策は、大きく「コンテンツSEO」「内部対策(テクニカルSEO)」「外部対策(被リンク獲得)」の3領域に分けて考えると整理しやすくなります。このうち、コンテンツSEOと基本的な内部対策は、自分で取り組める範囲が非常に大きい領域です。誰に何を伝えるかを決めてページを作り、タイトルや見出しを整える作業は、事業のことを一番よく知っている運営者自身がやったほうが質が高くなる傾向すらあります。
一方、外部対策のうち不自然なリンクを買うような手法は、現在のGoogleでは評価されないどころかペナルティの対象になり得ます。健全な被リンクは、良いコンテンツを作り続けた結果として自然に増えていくものだと考えるのが安全です。つまり「自分でやるSEO」の中心は、コンテンツと内部対策の地道な積み上げになります。
自分でやる最大のメリットは「事業理解」と「継続性」
自分でSEOをやる最大の利点は、費用がかからないことだけではありません。自社の商品やお客様のことを最もよく理解している人が書くコンテンツは、検索者の悩みに深く刺さりやすく、外注ライターには書けない具体性を持たせられます。また、社内に運用ノウハウが蓄積されるため、外注をやめた途端に成果が止まる、という依存状態を避けられる点も大きいと言えるでしょう。
もちろん、時間という見えないコストはかかります。だからこそ、限られた時間を効果の高い作業に集中させる「順番」の設計が重要になります。次章から、その順番を具体的な手順として示していきます。
セクションのまとめ:自分でやるSEOの中心は、コンテンツと基本的な内部対策であり、事業理解と継続性という業者には出しにくい強みを活かせる領域です。
自分でやるSEOの全体手順マップ
SEO対策を自分でやるときは、思いついた作業から手をつけるのではなく、順番を決めて進めることが遠回りに見えて最短の道になります。全体像を1枚の地図として頭に入れておきましょう。
まず「土台」を無料で整える
4つのステップに入る前に、必ず済ませておきたい下準備が2つあります。ひとつはGoogleサーチコンソールの登録、もうひとつはGoogleアナリティクス(GA4)の設置です。どちらも無料で、サイトの検索状況やアクセス状況を数字で確認するための計測環境になります。この2つがないと、あとで「何が効いて何が効かなかったのか」を判断できず、改善の手がかりを失ってしまいます。
サーチコンソールは、自サイトがどんなキーワードで表示され、何回クリックされたかを教えてくれる、いわばSEOの健康診断ツールです。導入は所有権の確認さえ済ませれば完了します。GA4はサイトに測定用のコードを1つ貼るだけで、訪問者数やよく見られているページが分かるようになります。手順に自信がなくても、公式ヘルプの通りに進めれば初心者でも1時間ほどで設定できるでしょう。
「効く順番」で力を配分する
SEOの成果は、施策の数ではなく手をつける順番で分かれます。土台を整えたら、キーワード選定→ページ作成→内部対策→計測改善、という順に回していきます。この順番が大切なのは、たとえば内部リンクを一生懸命整えても、そもそも検索者のいないキーワードでページを作っていたら、順位が上がっても訪問にはつながらないからです。力を入れるべきは常に「入口」に近い工程からだと考えるとよいでしょう。
セクションのまとめ:サーチコンソールとGA4という無料の計測環境を先に整え、キーワード選定から順に力を配分することが、自分でやるSEOの土台になります。
ステップ1:キーワード選定を自分でやる
自分でやるSEOで最初に手を動かすのが、キーワード選定です。誰のどんな検索に応えるページを作るのかを、感覚ではなく言葉として決める工程になります。
まず「お客様が使う言葉」を書き出す
最初にやるべきは、想定するお客様が検索窓に打ち込みそうな言葉を、思いつく限り書き出すことです。自分たちの業界用語ではなく、お客様目線の言葉であることが重要になります。たとえば工務店なら「注文住宅」より「地元 工務店 評判」「30坪 家 建てる 費用」のように、悩みや状況とセットになった言葉のほうが、実際の相談につながりやすい傾向があります。実際のお客様からよく受ける質問や、問い合わせフォームに書かれた言葉は、そのまま宝の山だと考えてよいでしょう。
書き出した言葉は、無料ツールで数を膨らませられます。GoogleのサジェストやYahoo!知恵袋、「ラッコキーワード」のような関連語ツールを使うと、ひとつの言葉から数十の派生キーワードが見つかります。この段階では絞り込まず、まずは幅広く集めることを優先してください。
検索ボリュームと難易度で優先順位をつける
集めたキーワードは、月間検索ボリューム(そのキーワードが月に何回検索されるか)と、難易度(上位表示の難しさ)の2軸で優先順位をつけます。中小企業が自分でやる場合、いきなり検索ボリュームの大きいビッグキーワードを狙うのは得策ではありません。大手サイトがひしめく激戦区で消耗するより、月に数十〜数百回でも、悩みが具体的で成約に近いキーワードから着手するほうが、成果を実感しやすいと言えるでしょう。
| キーワードの型 | 特徴と自分でやる際の狙いどころ |
|---|---|
| ビッグKW(1語) | 「リフォーム」など検索数は多いが競合が強く難易度も高い。自分でやる初期は無理に狙わない。 |
| ミドルKW(2語) | 「リフォーム 費用」など。悩みが具体化し、コンテンツで戦える余地がある。中期の主戦場。 |
| ロングテールKW(3語以上) | 「浴室 リフォーム 費用 相場」など。検索数は少ないが成約に近く、自分でやる最初の一歩に最適。 |
ポイント
最初に狙うべきは、検索数が少なくても「今まさに困っていて、あなたの商品・サービスで解決できる」ロングテールキーワードです。1本目のページで小さな順位上昇を体験できると、その後の継続がぐっと楽になります。
1ページ=1キーワードで割り当てる
選定したキーワードは、1ページにつき1つのメインキーワードを割り当てるのが原則です。ひとつのページで複数のキーワードを欲張って狙うと、内容がぼやけて検索意図に応えきれず、結局どのキーワードでも中途半端な順位に留まりがちです。「このページは○○という検索に来た人のためのもの」と一言で言えるように、ページとキーワードを一対一で結びつけていきましょう。
セクションのまとめ:お客様の言葉を幅広く集め、検索ボリュームと難易度で優先順位をつけ、まずは成約に近いロングテールKWから1ページ1キーワードで着手するのが自分でやるキーワード選定の基本です。
ステップ2:ページ(コンテンツ)を自分で作る
キーワードが決まったら、そのキーワードで検索した人が満足するページを作ります。ここが自分でやるSEOの中心であり、最も成果を左右する工程です。
書く前に「検索意図」を読み解く
いきなり本文を書き始めるのではなく、まず選んだキーワードで実際にGoogle検索してみることをおすすめします。上位10ページを眺めると、その検索をした人が何を知りたいのか(検索意図)が見えてきます。たとえば「SEO対策 自分で」と検索する人は、業者に頼まず自力で進める具体的な手順を求めていると読み取れます。上位ページに共通して載っている論点は、いわば「この検索に答えるために外せない要素」であり、自分のページにも盛り込むべき骨組みになります。
ただし、上位ページの丸写しは意味がありません。共通の骨組みを押さえたうえで、自分の事業だからこそ書ける具体例、実際のお客様とのやり取り、地域ならではの事情などを足していくことが、コピーではない独自の価値になります。この「上位の共通項+自分にしか書けない具体」という掛け合わせが、自分でやるコンテンツSEOの核心だと言えるでしょう。
見出し(構成)から先に作る
本文をいきなり書くと話が脱線しがちなので、先に見出しの構成を組み立てます。検索意図から導いた論点を、読者が知りたい順に並べ、H2・H3の見出しとして書き出していきます。構成ができた時点で、その記事が検索者の疑問に最初から最後まで答えられているかを俯瞰でチェックできます。家を建てる前の設計図に相当する工程だと考えると、その重要性が分かりやすいはずです。
結論から書き、専門用語はかみ砕く
本文は、各セクションで結論を先に書き、その後に理由や具体例を続ける構成にすると読みやすくなります。検索して訪れた人は、答えを早く知りたいと思っているからです。また、業界では当たり前の専門用語も、初めて調べる人には壁になります。初出の用語には短い言い換えを添えるだけで、読者の離脱を防ぎ、結果として滞在時間や評価の向上につながる傾向があります。
注意
文字数を稼ぐために内容の薄い文章を水増しするのは逆効果です。Googleは「検索者の役に立つか」を重視しており、中身のない長文はかえって評価を下げます。長さより、検索意図に過不足なく答えているかを基準にしてください。
セクションのまとめ:上位ページで検索意図を読み解き、見出しから構成を組み、結論先出し・用語かみ砕きで書く。上位の共通項に自分だけの具体を掛け合わせることが独自価値になります。
ステップ3:内部対策を自分でやる
良いコンテンツができたら、それを検索エンジンと読者の双方に正しく伝えるための内部対策を行います。専門的に聞こえますが、初心者が自分でできる範囲が明確にある領域です。
タイトルタグと見出しを整える
内部対策の中で最も費用対効果が高いのが、タイトルタグの最適化です。タイトルタグは検索結果に表示される青い文字の見出しであり、クリックされるかどうかを左右する看板になります。狙ったキーワードを自然に含めつつ、30字前後で、思わずクリックしたくなる具体性を持たせるのがコツです。ページごとに固有のタイトルにすることも忘れないでください。全ページ同じタイトルでは、検索エンジンが内容を区別できなくなります。
見出しは、H2・H3といった階層で論理的に整えます。見出しだけを拾い読みしても記事の流れが分かる状態が理想です。見出しは読者の可読性を高めるだけでなく、検索エンジンにページの構造を伝える役割も担っています。
メタディスクリプションと内部リンク
メタディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示される説明文です。順位に直接の大きな影響はないとされますが、クリック率に効くため、120字前後でページの要点と読むメリットを伝える文章を用意しておきましょう。内部リンクは、関連するページ同士を結びつける作業です。読者の回遊を促すと同時に、サイト内でどのページが重要かを検索エンジンに伝える働きがあります。リンクの文字(アンカーテキスト)は「こちら」ではなく、リンク先の内容が分かる言葉にするのが望ましいと言えます。
スマホ対応と表示速度
今や検索の多くはスマートフォンからで、Googleもモバイルでの見え方を基準に評価しています。自分のページがスマホで読みやすく表示されるか、実際の端末で確認しましょう。表示速度も体験を左右する要素です。PageSpeed Insightsのような無料ツールで測定し、極端に重い画像を圧縮するだけでも改善が見込めます。技術的に難しいサーバー設定などは無理をせず、まずは自分でできる画像の軽量化から着手するとよいでしょう。
セクションのまとめ:タイトルタグ・見出し・メタディスクリプション・内部リンク・スマホ対応と表示速度は、いずれも初心者が自分で手を動かせる内部対策です。
ステップ4:計測と改善を自分で回す
ページを公開したら終わりではありません。むしろ、公開してからが自分でやるSEOの本番です。数字を見て、直し続けるサイクルを回していきましょう。
サーチコンソールで「あと一歩」を見つける
土台づくりで導入したサーチコンソールは、改善のヒントの宝庫です。特に注目したいのが、検索順位が10〜20位あたりにいるページです。この位置は、あと少しの改善で1ページ目に入り、クリック数が大きく伸びる可能性を秘めた「惜しいページ」です。表示回数は多いのにクリックが少ないキーワードが見つかれば、そのページのタイトルや導入文を見直すだけで成果が変わることもあります。
また、自分が想定していなかったキーワードで表示されているケースもよくあります。検索者が実際に使っている言葉が分かるので、それを本文に反映したり、新しいページのテーマにしたりと、次の一手のヒントになります。
リライトで既存ページを育てる
新しいページを増やし続けることも大切ですが、それ以上に効果が出やすいのが、既存ページのリライト(書き直し)です。一度公開したページは、Googleに評価されるまで数か月かかることもあります。順位がついてきたページに情報を追加したり、検索意図とのズレを修正したりすると、ゼロから新記事を書くより短い労力で順位が伸びることが少なくありません。SEOは、書きっぱなしではなく「育てる」意識が成果を分けると言えるでしょう。
成果が出るまでの時間を理解しておく
自分でやるSEOで最もつまずきやすいのが、成果が出るまでの時間感覚です。SEOは、記事を公開してすぐに順位がつく施策ではありません。一般的に、効果を実感し始めるまでに3か月から半年、場合によってはそれ以上かかることもあります。この時間軸を知らずに「1か月やっても順位が上がらない」と諦めてしまうのは、非常にもったいない失敗です。短期の順位変動に一喜一憂せず、数か月単位の傾向で判断する姿勢が、継続の鍵になります。
セクションのまとめ:サーチコンソールで「惜しいページ」を見つけてリライトで育て、成果が出るまで数か月かかる前提で継続することが、計測と改善の要点です。
どこまで自分で、どこから外注するか
自分でやるSEOには大きな価値がありますが、すべてを自力でやることが正解とは限りません。ここでは、自分でやる範囲と外注に切り替える範囲の線引きを整理します。
自分でやり続けたほうがよい領域
キーワード選定と本文作成は、可能な限り自分たちで続けることをおすすめします。この2つは事業理解が質に直結するため、外注すると「一般論のページ」になりがちだからです。自社のお客様がどんな言葉で悩み、何を決め手に選んでくれるのかは、現場にいる人にしか分かりません。タイトルや見出しの微調整、サーチコンソールの確認、既存ページのリライトも、慣れれば短時間でできるようになり、社内にノウハウが残ります。
外注を検討したほうがよいサイン
一方で、外注を前向きに検討したほうがよい場面もあります。ひとつは、専門性の高い技術対応が必要になったときです。サイト全体の構造改修や、表示速度の根本的な改善などは、知識がないまま触るとサイトを壊すリスクがあります。もうひとつは、制作にかける時間が物理的に足りず、本業が圧迫されているときです。SEOのために売上の源泉である本業がおろそかになっては本末転倒です。
また、半年以上まじめに取り組んでも成果の兆しが全く見えない場合は、戦略そのものにズレがある可能性があります。そうしたときは、全体を第三者の目で診断してもらい、方向性だけプロに整えてもらってから、実作業は再び自分たちで続けるという「部分外注」も有効な選択肢です。すべてを丸投げするのではなく、判断や設計だけを借りる使い方が、費用を抑えつつ成果を高めるコツだと言えるでしょう。
セクションのまとめ:キーワードと本文は自分で続け、専門的な技術・戦略設計・時間不足の場面だけ部分的に外注するのが、費用対効果の高い線引きです。
AIを使えば、自分でやるSEOの作業は半分にできます
自分でやるSEOの最大のネックは「時間」です。ここでAIを半自動化の道具として使うと、作業時間を大きく圧縮しながら、判断は人間が握るという理想的な役割分担ができます。
活用1:キーワードの洗い出しと分類
お客様が使いそうな言葉を書き出す作業は、AIとの相性が非常に良い工程です。自社の事業内容と想定客層を伝えたうえで、検索されそうなキーワードを幅広く挙げてもらい、悩みの段階別に分類してもらうと、ひとりでは思いつかない切り口が短時間で手に入ります。ただし、実際の検索ボリュームや競合状況はツールで裏取りし、最終的に狙うキーワードは自分で決めることが大切です。
活用2:構成案づくりと下書きのたたき台
検索意図から見出し構成を組む作業も、AIにたたき台を出してもらうと大幅に時短できます。「このキーワードで検索する人が知りたいことを、見出し構成にして」と依頼すれば、抜け漏れの少ない骨組みが数十秒で得られます。本文も、要点を箇条書きで渡して肉付けしてもらえば、ゼロから書くより速く初稿が仕上がります。あくまで初稿であり、そこに自社ならではの具体例や実体験を人間が加えることで、他社と差がつくページになります。
活用3:リライトの観点出しと推敲
既存ページを見直すとき、どこを直せばよいか迷ったら、AIに記事を読ませて「検索意図に対して不足している論点」を挙げてもらう使い方が有効です。文章の推敲や、専門用語のかみ砕きも得意分野です。人間が全体の質を担保しながら、細かな作業をAIに任せることで、リライトのサイクルを速く回せるようになります。
AIに任せきりにしないほうがよい領域
便利なAIですが、任せきりにすると危うい領域もあります。以下は人間が最終責任を持つべきポイントです。
- 事実確認(料金・法規・数値などは必ず一次情報で裏取りする)
- 自社の強みや実体験など、独自価値になる部分の執筆
- お客様の心情に寄り添う表現やトーンの最終調整
- 個人情報やお客様データを含むデータをAIに入力すること(プライバシー配慮)
AIは強力な相棒ですが、最終判断は人間が責任を持つ役割分担が安全です。AIで作業量を半分にし、浮いた時間を「自分にしか書けない部分」に投じることが、自分でやるSEOを長く続けるコツだと言えるでしょう。
セクションのまとめ:AIはキーワード洗い出し・構成案・リライト観点出しで作業を半減させますが、事実確認と独自価値の執筆は人間が握る半自動化が安全です。
SEO対策を自分でやるときに「やってはいけない」5つのこと
最後に、自分でSEOに取り組む初心者が陥りがちな失敗を5つ挙げておきます。先回りして知っておくだけで、無駄な遠回りを避けられます。
やってはいけない1:計測環境を作らずに始める
サーチコンソールもGA4も入れないまま記事を書き始めると、何が効いたのかが一切分からず、改善のしようがなくなります。数字という羅針盤を持たない航海は、遅かれ早かれ迷子になります。最初の1時間を計測環境の準備に投じることが、結果的に最も大きなリターンを生みます。
やってはいけない2:いきなりビッグキーワードを狙う
検索数の大きい1語のキーワードは魅力的に見えますが、大手や専門メディアがひしめく激戦区です。始めたばかりのサイトが正面から挑んでも、上位に食い込むのは至難の業です。まずは勝てる見込みのあるロングテールキーワードで小さな成功を積み、サイトの評価を育ててから徐々に上を目指すのが定石です。
やってはいけない3:文字数稼ぎの薄い記事を量産する
「長い記事が評価される」という情報を鵜呑みにして、中身の薄い文章を水増しするのは逆効果です。検索者の疑問に答えていない長文は、滞在時間の低下を招き、かえって評価を下げます。ページ数を追うより、1本ずつ検索意図に丁寧に答える質を優先してください。
やってはいけない4:被リンクを購入する
手っ取り早く順位を上げようと、リンクを売買するサービスに手を出すのは危険です。不自然なリンクはGoogleのガイドライン違反であり、発覚すればペナルティで順位が大きく下落するリスクがあります。被リンクは、良いコンテンツの結果として自然に増えるものだと考え、購入には手を出さないでください。
やってはいけない5:1〜2か月で成果を判断して諦める
SEOは成果が出るまで時間のかかる施策です。数週間や1か月で順位が動かないからと諦めてしまうのは、最ももったいない失敗です。効果を実感するには数か月単位の継続が前提だと理解し、短期の変動に振り回されない姿勢を持ちましょう。
注意
5つの失敗に共通するのは、「近道を探す」姿勢です。SEOに魔法の近道はなく、検索者の役に立つページを、正しい順番で、地道に積み上げることだけが確実な道になります。楽をしようとする施策ほど、後で大きな代償を払うことになりがちです。
セクションのまとめ:計測なしの開始、ビッグKW狙い、薄い記事の量産、被リンク購入、短期での見切りは、いずれも避けるべき5つの失敗です。
あわせて読みたい関連記事
自分でやるSEOをさらに深めたい方は、順番の全体像やキーワード選定、費用の考え方を扱った以下の記事も参考になります。
- SEO対策のやり方|中小企業が最初にやる順番を7ステップで解説 — 本記事の各手順を、中小企業向けの全体設計として俯瞰したい方におすすめです。
- SEO対策の費用相場|料金体系と外注先の選び方を解説 — 自分でやる範囲を超えて外注を検討する際に、費用感と選び方を確認できます。
- SEOキーワード選定の基本 — 本記事のステップ1をさらに掘り下げ、キーワードの考え方を体系的に学べます。
よくある質問
SEO対策を自分でやろうとする方から、特に多く寄せられる質問をまとめました。
Q. SEO対策は本当に知識ゼロの初心者でも自分でできますか?
はい、土台となる作業の多くは初心者でも自分で進められます。キーワードを調べる、検索意図に沿ってページを書く、タイトルや見出しを整える、といった作業に高度な専門知識は必要ありません。まずはサーチコンソールとGA4の設定から始め、1本のページを最後まで作り切る経験を積むことをおすすめします。
Q. 自分でやると成果が出るまでどのくらいかかりますか?
一般的に、効果を実感し始めるまで3か月から半年程度、競合の強い分野ではそれ以上かかることもあります。SEOは公開してすぐ順位がつく施策ではないため、短期の変動で判断せず、数か月単位の傾向で見ることが大切です。この時間軸を理解しておくことが、継続の鍵になります。
Q. 自分でやるSEOにお金は一切かからないのですか?
サーチコンソール、GA4、Googleのサジェスト機能など、基本的な作業は無料のツールだけで進められます。費用がかかるのは主に、有料のキーワード調査ツールを使う場合や、外注に切り替える部分に限られます。つまり、始めるにあたって金銭的なコストはほぼゼロで、代わりに時間というコストを投じる施策だと考えるとよいでしょう。
Q. どこまで自分でやって、どこから外注すべきですか?
キーワード選定と本文作成は、事業理解が質を左右するため自分で続けるのがおすすめです。一方、サイト構造の大規模改修や表示速度の技術的な改善、全体戦略の診断、そして制作の時間が物理的に足りず本業が圧迫される場面では、外注を検討する価値があります。すべてを丸投げせず、判断や設計だけを借りる部分外注が費用対効果に優れます。
Q. AIに記事を書かせるだけでSEO対策は完結しますか?
完結はしません。AIはキーワードの洗い出しや構成案、下書きの作成を大幅に時短してくれる強力な道具ですが、事実確認や、自社ならではの具体例・実体験の執筆は人間が担う必要があります。AIで作業量を半分に減らし、浮いた時間を独自価値の部分に投じる「半自動化」が、最も現実的で成果につながる使い方だと言えるでしょう。
まとめ:自分でやるSEOは「順番」と「継続」で決まる
SEO対策は、専門業者に丸投げしなくても、自分の手で大きく前進させられる施策です。本記事の要点を改めて整理すると、以下の通りになります。
- 自分でやるSEOの中心は、コンテンツと基本的な内部対策であり、事業理解と継続性という強みを活かせる
- サーチコンソールとGA4の計測環境を先に整え、効く順番に力を配分する
- ステップ1でお客様の言葉からキーワードを選び、成約に近いロングテールから着手する
- ステップ2で検索意図を読み解き、上位の共通項に自分だけの具体を掛け合わせて本文を作る
- ステップ3でタイトル・見出し・内部リンク・スマホ対応など、自分でできる内部対策を整える
- ステップ4でサーチコンソールを見ながらリライトで育て、数か月単位で成果を判断する
- キーワードと本文は自分で、専門技術や戦略診断は部分外注、という線引きが費用対効果に優れる
- AIで作業を半分にし、浮いた時間を独自価値の執筆に投じる半自動化を取り入れる
大切なのは、近道を探すのではなく、検索者の役に立つページを正しい順番で地道に積み上げることです。今日はまずサーチコンソールの登録と、狙うキーワードを1つ決めるところから始めてみてはいかがでしょうか。小さな一歩の積み重ねが、半年後の集客を確かに変えていくはずです。
この記事の執筆
webcan.jp編集部 Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。
SEO無料診断について
自分でやるSEOの進め方や外注の線引きに迷ったら、サイトの現状を診断するシンプルな相談窓口を用意しています。費用はかかりません。SEO無料診断はこちらからお気軽にご連絡ください。




