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外注した記事の納品チェック|社長が担当者に渡す確認リストと差し戻しの伝え方

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外注した記事の納品チェック|社長が担当者に渡す確認リストと差し戻しの伝え方

納品された記事の原稿とチェック表を机で確認している手元のイメージ

この記事で分かること

外注した記事は、届いた日に公開せず、5つの関門を通してから受け取ります。5つとは、事実と出典、自社の強み、他社と同じ文章でないか、問い合わせへの導線、読みやすさと体裁です。

社長がすべてを読む必要はありません。担当者にチェック表を渡し、「合格」「条件付き」「差し戻し」の3段階で判定してもらえば、確認は1本あたり30分から1時間ほどで済みます(編集部の想定)。

記事の作成を外に頼んだあと、納品されたファイルを前にして、どこを見ればよいのか迷う社長は少なくありません。文章はきれいに整っていて、誤字も見当たりません。それでも、このまま公開してよいのかが分からないのです。

この迷いは、確認の基準が事前に決まっていないことから生まれます。基準があれば、読む人は専門家でなくても、判断を続けられます。この記事では、納品後の確認を「関門」に分け、担当者に渡せるチェック表の形にまとめます。

なお、依頼先の選び方や、発注前に決める4つのこと(テーマ・確認者・修正回数・著作権)は、記事作成代行の選び方の記事で扱っています。この記事は、その次の段階にあたる「納品されたあと」に絞ります。内容が重ならないよう、発注前の話は最小限にとどめます。

ポイント

納品物を確認する目的は、誤字探しではありません。「この記事を、自社の名前で公開して大丈夫か」を判断することです。事実、自社らしさ、独自性、お客様の次の行動の4つが揃って、はじめて公開に値します。

先に全体像|納品後の確認は5つの関門で進めます

最初に、5つの関門を表で確認します。細かい見方は、このあとの章で順に説明します。

関門 見るもの 主に見る人 1本あたりの目安時間
① 事実と出典 数字・制度・固有名詞が正しいか。出典が書かれているか Web担当者(社長は重要な数字のみ) 10〜15分
② 自社の強み 自社でなければ書けない話が入っているか 現場の責任者または社長 5〜15分
③ 他社と同じ文章でないか 似た文章、既存記事との重なり、AI下書きの定型表現 Web担当者 5〜10分
④ 問い合わせ導線 読み終えた人が次に取る行動が用意されているか Web担当者と社長 5〜10分
⑤ 読みやすさと体裁 一文の長さ、見出し、表、画像、スマホでの見え方 Web担当者 5〜10分

5つの合計は30〜60分ほどになります。時間の目安は、編集部が一般的な確認作業を想定して置いたものです。記事の長さや内容によって変わります。初めのうちは倍ほどかかるのが普通で、慣れると短くなります。

納品から公開までの5つの関門1事実と出典2自社の強み3他社と同じでないか4問い合わせ導線5読みやすさすべて通ったら公開。通らなければ、直す点を書面で返します。

順番に意味があります

関門は、手戻りの大きい順に並べています。事実が違えば、文章を直しても意味がありません。自社の話が入っていなければ、書き直しに近い修正になります。一方、体裁の直しは数分で終わります。

そのため、最初の関門で大きな問題が見つかった場合は、後ろの関門を見る前に差し戻します。全部を見てから一度にまとめて返すより、依頼先も直しやすくなります。

「検収」という考え方を持っておきます

取引の世界では、納品物が約束どおりかを確かめて受け取ることを「検収」と呼びます。検収を終えるまでは、納品物はまだ「受け取った」とは言えない、という整理です。

小さな外注でも、この考え方は役に立ちます。納品されたら、まず「受け取りました。確認して、〇日までにご連絡します」と返信します。これだけで、確認の期限が決まり、双方が落ち着いて進められます。

  • 納品の連絡が来たら、その日のうちに受領の返信をする
  • 確認の期限を伝える(例:5営業日以内)
  • 検収の完了を連絡するまで、サイトへは公開しない
  • 検収の結果は「合格」「条件付き」「差し戻し」のいずれかで返す

支払いの時期や検収の期間は、契約書や発注書で決まっている場合があります。条件の細かな判断が必要なときは、契約書の文面を確かめたうえで、必要に応じて専門家にご相談ください。

セクションのまとめ

納品後の確認は、5つの関門を手戻りの大きい順に通します。受領の返信と確認期限を決めておくと、落ち着いて進められます。

関門① 事実と出典|数字と制度が正しいかを確かめます

最初に見るのは、書かれている内容が事実かどうかです。ここを通らない記事は、公開すると会社の信用に関わります。文章の上手さとは別の話として扱います。

確認する対象を3つに絞ります

すべての文を調べる必要はありません。誤りが出やすく、影響の大きい3種類に絞ります。

確認する対象 具体例 確かめ方
自社に関する情報 サービス内容、料金、対応地域、営業時間、創業年、実績の件数 社内の資料と照らす。社長または責任者が見る
数字・統計 「〇割の企業が」「市場規模は〇円」「費用の相場は〇円」 出典のページを開き、数字と調査時期を確かめる
制度・法律・ルール 補助金の条件、広告表示のルール、検索サービス側の方針 公的機関や運営元の公式ページで、最新の文面を確かめる

特に、数字には注意が必要です。出典が書かれていない数字は、書き手の記憶や、別の記事からの引用の可能性があります。出典のない数字は、その場で理由を聞くか、削除してもらいます。

出典の確認は「3点セット」で行います

  1. 出典の名前と場所が書かれているか。調査の名前、発表した機関、公開年が分かる形にします。
  2. 実際にページを開いて、その数字があるか。リンクが切れていないか、数字が一致しているかを見ます。
  3. 調査の時期が古すぎないか。数年前の数字を、現在の話のように書いていないかを見ます。

担当者がすべてのリンクを開くのは手間に感じるかもしれません。ただ、記事1本に出典が5〜10件ほどであれば、10〜15分前後で確認できます(編集部の想定)。公開後に誤りが見つかる手間に比べれば、小さな時間です。

「幅」と「根拠」が書かれているかを見ます

費用や期間の数字は、1つの数字で言い切られていないかを確かめます。たとえば「費用は5万円」とだけ書かれていると、読んだ人は5万円で済むと受け取ります。実際には条件で変わるはずなので、「3万円〜8万円ほど(条件により変わります)」のように、幅と理由が書かれているほうが誠実です。

また、編集部の想定や一般的な目安であれば、その旨が書かれているかも見ます。想定を調査結果のように書いた記事は、あとで指摘を受けるおそれがあります。

言い過ぎの表現を見つけます

事実の確認では、「言い切りすぎ」も見ます。次の言葉が出てきたら、根拠があるかを確かめます。

要注意の表現 起こりやすい問題 直し方の例
「必ず」「絶対」「100%」 保証できない内容を約束してしまう 「多くの場合」「〜という傾向があります」に直す
「日本一」「業界最大」 比較の根拠が必要になる 根拠の資料を示すか、表現を外す
「〇か月で順位が上がる」 結果を保証したように読める 「効果が出始めるまでに数か月かかることがあります」に直す
「今すぐやらないと危険」 不安をあおる書き方になる 落ち着いた言い方で、判断材料を並べる

注意

医療、法律、税金、補助金などの記事は、誤りの影響が大きくなります。担当者の確認だけで済ませず、専門家や所管の窓口で最終確認をしてください。ここに書いた確認の仕方は、あくまで一般的な目安です。

AIを使って書かれた記事は、もっともらしい誤りが混じることがあります。この点は、検索サービス側も事実確認の重要性に触れています。詳しい背景は、AI記事の事実確認をGoogleが明記した話の記事にまとめています。

セクションのまとめ

事実の確認は、自社情報・数字・制度の3つに絞ります。出典は「名前と場所」「実際の数字」「時期」の3点で見て、言い切りすぎの表現は根拠を確かめます。

関門② 自社の強み|自社でなければ書けない話が入っているかを見ます

事実が正しくても、どの会社でも書ける内容では、公開する意味が薄くなります。この関門では、記事の中に「この会社だから言える話」があるかを確かめます。

強みが入っている記事の見分け方

自社の強みとは、特別な技術や賞だけを指しません。お客様からよく聞かれる質問への答え方、現場で続けている工夫、地域ならではの事情なども、立派な強みです。

見る場所 入っていると良い内容 入っていないときの印象
冒頭 お客様が実際に口にする悩みや言葉 誰にでも当てはまる一般的な導入
本文の例 自社の仕事の流れ、判断の基準、よくある失敗への対応 辞書のような説明が続く
地域の話 地元の気候、慣習、取引先との関係など 全国どこでも通用する内容になる
まとめ 自社が大事にしている考え方 どの会社でも言える結論になる

同じ話題でも、書き方で価値が変わります(架空の工務店の例)どの会社でも書ける文章・リフォームは計画が大切です。・複数の会社から見積もりを取りましょう。・費用は工事の内容で変わります。・信頼できる会社を選びましょう。読んでも、この会社を選ぶ理由が見えない自社だから書ける文章・この地域は冬に水まわりが傷みやすく、先に点検します。・見積書は、工事を項目ごとに分けてお渡ししています。・現地確認は、担当者が必ず行います。この会社の考え方と進め方が伝わる

強みが足りないときは「材料の渡し方」を見直します

納品された記事に自社の話が少ないとき、原因は書き手の力不足だけとは限りません。社内から渡した材料が少なかった可能性もあります。差し戻す前に、次の点を振り返ります。

  • 現場の話を聞く時間(取材や打合せ)が設けられていたか
  • お客様からよく聞かれる質問の一覧を渡していたか
  • 過去の施工例、案内文、見積書の見本などの資料を渡していたか
  • 「これは書かないでほしい」という内容を伝えていたか

材料が足りなかったのであれば、差し戻しの文面は「材料を追加します。反映して書き直してください」となります。責めるのではなく、材料を足して再度お願いする形です。この形のほうが、依頼先との関係も保てます。

事例や数字は「実在するか」を必ず確かめます

強みを入れようとして、依頼先が事例や数字を作ってしまう事故があります。「お客様の声」や「実績〇件」のような部分は、必ず社内の記録と照らします。

お客様の名前や写真を載せる場合は、掲載の許可を得ているかも確認します。許可のない事例は載せません。許可の有無が分からないときは、載せずに公開を待ちます。

注意

社名や個人名を伏せた架空の事例を載せるときは、記事の中に「架空の例です」と書きます。実際にあった話のように見せると、読んだ人の誤解を招きます。

セクションのまとめ

自社の強みは、冒頭・例・地域の話・まとめの4か所で見ます。足りないときは、まず材料の渡し方を振り返り、事例や数字が実在するかも確かめます。

関門③ 他社と同じ文章になっていないか|重なりと定型表現を見ます

3つ目の関門では、他の文章との重なりを確かめます。重なりには、他社サイトとの重なり、自社の既存記事との重なり、よくある定型表現の3種類があります。

他社サイトの文章と似ていないか

依頼先が他のサイトの文章を写してしまう、いわゆる「コピペ」は、意図しなくても起こり得ます。調べものの過程で読んだ文章に、表現が引っ張られることがあるためです。

確認の方法としては、コピー判定のツールを使う手があります。ただし、ツールの結果だけで盗用の有無を断定することはできません。ツールは「似ている箇所の候補」を示すものとして扱ってください。一般的な言い回しや、制度の名前などは、似ていても問題にならないことがあります。

確認の方法 できること できないこと
コピー判定ツール 似ている文章の候補を一覧にする 盗用かどうかを断定する。ツールにより精度が違う
特徴的な一文を検索する 同じ文が他のサイトにあるかを見つける 言い換えられた文章は見つけにくい
依頼先に作成方法を聞く 下調べの方法、AIの利用、参考にした資料を確かめる 回答が事実かどうかは別途確認が必要

似た文章が見つかったときは、まず依頼先に事実を尋ねます。「この箇所が他のページと似ています。どのように作成しましたか」という聞き方が穏当です。いきなり疑いの言葉を使うと、関係がこじれます。

文章や画像の権利の扱いについては、ホームページの写真・イラストの著作権の記事も参考になります。法律上の判断が必要な場面では、弁護士などの専門家にご確認ください。

自社の既存記事と重なっていないか

次に、自社サイトの記事と内容が重なっていないかを見ます。同じ話題の記事が複数あると、検索結果で互いに順位を取り合うことがあります。これを「カニバリ(自社の記事同士が競合すること)」と呼びます。

確認の手順は難しくありません。納品された記事のタイトルと、メインの検索語を、自社サイトの記事一覧と並べて見ます。

  1. 納品された記事の「狙う検索語」を1つ書き出す
  2. 自社サイトの記事一覧で、同じ言葉を含むタイトルを探す
  3. 似た記事があれば、どちらの記事で何を伝えるかを決める
  4. 重なりが大きいときは、公開を止めるか、既存記事の側を直す

重なりを見つけたら、新しい記事を捨てるより、既存記事に役割分担を書き込むほうが良い場合もあります。AI記事のSEO評価の条件の記事では、カニバリの確認方法と、人の手で直す手順を整理しています。

依頼の段階で既存記事の一覧を渡していれば、この問題は起きにくくなります。まだ渡していない場合は、次回の発注から一覧を共有する決まりにしておきます。

定型表現が並んでいないか

3つ目は、どの記事にも出てくる定型の言い回しです。AIを併用した文章や、量産された文章に多く見られます。次のような表現が、1本の記事に何度も出てくるときは注意します。

よくある定型表現 起こりやすい理由 直し方
「〜は非常に重要です」 理由を説明せず、重要と言い切っている 「なぜ重要か」を具体例で書き足す
「ぜひ参考にしてください」 締めの言葉が決まり文句になっている 次に取る行動を具体的に書く
「いかがでしたでしょうか」 まとめを書く力が弱いときの結び 要点を3行にまとめ直す
「メリットとデメリットがあります」 内容を並べただけで比較していない 自社の場合はどちらが合うかを書く
同じ書き出しの段落が続く 段落の型が機械的に決まっている 話の順序と書き出しを変える

定型表現は、あるだけで直ちに問題とは言えません。ただ、記事全体の印象が「どこかで読んだ文章」になっているなら、強みの関門に戻って、自社の話を足す必要があります。

セクションのまとめ

他社との重なりは、コピー判定ツールを目安にしつつ、断定せずに依頼先へ尋ねます。自社の既存記事との重なりはタイトルと狙う検索語で確かめ、定型表現が多いときは自社の話を足します。

関門④ 問い合わせ導線|読み終えた人の次の行動を用意します

4つ目の関門は、記事を読んだ人が次にどうするかです。記事を載せる目的は、読まれることだけではありません。相談や問い合わせにつながって、はじめて仕事の役に立ちます。

導線の確認は5つの項目で行います

確認項目 見るポイント 直し方の例
相談先が書かれているか 記事の末尾に、電話やフォームなどの連絡先がある 連絡先を記事の最後と中ほどの2か所に置く
ボタンやリンクが動くか 実際にクリックして、正しいページに移る リンク先のURLを確認して直す
記事の内容と相談の内容が合っているか 読んだ話題に合う相談先になっている 「この記事のような悩みを相談できます」と一言添える
相談のハードルが低いか 「無料相談」「見積もりだけでも可」などの言葉がある 費用がかかるかどうかを明記する
関連する記事へ進めるか 読み終えたあとに、次に読む記事が示されている 関連記事を3本ほどリンクで並べる

依頼先が書く記事には、導線が入っていないことがよくあります。記事の作成だけを頼んだ場合、導線は自社で足すのが普通です。納品物にそのまま載せるのではなく、公開のときに社内で入れる前提で確認します。

導線を足す場所は2か所

導線は、記事の最後だけに置くと見逃されがちです。長い記事では、途中で読むのをやめる人もいます。そこで、記事の中ほどと最後の2か所に置きます。

  • 中ほど:悩みの原因を説明し終えた直後に、「自社の場合はどうか」を相談できると伝える
  • 最後:記事の要点をまとめたあとに、相談の入口と連絡先を置く

文面は、売り込みの調子にしないことが大切です。「今すぐご連絡を」と迫るより、「ご不明な点は、お気軽にご相談ください」のほうが、60代以上の読者にも受け入れられやすいと考えられます(編集部の見方)。

電話番号・社名・所在地の表記をそろえます

連絡先の表記も確認します。電話番号の桁、社名の表記(株式会社の位置など)、所在地の番地が、ホームページの他の場所と一致しているかを見ます。

小さな違いですが、表記がバラバラだと、読んだ人が不安に感じます。検索サービスや地図サービスの情報とずれる原因にもなります。

セクションのまとめ

導線は「連絡先」「リンクが動くか」「内容との一致」「相談のしやすさ」「関連記事」の5項目で見ます。記事の中ほどと最後の2か所に置き、表記はホームページ全体でそろえます。

関門⑤ 読みやすさと体裁|公開前の画面で最終確認します

最後の関門は、読みやすさと見た目です。内容が良くても、読みにくければ最後まで読まれません。とくに、60代以上の読者や、スマートフォンで読む人を想定して確認します。

文章の読みやすさ

確認項目 目安 直し方
一文の長さ 60字前後まで。長い文は2つに分ける 「、」が3つ以上続く文を探して区切る
段落の長さ 3〜4文まで 話題が変わるところで改行する
専門用語 初めて出てくる言葉に説明がある かっこで言い換えを足す
見出し 見出しだけ読んで、内容が追える 「〜について」だけの見出しを具体的にする
表と箇条書き 比較や手順が表や箇条書きになっている 長い文章の比較は表にまとめ直す

公開前の画面で確認すること

納品された文書ファイルではなく、ホームページの下書き画面(公開前のプレビュー)で見るのが確実です。文書ファイルでは問題がなくても、掲載すると崩れることがあります。

  • スマートフォンで見て、表がはみ出していないか
  • 文字の色と背景色の組み合わせで、読めない箇所がないか
  • 画像が表示され、画像の説明文(代替テキスト)が入っているか
  • 見出しの順番が、目次どおりになっているか
  • タイトルが長すぎて途中で切れていないか

依頼先が画像や図解を作った場合は、その権利の扱いも確かめます。素材サイトの画像を使っているなら、利用条件に商用利用が含まれているかを、依頼先に書面で確認します。

注意

画像の中に文字が多く入っていると、スマートフォンでは読みにくくなります。また、検索サービスが文字を読み取れないこともあります。大事な内容は、本文の文字として書いてもらうよう依頼します。

セクションのまとめ

体裁は、文章の読みやすさと、公開前の画面での見え方の2つで確認します。スマートフォンでの表示と、画像の利用条件を、忘れずに見ます。

担当者に渡す納品チェック表|そのまま使える形でまとめます

ここまでの5つの関門を、1枚のチェック表にまとめます。社長から担当者へ「この表で見てください」と渡せる形です。印刷しても、社内の共有ファイルに写してもかまいません。

関門 確認項目 結果(○・△・×) 気づいたこと
① 事実 自社の情報(料金・対応地域・実績)が社内資料と一致している
① 事実 数字や統計のすべてに出典があり、実際のページで確認できた
① 事実 調査の時期が古すぎない。想定の数字は「想定」と書かれている
① 事実 「必ず」「絶対」など、言い切りすぎの表現がない
② 強み 冒頭に、お客様が実際に口にする悩みが書かれている
② 強み 自社の進め方や考え方が分かる具体例が入っている
② 強み 事例や数字が実在する。架空の例は「架空」と書かれている
③ 独自性 コピー判定ツールや特徴的な一文の検索で、似た文章を確認した
③ 独自性 自社の既存記事と、狙う検索語が重なっていない
③ 独自性 定型表現が目立たず、全体が「自社の文章」になっている
④ 導線 連絡先とフォームへのリンクがあり、実際にクリックして動く
④ 導線 記事の中ほどと最後に、相談の入口がある
④ 導線 社名・電話番号・所在地の表記が、他のページと一致している
⑤ 体裁 一文が長すぎず、専門用語に説明がある
⑤ 体裁 スマートフォンの下書き画面で、表や画像が崩れていない
⑤ 体裁 画像の利用条件と、代替テキストを確認した

結果の欄は、○(問題なし)、△(直せば問題なし)、×(大きな問題あり)の3つで付けます。×が1つでもあれば、原則として差し戻します。△が多い場合は、次の章の判断基準を使います。

ポイント

チェック表は、依頼先にも事前に見せておくことをおすすめします。「納品後はこの表で確認します」と伝えておけば、依頼先も最初から基準に沿って書けます。差し戻しの回数も減り、双方の手間が小さくなります。

合格・条件付き・差し戻し|判定の基準を決めておきます

チェックを終えたら、結果を3段階で判定します。判定の基準を先に決めておくと、社長が毎回悩まずに済み、担当者も自分の判断で動けます。

チェック結果から決める3つの判定合格×がなく、△が3つ以下担当者が△を直して、そのまま公開へ進みます。依頼先への連絡:検収完了条件付き×がなく、△が4つ以上直す点を書面で返し、直ったものを再確認します。依頼先への連絡:修正依頼差し戻し事実の誤りなど、×が1つでもある材料を足して書き直し。公開は止めておきます。依頼先への連絡:再提出の依頼

判定 目安 社内の動き 依頼先への連絡
合格 ×がなく、△が3つ以下 担当者が△の箇所を直し、公開の準備に進む 検収が完了したことを伝える
条件付き ×がなく、△が4つ以上 修正点を書面にまとめて返す。直ったら再確認 修正の内容と期限を伝える
差し戻し ×が1つ以上 公開は止める。材料の不足がないかも振り返る 理由と、書き直しに必要な材料を伝える

この「△が3つ以下」という線は、編集部が一例として置いたものです。記事の長さや会社の方針で変えてかまいません。大切なのは、基準を事前に書いておき、毎回同じ物差しで判定することです。

なお、×の中でも「事実の誤り」と「権利の問題」は、他より重く扱います。この2つは、公開後に直すのが難しく、会社の信用にも関わるためです。迷ったときは、公開を見送る側に倒します。

セクションのまとめ

チェック結果は、合格・条件付き・差し戻しの3段階で判定します。基準の数字は一例なので、自社に合わせて決め、事実の誤りと権利の問題は重く扱います。

差し戻しの伝え方|依頼先に伝わる修正依頼の書き方

判定が決まったら、依頼先に伝えます。ここでの伝え方が曖昧だと、直したつもりの記事がまた届き、修正の回数だけが増えてしまいます。

伝わる修正依頼の4つの型

書き方 伝わらない例 伝わる例
場所を示す 「全体的に硬いです」 「冒頭の2段落目と、まとめの3行目が硬いです」
理由を書く 「ここは直してください」 「社内資料と料金が違うため、直してください」
直し方の方向を示す 「もっと自社らしく」 「見積書を項目ごとに分けている点を、例として加えてください」
期限を決める 「なるべく早く」 「〇月〇日(〇)までに再提出をお願いします」

修正の依頼は、箇条書きで1項目ずつ番号を付けると、依頼先も作業しやすくなります。優先度が高いものを上に置き、「必須」と「できれば」を分けて書くと、より伝わります。修正依頼の書き方そのものは、ホームページ更新の依頼の書き方の記事に、ひな形があります。

修正依頼の文面例

次の文面は、そのまま使える形にしてあります。〇の部分を入れ替えて使ってください。

修正依頼の文面例

〇〇様。納品ありがとうございました。確認の結果、次の3点の修正をお願いします。

【必須】1. 「施工後の点検は年2回」とありますが、当社の実際は年1回です。社内の案内文を添えますので、訂正をお願いします。

【必須】2. 3つ目の見出しの数字に出典が見当たりません。出典を教えていただくか、数字を外してください。

【できれば】3. 冒頭に、お客様からよく聞かれる質問を入れたいです。別紙の質問一覧を参考にしてください。

再提出は〇月〇日(〇)までにお願いします。これは1回目の修正依頼です。

修正の回数と費用の扱い

修正の回数や追加費用は、発注の時点で決めておくものです。決め方は、記事作成代行の選び方で扱っています。納品後に確認するときは、「今回の依頼は何回目の修正か」を文面に書き残しておくと、あとで食い違いが起きません。

事実の誤りによる直しを、回数に数えるかどうかも事前に確認します。依頼先の誤りによる訂正を、回数に数える決まりにしているところもあります。納得できない場合は、契約の前に相談しておきます。

注意

口頭だけで修正を伝えると、言った言わないの行き違いが起きやすくなります。電話で話したときも、あとで文面にして送り、記録を残しておきます。

セクションのまとめ

差し戻しは、場所・理由・直し方・期限の4つを書いて伝えます。必須とできればを分け、何回目の修正かを文面に残すと、行き違いが減ります。

事例で見る|納品後の確認で結果が分かれた2つの会社(架空の例)

ここでは、納品後の確認のしかたで結果が変わる様子を、架空の例で紹介します。実在の会社や人物とは関係ありません。

例1|確認なしで公開した会社

従業員50名ほどの運送会社(架空)が、会社紹介を兼ねた記事の作成を外部に頼みました。納品された記事は文章が整っており、社長が一読して「よくできている」と感じ、そのまま公開しました。

数週間後、荷主の担当者から「対応エリアと配送の日数が、実際と違うようだ」と連絡が入りました。記事には、他の地域の例に近い日数が、出典なしで書かれていたのです。記事を直してお詫びする手間が生まれ、担当者の1日分ほどの時間がかかりました。

この例の問題は、書き手ではなく、確認の基準がなかったことにあります。対応エリアや日数を社内資料と照らすだけで、公開前に気づけた誤りでした。

例2|チェック表で条件付き合格にした会社

従業員15名ほどの介護用品の販売店(架空)は、納品後の確認にチェック表を使うと決めていました。最初の記事が届くと、担当者が表に沿って確認し、△が5つ、×が0という結果でした。

関門 見つかった点 直した内容
① 事実 商品の貸し出しと購入の説明が、店の実際の運用と少し違っていた 店の運用手順に合わせて訂正
② 強み 店頭での相談の流れなど、自社の話が少なかった 店長への聞き取りメモを渡し、例を2つ追加
③ 独自性 「ぜひ参考にしてください」で終わる段落が多かった 次に取る行動を具体的に書く形へ変更
④ 導線 フォームへのリンクが記事の最後にしかなかった 中ほどにも相談の入口を追加
⑤ 体裁 スマートフォンで表がはみ出していた 表の幅を調整し、列を整理

判定は「条件付き」で、修正点を書面にして返しました。再提出された記事を再度確認し、2回目で合格としました。確認に使った時間は、1回目が約1時間、2回目が約20分でした(架空の例の想定)。

この店は、2本目以降の依頼で、聞き取りメモを最初から渡すようにしました。その結果、△の数が減り、確認の時間も短くなったという流れです。確認は、記事を直すだけでなく、次回の頼み方を良くする機会にもなります。

セクションのまとめ

確認の基準があるかどうかで、公開後の手間が大きく変わります。確認の結果を次の依頼の材料に生かすと、△の数が減り、確認の時間も短くなります。

AIを使って作られた納品物は、どこを重点的に見るか

依頼先がAIを併用している場合、納品物には特有の確認点があります。AIを使うこと自体は、悪いことではありません。大切なのは、人がどこを確かめたかが分かることです。

確認点 理由 確かめ方
事実の誤り もっともらしい数字や制度名が、実在しないことがある 出典のページを開いて、数字と名前を一つずつ確認する
言い回しのくせ 定型の言い回しが何度も出てくる 関門③の表を使って、定型表現を探す
古い情報 制度や料金が、最新でない場合がある 公式ページの更新日を確かめる
自社の話の薄さ 一般論が中心になりやすい 関門②で、自社の具体例が入っているかを見る

依頼前に聞いておく質問(AIの利用範囲、人の確認の段階など)は、冒頭で紹介した選び方の記事に整理しています。ここでは、納品された文章そのものに残りやすい「跡」の見つけ方に絞ります。

納品物に残りやすいAI特有の跡

見つかる跡 具体例 確かめ方
実在しない制度名・法律名 それらしい名前の補助金や認定制度が出てくるが、公式ページに見当たらない 名前を公的機関のページで検索し、見つからなければ削除を依頼する
古い年の数字 数年前の統計や料金を、現在の数字のように書いている 出典の公開年を確かめ、新しい資料があれば差し替えを依頼する
どの段落も同じ書き出し 「〜は重要です」「〜が必要です」で始まる段落が続く 段落の先頭の10文字だけを縦に読み、同じ形が続いていないかを見る
出典のリンク先が違う リンクを開くと別の話題のページ、または閉鎖されたページになる 全リンクを開いて、書かれた数字がそのページにあるかを確かめる
固有名詞のない「例えば」 具体例と言いながら、地名・商品名・数字が出てこない 自社の実例に差し替えるか、架空の例と明記して書き直してもらう
地域の話がない 全国どこでも通じる説明だけで、地元の事情が一つもない 関門②の表に戻り、地域の話の材料を渡して書き直してもらう

これらの跡は、AIを使った記事に必ず現れるとは限りません。人が書いた文章にも、同じ問題は起こります。跡が複数見つかったときに、事実確認を通常より厚めに行う、という使い方をしてください。AIを使った記事が検索でどう扱われるかは、AI記事のSEO評価の条件の記事で整理しています。

セクションのまとめ

AIを使った納品物は、事実の誤り・定型表現・古い情報・自社の話の薄さを重点的に見ます。人が何を確かめたかを、依頼先に尋ねておきます。

納品後にやってはいけない5つのこと

納品後の確認で、ついやりがちな行動を5つにまとめます。どれも、後から手間が増える原因になります。

  1. 確認せずにそのまま公開する。読みやすい文章でも、事実の誤りは別の話です。最低限、数字と自社情報だけは確かめます。
  2. 複数の人が少しずつ直す。修正が重なって、方針がぶれます。確認者を1人決め、窓口を一本化します。
  3. 口頭だけで修正を伝える。行き違いが起きたときに、証拠が残りません。必ず文面にします。
  4. 疑いの言葉で問い詰める。似た文章が見つかっても、まず事実を尋ねます。関係が悪くなると、直しも進みません。
  5. 確認の結果を残さない。どこを直したかの記録がないと、次の依頼で同じ失敗が繰り返されます。チェック表を保存します。

特に1つ目は、忙しいときほど起こりがちです。公開日が決まっていても、確認が終わるまでは公開しない、という一線を守ります。公開が数日遅れても、会社の信用に傷はつきません。

公開後の見直し|納品後30日の見方

公開したあとも、確認は続きます。記事は公開して終わりではなく、読まれ方を見て手を入れていくものです。公開後の数字の見方は発注前の記事でも触れていますので、ここでは納品物の確認に関わる点に絞ります。

時期 見ること 見つかったときの動き
公開後1週間 リンク切れ、表示の崩れ、誤字の指摘 担当者がその場で直す
公開後2〜4週間 問い合わせや電話で、記事の内容に関する質問が来ていないか 誤解を生む箇所を直す
公開後1か月ごろ 記事から相談の入口まで進んだ人がいるか 導線の位置と文面を見直す

検索結果への反映には、数週間から数か月かかることがあります。公開後すぐに順位や閲覧数が動かなくても、慌てる必要はありません。まずは、記事が正しく表示され、相談の入口が動いているかを確かめます。

記事の書き方や考え方の基本は、コンテンツSEOとはの記事にまとめています。記事を自社の資産として育てる視点を持つと、納品後の確認にも意味が出てきます。

よくある質問

社長が納品された記事をすべて読む必要はありますか。

いいえ。社長が見るのは、自社に関する情報、言い過ぎの表現、最終の判定の3点で十分です。他の確認は担当者に任せ、チェック表の結果だけを受け取る形にします。

納品後の確認には、どのくらい時間がかかりますか。

編集部の想定では、1本あたり30分から1時間ほどです。初めのうちは倍ほどかかる場合もありますが、チェック表と材料の渡し方が整うと短くなります。

コピー判定ツールで問題なしと出れば、安心してよいですか。

安心とは言い切れません。ツールは似ている文章の候補を示すもので、盗用の有無を断定するものではありません。言い換えられた文章は見つけにくい場合もあります。ツールの結果は目安とし、事実の確認や依頼先への質問と併せて判断してください。

修正は何回まで頼めますか。

回数は、発注の時点で決めた条件によります。上限が設けられていることも多いと考えられます(編集部の見方)ので、契約書や発注書で確かめてください。回数を無駄にしないために、修正依頼は場所・理由・直し方・期限を書いて、1回でまとめて出すことをおすすめします。

自社に強みがないと感じる場合は、どうすればよいですか。

強みは特別な技術だけではありません。お客様に毎回説明していること、失敗を防ぐために続けている手順、地域の事情への対応なども材料になります。担当者と30分ほど話すだけでも、候補が見つかることが多いものです。

納品された記事が思っていた内容と大きく違うときは、どうすればよいですか。

まず、依頼時に渡した材料と書かれた内容の食い違いを整理し、材料が足りなかったのか伝わらなかったのかを確かめます。そのうえで、差し戻しの理由と必要な材料を書面で返します。続けて同じ状況になる場合は、依頼先を見直す判断もあります。判断に迷うときは、検索対策を社内でやるか外注するかの判断表も参考にしてください。

まとめ|納品後の確認は「基準を先に決める」ことから始まります

外注した記事の納品後は、公開の前に5つの関門を通します。事実と出典、自社の強み、他社と同じ文章でないか、問い合わせへの導線、読みやすさと体裁の5つです。

  • 納品されたら受領の返信をし、確認の期限を伝える
  • 5つの関門を、手戻りの大きい順に通す
  • チェック表で○・△・×を付け、合格・条件付き・差し戻しを判定する
  • 修正は、場所・理由・直し方・期限を書面で伝える
  • 確認の結果を記録し、次の依頼の材料に生かす

最初から完璧な確認はできません。1本目はゆっくり、2本目から少しずつ速く。それで十分です。確認の基準が社内に育つと、外に頼む記事の質が安定し、自社の名前で出す文章への安心も増えていきます。

相談の入口

納品された記事をどう確認すればよいか、チェック表を自社向けにどう作り替えるか、といったご相談を受け付けています。「いま手元にある納品物を見てほしい」というご相談でも構いません。費用はかかりません。

自社サイトの現状を先に知りたい方は、URLを入れるだけの無料診断(https://webcan.jp/diagnosis/)もご利用いただけます。

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この記事を書いた人

webcan.jp編集部 主筆 K.Takenouchi。Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。

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