この記事の結論
2026年5月、Googleは「スパム規定は、AIオーバービュー(検索結果の上部に出るAIの要約)とAIモードにも適用される」と文書で明確にした、と報じられています。業者から「AIに自社を推薦させます」と言われたら、AI向けの出し分け、薄いページの大量生成、口コミや言及の人工的な量産の3つは断ってください。やるべきは、自社の事実を正確に整えることです。
地方の中小企業の社長に、いま「AI検索対策」の営業が増えています。「ChatGPTやGoogleのAIに御社を推薦させます」という売り文句です。魅力的に聞こえますが、方法を間違えると、Googleの規定に触れて、かえって検索で見えにくくなるおそれがあります。
この記事では、2026年11月時点で確認できる情報をもとに、次の4点を整理します。専門用語は、そのつど言い換えます。
- 何が明確になったのか(2026年5月のGoogle文書の更新)
- 業者の提案を「断る・確認する・任せてよい」に分ける判断表
- 代わりにやるべき、自社でできる正攻法と、費用・手間の目安
- 契約前に業者へ聞く質問10項目
なお、AI向けの記事を量産する手法への警告は、AI検索狙いの量産リスト記事への警告の解説で扱っています。本記事は、その手前にある「スパム規定そのものの適用範囲」と「業者提案の見分け方」が主題です。
1. 何が明確になったのか|2026年5月のGoogle文書の更新
最初に、事実だけを確認します。どこまでが確認できて、どこからが解釈なのかを分けて書きます。
1-1. 確認できた事実
検索業界メディアのPPC Landは、Googleが2026年5月15日に検索セントラル(Googleが公開している、サイト運営者向けの公式文書)を更新したと報じています。記事の日付は5月16日です。更新の要点は、Google検索の「スパムポリシー」が、AIオーバービューやAIモードを含む生成AIの回答にも適用される、という点です。
同記事は、これを「新しいルールの追加」ではなく「既存のポリシーの適用範囲を示したもの」と説明しています。つまり、これまで検索結果で禁じられていた行為は、AIの回答を狙う場合でも禁じられる、という整理です。
同記事が触れている内容のうち、中小企業に関係が深い3点を、筆者の言葉で整理します。
| 項目 | 同記事が伝えている内容 | 社長向けの言い換え |
|---|---|---|
| 大量生成コンテンツの乱用(scaled content abuse) | 主に順位を操作する目的で、多数のページを作る行為。生成AIの利用も例に挙がっている。規定に反するサイトは順位が下がったり、検索結果に出なくなったりすることがあるとされている | 中身の薄いページを、AIで大量に作って並べる行為 |
| 不自然なブランド言及(inauthentic mentions) | ブログ・動画・フォーラムなどでの言及を、AIの回答が表示することがある。不自然に言及を集めても、見た目ほど役に立たないとされている | 自社の名前を、第三者が書いたように見せて増やす行為 |
| クローキング(出し分け) | AIの巡回プログラム向けに、人間が見るページと別の内容(別形式のページなど)を用意する行為は、クローキングに当たるとされている | 人間用とAI用で、見せる中身を変える行為 |
同記事には、見落としてはいけない留保もあります。有料の言及や、お互いに言及し合う取引が規定の対象かどうかは、同記事では専門家の問いとして紹介されているだけで、文書で明確になったとは書かれていません。また、Googleがこれらをどう見つけて、どう対処するかも、未解決とされています。
ポイント
「確認できたこと」は、スパム規定がAIの回答にも及ぶという点です。「確認できていないこと」は、具体的な見つけ方と、どの程度の処置を受けるかです。不明な部分を、業者の「大丈夫です」という言葉で埋めないことが大切です。
1-2. 背景|2026年11月のウェブマスターレポートから
もう1点、背景を補います。Search Engine Roundtableは2026年11月2日付で、Googleの11月のウェブマスター向けレポートを紹介しています。同記事によると、2026年9月のスパムアップデート(スパム対策を強める検索の更新)は10月に展開が完了しました。正確な完了日は、同記事に書かれていません。
同じ記事は、AIオーバービューがGoogle検索の80%に表示されていると述べています。ただし、この数字を出した調査の主体は、同記事のページ内では確認できませんでした。そのため、本記事では「そうした報告がある」という扱いにとどめ、自社の検索に当てはまる数字とは考えません。
さらに、Googleの文書が更新され、AIが作ったコンテンツは、事実確認とレビューを行うべきだとされています。この点は、AI記事の事実確認をGoogleが明記した件の解説で詳しく扱っています。
1-3. 地方の中小企業にとっての意味
スパム規定の話は、大手メディアや海外サイトだけの話に見えます。しかし、中小企業にとっても無関係ではありません。理由は2つあります。
- 業者に任せた施策が規定に触れると、責任を負うのは、依頼した自社のサイトです。業者ではありません。
- 「AIに推薦させる」という営業は、仕組みの説明が曖昧なまま、手法だけが先に提案されることが多いからです。
スパムアップデートの全体像や、影響を受けたかの確認手順は、スパムアップデートの解説にまとめています。あわせてご覧ください。
セクションのまとめ
2026年5月のGoogle文書の更新は、新ルールではなく、既存のスパム規定がAIの回答にも及ぶことの明確化と報じられています。AIの回答を狙うからといって、抜け道ができたわけではありません。
2. 業者の提案を見分ける判断表|断る・確認する・任せてよい
営業の場では、手法の名前が違っても、中身は同じ、ということが少なくありません。ここでは、よくある提案を3つに分けます。
| よくある提案の言い方 | 中身 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|---|
| AIの巡回プログラムにだけ、整理した別ページを見せます | 人間用とAI用で内容を変える | 断る | クローキングとされる行為に近い。2026年5月の更新で根拠が文書化されたと報じられている |
| AIが引用しやすい記事を月に50本、自動で作ります | AIで大量にページを作る | 断る | 大量生成コンテンツの乱用に当たるおそれ。順位操作が目的の量産が対象 |
| 口コミサイトやブログに、御社の名前を載せて回ります | 言及の人工的な量産 | 断る | 不自然なブランド言及。実在しない体験談は、そもそも虚偽表示になりうる |
| 実在しない専門家の名前で記事を出します | 偽の著者 | 断る | Googleの更新文書に書かれた内容ではないが、信頼を損なう手法。読者への虚偽でもある |
| AIに必ず推薦させます(順位保証) | 結果の保証 | 断る | AIの回答は、業者が操作できない。保証できる仕組みは存在しない |
| AI用の専用ページを作ります | 内容次第 | 要確認 | 人間にも同じ中身が見えるなら問題になりにくい。見える範囲を書面で確認する |
| よくある質問のページを、御社の実情で整えます | 自社の事実の整理 | 任せてよい | 自社の一次情報に基づく。内容は社長が確認する |
| 会社情報・サービス内容の表記をそろえます | 事実の整合 | 任せてよい | AIが会社を正しく理解する助けになる |
| Googleのビジネスプロフィールを整えます | マップ・地図の情報整備 | 任せてよい | 自社の実在する情報を正確にする作業 |
注意
表の「任せてよい」でも、中身の確認は社長または担当者の仕事です。事実と違う文章が公開されると、AIがその誤りを引用するおそれがあります。公開前に必ず目を通してください。
2-1. 「AIに推薦させる」という言葉の見方
「推薦させる」「上位表示を保証する」という言い方は、まず疑ってください。AIの回答は、質問のたびに変わります。誰かが固定して操作できるものではありません。
保証をうたう業者は、次のいずれかの手法を取っている可能性があります。ここは推測ですが、保証が成り立つ仕組みを考えると、他に思いつかないからです。
- 自分たちで作った別サイトに、自社の名前を大量に載せている
- 一時的に出る質問だけを選んで、成果として見せている
- 実績の数字の出どころを示さない
見分ける一番簡単な方法は、「その結果は、誰がいつ、どう測ったのですか」と聞くことです。答えが曖昧なら、保留にしてください。
セクションのまとめ
提案は「中身」で判断します。AI向けの出し分け、薄いページの量産、言及の人工的な量産、偽の著者、順位の保証。この5つは断る側に入れてください。
3. 断るべき手法を一つずつ確認する
ここでは、判断表の「断る」に入った手法を、一つずつ具体的に確認します。架空の例も交えます。
3-1. AI向けの出し分け(クローキング)
クローキングとは、検索の巡回プログラムと、人間の読者に、違う内容を見せる行為です。従来は、検索エンジン対策として使われてきた手法です。
PPC Landによると、AIの巡回プログラム向けに別の形式のページを用意することも、クローキングに当たるとされています。同記事は、GoogleとBingが2026年2月に、この点を非公式に示していたとも伝えています。
社長が見るべき点は、次の1つです。「人間の訪問者が見る内容と、同じ内容か」。同じなら、問題になりにくいと考えられます。違うなら、断ってください。
3-2. AIを狙った大量のページ生成
「AIが引用しやすい記事を、毎週大量に作ります」という提案です。ページが増えれば、AIに拾われる機会も増えるように見えます。
ただし、順位や引用を狙って数を増やす行為は、まさに大量生成コンテンツの乱用として整理されています。しかも、規定に反すると判断されると、順位が下がる、または表示されなくなるおそれがあります。数を稼ぐほど、不利になりかねません。
社内で記事を増やすこと自体は、悪いことではありません。分かれ目は、読者の役に立つ中身があるか、自社にしか書けない一次情報があるか、の2点です。
3-3. 口コミ・言及の人工的な量産
同記事は、AIの回答が、ブログ・動画・フォーラムなどでの言及を表示することがある、と説明しています。そのため、業者が「言及を増やせばAIに推薦される」と考えるのは自然です。
一方で、同記事は、不自然な言及を集めても、見た目ほど役に立たないとしています。さらに、お金を払った言及や、仲間内で言及し合う行為が規定に触れるかは、まだはっきりしていません。はっきりしないものに、費用をかける理由はありません。
加えて、口コミの偽装は、スパム規定の前に、読者をだます行為です。取引先やお客様からの信頼を失えば、取り戻すのは簡単ではありません。
3-4. 偽の著者・偽の専門家
「専門家監修」と書くために、実在しない人物の名前や経歴を載せる手法です。この点は、同記事に書かれた内容ではありません。筆者の整理として、断る側に入れています。
理由は単純で、読者への虚偽になるからです。書き手の実在と責任を明らかにすることは、AI記事の事実確認をGoogleが明記した件の解説とも通じる、基本的な姿勢です。
3-5. 順位や引用の保証
すでに触れたとおり、AIの回答は操作できません。保証という言葉が出たら、その場で契約しないでください。
注意
「他社も同じ手法で成果が出ています」という説明は、根拠になりません。他社の成果が、規定に触れない方法で出たのかは確認できないからです。確認できない話は、判断材料から外してください。
セクションのまとめ
断る手法は、仕組みを聞けば見分けられます。「人間と同じ中身か」「読者の役に立つか」「本当の言及か」の3点を確認してください。
4. 代わりにやるべき正攻法|自社の事実を整える
では、何をすればよいのでしょうか。結論は地味ですが、自社の事実を正確に、見える形で整えることです。AIが会社を説明するときの材料を、自社から正しく出す作業とも言えます。
4-1. 会社情報を正確にそろえる
社名、住所、電話番号、営業時間、サービス内容、料金の考え方。これらが、自社サイト、Googleのビジネスプロフィール、各種掲載サイトで食い違っていないかを確認します。
食い違いは、AIの回答の誤りの原因になりえます。これは筆者の推測ですが、複数の情報源を突き合わせる仕組みである以上、元の情報がそろっているほうが、誤りは減ると考えられます。
4-2. Googleのビジネスプロフィールを整える
地図検索の表示に使われる、Googleの無料の登録情報です。営業時間、写真、サービス内容、よくある質問を、実際の状況に合わせて更新します。
ここは、地方の中小企業が最も取り組みやすく、嘘をつく余地のない領域です。月に1回、15〜30分で見直す程度から始められます。
4-3. 事例ページを一次情報で作る
一次情報とは、自社だけが持つ情報のことです。実際に対応した案件、現場の写真、お客様の声、失敗と改善の経緯が当たります。
他社が簡単にまねできないため、薄いページの量産とは正反対の価値になります。お客様の実名や写真は、必ず許可を得てから載せてください。
4-4. 書き手と担当者を明らかにする
誰が書いたのか、誰が責任者なのかを、顔と経歴で示します。これは、偽の著者の逆の発想です。小さな会社ほど、社長や担当者の顔が見えることが強みになります。
4-5. 第三者の言及は「頼まず、待つ」
よい仕事をすれば、お客様や取引先が、自然に紹介してくれることがあります。これを無理に増やそうとしないことが、安全な向き合い方です。
お客様に「口コミを書いてください」と依頼すること自体は、普通の営業活動です。ただし、報酬と引き換えに好意的な内容だけを求めるのは避けてください。
AI検索に引用されるための考え方は、LLMO(AI検索・生成AIに引用されるための対策)の解説で整理しています。
ポイント
正攻法は派手ではありません。しかし、すべて自社で確認でき、後から消す必要もなく、検索にもAIにも通用します。規定が変わっても影響を受けにくい点が最大の利点です。
セクションのまとめ
正攻法は、会社情報、ビジネスプロフィール、事例、担当者の顔、自然な言及の順です。いずれも自社の事実から始まり、規定に触れる心配がありません。
5. AI検索の提案に特有の質問10項目
業者の提案を受けたら、その場で決めず、次の質問を書面かメールで確認してください。答えを文章で残すことが大切です。
| No. | 質問 | よい答えの例 | 注意が必要な答え |
|---|---|---|---|
| 1 | 人間の訪問者が見るページと、AIの巡回プログラムが見るページは同じですか | 同じです | AI用の別ページを用意します |
| 2 | 新しく作るページは、何本で、誰が中身を確認しますか | 本数は少数で、御社で確認します | 月に数十本を自動で作ります |
| 3 | 記事に載せる事実の出典は、どう示しますか | 出典を明記します | 独自の分析なので不要です |
| 4 | 第三者の口コミや言及を、こちらで作ることはありますか | ありません | 提携先に載せて回ります |
| 5 | 記事の著者は誰で、実在しますか | 御社の担当者または実名の専門家です | ペンネームで統一します |
| 6 | 成果は、何をどの期間で測りますか | 問い合わせ数など、御社の指標で測ります | AIに出た回数だけです |
| 7 | 成果の保証はありますか | ありません。見込みを範囲で示します | 必ず上位に出します |
| 8 | 規定に触れた場合の責任は、どちらにありますか | 契約書に定めます | お答えできません |
| 9 | やめるとき、作ったものは御社の所有になりますか | 所有になります | 当社が管理します |
| 10 | 過去の実績の数字は、出典と時期を示せますか | 示せます | 社外秘です |
業者全般への質問は、検索対策の業者と初めて会うときの質問リストも参考になります。AI検索に特有の質問として、上の10項目を足してお使いください。
セクションのまとめ
質問は書面で、答えは文章で残します。「同じ中身か」「誰が確認するか」「責任は誰にあるか」の3点に、はっきり答えない業者は、見送って構いません。
6. 費用と手間の目安
費用は、会社の規模や業種で大きく変わります。以下は、webcan.jp編集部が想定する「目安」であり、特定の調査結果や相場表に基づく数字ではありません。見積もりを受けたときの、高い・安いを判断する物差しとしてお使いください。
| 取り組み | 社内の手間(目安) | 外部に頼む場合の費用(目安) | 効果が見え始める時期(目安) |
|---|---|---|---|
| 会社情報の見直し | 担当者が1〜3時間 | 数千円〜数万円程度 | 数週間〜 |
| ビジネスプロフィールの整備 | 初回2〜4時間、以降は月15〜30分 | 数万円〜月数万円程度 | 1〜3か月 |
| 事例ページの作成(1本) | 取材と確認で3〜6時間 | 1本あたり数万円〜十数万円程度 | 3〜6か月 |
| 担当者紹介ページの整備 | 1〜2時間 | 数千円〜数万円程度 | 数週間〜 |
| AI向けの出し分けや記事の大量生成 | — | (依頼しない) | — |
AI検索対策の費用の考え方は、AI検索対策にいくらかけるかの解説でも扱っています。そちらも合わせて、予算の上限を決める材料にしてください。
ポイント
費用を決める前に、まず社内で1〜3時間かけて、会社情報の食い違いを探してください。ここは、ほぼ無料でできて、最も費用対効果が高い作業です。
セクションのまとめ
費用の目安は「小さく始めて、成果を見ながら広げる」ことを前提にしています。大きな契約を先に結ぶ必要はありません。
7. 架空の事例|提案を断り、足元を整えた工務店
以下は、読みやすさのために作った架空の事例です。実在する企業・人物とは関係がありません。
従業員25名の工務店(架空)の社長は、ある業者から「AIに必ず推薦させます。月に40本の記事を作ります」と提案を受けました。月額は数十万円という内容でした。
社長は、本記事の質問10項目をメールで送りました。返ってきた答えは、記事は自動生成で内容確認は不要、成果の保証はあるが書面では出せない、というものでした。社長は契約を見送りました。
その代わりに、担当者と次の作業を行いました。
- 自社サイトと地図の登録情報で、営業時間と施工エリアの表記を統一した
- 過去の施工事例を、お客様の許可を得て3件、写真つきで掲載した
- 社長と現場責任者の顔と経歴を、会社紹介のページに載せた
- よくある質問を、実際の問い合わせ内容から8個にまとめた
これらの作業にかかった社内の時間は、合計で約15時間でした(架空の数字です)。外部への支払いは、写真撮影の実費のみでした。
この事例が示しているのは、AIの回答に出るかどうかを直接いじらず、AIが読み取れる自社の事実を増やした、という順序です。結果を保証するものではありません。
セクションのまとめ
提案を断ったことで、予算も時間も、自社の事実を整える作業に使えました。派手さはなくても、後で消す必要のない資産が残ります。
8. やってはいけない5項目(NOT TO DO)
最後に、社長が決裁の場面で迷わないよう、やってはいけないことを5つに絞ります。
- 人間とAIで、見せる内容を変える提案を受け入れない
- 順位や引用を目的にした、ページの大量生成を依頼しない
- 口コミや言及を、買う・作る・仲間内で交換することを依頼しない
- 実在しない著者や、確認できない肩書きの名前を使わない
- 「必ず推薦される」という保証を信じて、前払いで契約しない
注意
すでに該当する施策を行っている場合は、慌てて全部を消す必要はありません。まず、何をいつから行ったかを整理し、業者に内容の説明を求めてください。必要なら、無料相談で状況をお聞かせください。
セクションのまとめ
断る5項目は、判断表と同じです。迷ったら、契約を保留して、質問10項目を送ってください。
9. AIを「半自動化の道具」として安全に使う
AIの利用そのものが、規定に触れるわけではありません。大切なのは、使い方です。
PPC Landの記事の整理では、規定の中心は「主に順位を操作する目的で、多数のページを作ること」です。逆に言えば、読者のための文章を、人が確認しながら作る分には、AIを下書きに使っても差し支えない、と考えられます。筆者の解釈ですので、判断に迷う場合は専門家に確認してください。
| 作業 | AIに任せてよい部分 | 人が必ず行う部分 |
|---|---|---|
| よくある質問の整理 | 問い合わせ履歴の分類・下書き | 回答内容の事実確認、最終の文面 |
| 事例ページ | 取材メモの文章整理 | 写真・数字の確認、お客様の許可 |
| 会社情報の点検 | 表記の食い違いの洗い出し | 正しい情報の決定、更新作業 |
| ビジネスプロフィール | 投稿文の下書き | 公開前の確認 |
AIで下書きを作ったら、事実を一つずつ確認してから公開する。これが、AI記事の事実確認をGoogleが明記した件の解説の趣旨とも合います。
セクションのまとめ
AIは下書きの道具として使い、事実の確認と公開の判断は人が行います。量を目的にしないことが、規定に触れない最も確実な方法です。
10. 担当者に渡すチェックリスト
社長ご自身が手を動かす必要はありません。次のチェックリストを担当者に渡してください。
- 自社サイトの会社概要に、社名・住所・電話・営業時間が正確に書いてあるか
- Googleのビジネスプロフィールの内容が、自社サイトと一致しているか
- 事例ページが、実際の案件に基づいているか。お客様の許可は取れているか
- 記事や会社紹介に、書き手・責任者の名前があるか
- 業者に依頼している作業の内容を、書面で説明できるか
- 人間が見るページと、AIの巡回プログラム向けのページが同じか(業者に依頼している場合)
- 第三者の言及や口コミを、報酬で依頼していないか
- 公開前の記事を、誰が事実確認しているか
セクションのまとめ
チェックリストは、年に1〜2回の見直しで十分です。ずれが見つかったら、その場で直してください。
よくある質問(FAQ)
社長からよく聞かれる質問に、お答えします。
Q. AI検索対策そのものは、Googleの規定違反ですか。
いいえ。自社の情報を正確に整えたり、役に立つ記事を書いたりすることは、規定違反ではありません。問題になるのは、大量のページ生成、出し分け、言及の人工的な量産など、順位や引用の操作を目的とした手法です。
Q. 2026年5月のGoogleの更新は、新しいルールですか。
報道では、新しいルールの追加ではなく、既存のスパム規定がAIオーバービューとAIモードにも適用されることを明確にしたもの、と説明されています。出典は、PPC Landの記事です。
Q. AI向けの専用ページを作るのは、すべて禁止ですか。
報道によると、AIの巡回プログラム向けに別の内容を用意することは、クローキングに当たるとされています。人間にも同じ内容が見える形かどうかを、書面で業者に確認してください。
Q. すでに業者に依頼してしまった場合はどうすればよいですか。
まず、何をいつから行っているかを書面で確認してください。大量生成や言及の作成が含まれていれば、停止を相談します。判断に迷う場合は、無料相談でお聞かせください。
Q. 口コミをお客様にお願いするのは問題ですか。
お客様に率直な感想をお願いすること自体は、通常の営業活動です。ただし、報酬と引き換えに好意的な内容だけを求めたり、実在しない口コミを作ったりすることは避けてください。
Q. AIオーバービューが検索の8割に出る、というのは本当ですか。
Search Engine Roundtableが、そう述べています。ただし、数字を出した調査の主体は同記事のページ内で確認できませんでした。自社の検索にそのまま当てはまる数字とは考えないでください。
Q. 費用は最低いくらから始められますか。
会社情報の見直しは、社内の時間だけで始められます。外部に頼む場合も、数千円から数万円程度の作業から小さく始める考え方があります。金額は目安で、会社ごとに異なります。
まとめ|断るものを決めれば、迷いは減ります
2026年5月のGoogle文書の更新は、スパム規定がAIオーバービューとAIモードにも及ぶことを明確にした、と報じられています。AIを狙えば規定を避けられる、ということはありません。
- 断る:AI向けの出し分け、薄いページの大量生成、言及や口コミの人工的な量産、偽の著者、結果の保証
- 確認する:AI向けの専用ページ(人間にも同じ内容が見えるか)
- 任せてよい:会社情報の整備、ビジネスプロフィール、事例ページ、よくある質問
不明な点は、わからないと言ってくれる業者のほうが、信頼できます。迷ったときは、契約を保留して、第三者に相談してください。
出典:PPC Land(2026年5月のGoogle文書更新の報道)、Search Engine Roundtable(2026年11月2日付)。本記事の解釈・判断表・費用の目安は、webcan.jp編集部の整理です。
相談の入口
業者から受けた提案が規定に触れないか、自社に合うかを一緒に確認します。提案書の写しをお持ちください。まずは無料診断で、自社サイトの現状をご確認いただくこともできます。
自社サイトの現状を知りたい方は、無料診断もご利用ください。
この記事を書いた人
webcan.jp編集部 主筆 K.Takenouchi。Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。





