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検索対策の業者を乗り換えるときの注意点|順位を落とさない引き継ぎ項目

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検索対策の業者を乗り換えるときの注意点|順位を落とさない引き継ぎ項目

鍵と書類を新しい担当へ手渡しする引き継ぎのイラスト

この記事の要点

検索対策(Googleなどで自社が見つかりやすくする取り組み)の業者を替えるとき、順位を守る鍵は「引き継ぎの順番」です。見るべき項目は、Googleの計測ツールの権限、記事の原稿と権利、外部からのリンク、サイトの設定、解約の時期の5つです。これらを手元に集めてから解約日を決めれば、順位への影響を小さくできる可能性が高まります。

今の外注先に不満があっても、「替えたら順位が落ちるのではないか」と心配で動けない社長は少なくありません。その心配は、半分は当たっています。ただし、落ちる原因の多くは「業者を替えたこと」ではなく、「引き継ぎが足りないまま切り替えたこと」にあります。

この記事では、検索対策の外注先を別の業者に替えるときに、社長が確認する引き継ぎ項目を一覧表にして整理します。細かい操作は担当者の方にお任せして構いません。社長が決めるのは「何を手元に集めるか」と「いつ切り替えるか」の2点です。

ホームページそのものを作った制作会社を替える話は、別の記事で扱っています。ホームページの制作会社を変えたいときの進め方をご覧ください。この記事は、毎月の検索対策(記事づくり、ページの直し、順位の報告など)を任せている業者を替える場面に絞ります。契約書の条文の読み方にも深入りしません。段取りと引き継ぎに集中します。

注意

この記事は一般的な考え方の整理です。個々の契約が解約できるか、違約金が必要かといった法律上の判断は、弁護士などの専門家の役目です。また、順位は競合や検索の仕組みの変更でも動くため、「この手順で必ず順位が保たれる」とは言えません。

まず結論:引き継ぎ項目の一覧表と、社長が決める2つのこと

先に全体像をお見せします。次の表が、乗り換えの前に確認したい引き継ぎ項目の一覧です。担当者の方にこの表を渡し、「自社の名前で持っているか」を1行ずつ確かめてもらってください。

引き継ぎ項目 何を確かめるか 持ち主が自社でないとき
Googleサーチコンソールの権限 自社のGoogleアカウントが「所有者」になっているか 自社のアカウントを所有者に追加してから、業者を外す
アナリティクス(GA4)の権限 自社のアカウントが「管理者」になっているか。データの入れ物(プロパティ)の持ち主はどちらか 管理者に追加してもらう。持ち主が業者なら、プロパティの移行も相談する
記事の原稿・画像データ 納品データを受け取れるか。著作権の扱いは契約でどうなっているか 契約書で確認し、データ一式の提供を依頼する
サイトの管理画面 管理者のIDが自社の人にあるか 業者のIDだけなら、自社の管理者IDを作ってもらう
外部リンク・掲載先の一覧 業者が登録・掲載した先が分かるか 一覧の提出を依頼する。登録情報の名義も確認する
作業の履歴 いつ何を直したかの記録があるか 過去6か月〜1年分の履歴の提出を依頼する
契約の解約時期 解約の申し出期限と、新旧の重なる期間 解約日を決める前に、期限をカレンダーに入れる

この7行のうち、特に重いのは上の3行です。理由は、あとから取り戻せないものが含まれるからです。

  • サーチコンソール:約16か月より前のデータは、画面から消えます。切り替え前に書き出しておけば守れます。
  • GA4:データの入れ物が業者のアカウントにあると、移さない限り履歴を失うおそれがあります。
  • 記事の原稿:手元になければ、同じものを書き直す手間が出ます。

社長が決めること①:「解約日」より先に「回収日」

乗り換えで失敗しやすいのは、先に解約日を決めてしまう進め方です。解約日が決まると、旧業者の協力が薄くなりやすく、資料の提出が間に合わなくなります。先に「いつまでに全部を手元へ集めるか」という回収日を決め、その後に解約日を決めてください。

社長が決めること②:新しい業者に何を求めるか

もう1つは、乗り換えの目的です。「費用を下げたい」「報告が分かりにくい」「連絡がつきにくい」など、理由によって新しい業者に求める内容が変わります。理由が曖昧なまま替えると、同じ不満がまた出ます。次の章で、替える前の整理の仕方をご紹介します。

ポイント

社長が決めるのは2点です。「回収日」を先に決めること、そして「なぜ替えるのか」を1枚に書くこと。操作や設定は、担当者か新しい業者に任せて構いません。

セクションのまとめ:引き継ぎ項目は7つ。解約日より先に、手元へ集める回収日を決めます。

本当に業者を替えるべきか:替える前に整理する3つの理由

乗り換えには手間と、順位が揺れるリスクがあります。まず、替える理由が「業者を替えれば解決すること」なのかを確かめましょう。

不満の中身 業者を替えれば解決するか 先にやってみること
成果(問い合わせ・順位)が出ない 原因次第。業者の力不足とは限らない 月次報告で、順位と問い合わせのどちらが動いていないかを分ける
報告が分かりにくい 替えなくても直せる場合が多い 報告の見方を社長が伝える。月次報告の見方も参考に
連絡が遅い・つながらない 替える理由になりやすい 担当者の変更を申し入れる。それでも変わらなければ替える
費用に見合わない 内容と金額の見直しで解決することも 作業内容を一覧にして、不要な項目を減らせるか相談する
社内でできるようになった 「内製に戻す」という選択になる 社内か外注かの判断表で確かめる

理由1:成果が出ないとき、まず「どこが動いていないか」を見る

検索対策の成果は、表示回数、クリック数、順位、問い合わせ件数など、いくつかの段階に分かれます。表示回数は増えているのに問い合わせが増えないことがあります。その場合、問題は検索対策ではなく、ページの作りや問い合わせ窓口にあるかもしれません。その場合、業者を替えても改善しない可能性があります。

また、検索対策は結果が出るまでに時間がかかる取り組みです。一般的に、数か月から半年ほどかかると言われます(業種や競合の状況によって幅があります)。始めて3か月で替えると、効果が出る手前で手放す形になることもあります。

理由2:連絡や報告の不満は、替える前に1度だけ正式に伝える

口頭やチャットの不満は、記録に残りません。メールで「次の点を改善してほしい」と書いて送り、1〜2か月ほど様子を見ます。この記録は、改善されなかったときに「替える理由」を社内で説明する材料になります。また、解約の話し合いが必要になったときにも役立ちます。

理由3:替える理由を、1枚の紙に書いておく

次の3行を、社長自身の言葉で書いてみてください。新しい業者を選ぶときの基準にもなります。

  • 今の業者の、いちばん困っている点は何か
  • それは、業者を替えれば直ると考える根拠は何か
  • 新しい業者に、これだけは譲れないという条件は何か

セクションのまとめ:替える理由を整理し、業者を替えても直らない不満は先に別の方法で試します。

乗り換えの段取り:回収、並走、切り替えの順番

理由がはっきりして「替える」と決めたら、段取りに入ります。基本の順番は4段階です。

乗り換えの段取り:この順番を守ると順位を落としにくい1棚卸し何を誰が持っているか一覧にする2回収権限・原稿・資料を先に手元へ集める3並走新旧の業者が重なる短い期間4切り替え旧業者の権限を外し解約日を迎える解約日を先に決めてから動くのではなく、手元に集まってから解約日を決めます期間は案件の大きさで変わります(目安:1〜3か月。当サイトの推測)

段階1:棚卸し(1〜2週間が目安)

何を、誰の名前で持っているかを一覧にします。前の章の表を使います。担当者の方に、「自社の名前で持っている」「業者の名前で持っている」「分からない」の3つに分けてもらいます。「分からない」が多い場合は、そのこと自体が最初に分かった大切な情報です。

段階2:回収(2〜4週間が目安)

業者の名前で持っているものを、自社の名前に移す作業です。権限の追加、データの受け取り、管理者IDの作成などがここに入ります。旧業者には、この段階では解約の意向を伝えるかどうかを、社長がご判断ください。伝えるほうが協力は得やすい反面、対応が事務的になることもあります。

この所要期間は、当サイトの一般的な推測であり、業者の対応の速さによって変わります。目安として受け止めてください。

段階3:並走(1〜2か月が目安)

新しい業者が作業を始め、旧業者の契約がまだ続いている期間です。この期間を設けると、新しい業者が現状を見て、旧業者に質問もできます。一方で、この間は2社分の費用がかかる場合があります。費用が重なるのは負担ですが、引き継ぎの失敗による損失を考えると、短くても設けておく価値があります。

段階4:切り替え

旧業者の権限を外し、契約の終了日を迎えます。権限を外すのは、データの受け取りが終わってからです。外した後に「あのデータも必要だった」と気づいても、旧業者の協力は得にくくなります。

セクションのまとめ:棚卸し、回収、並走、切り替えの順に進めます。回収が終わるまで、権限は外しません。

引き継ぎ項目1:サーチコンソールとアナリティクスの権限

順位を守るうえで最も大切なのは、この2つの計測ツールの履歴です。どのページがどの言葉で見つかっていたかが分かる、いわば「通信簿」だからです。

サーチコンソールは、所有者が誰かを最初に確かめる

サーチコンソールは、Googleが提供する無料のツールで、自社サイトが検索でどう表示されているかが分かります。使い方の全体像はサーチコンソールの使い方にまとめています。ここでは引き継ぎの観点だけを見ます。

確認するのは、「所有者」が誰のアカウントかです。業者が自社のGoogleアカウントで登録し、社長や担当者の方は権限の弱い「ユーザー」としてしか入れていない例があります。この場合、業者が所有者を外せば、自社は画面を見られなくなる恐れがあります。

ただし、サーチコンソールの検索データは「サイト」に付いています。自社のアカウントで同じサイトを登録し直せば、過去の分も見られることが多いです。本当に失うのは、保存期間を過ぎたデータです。

検索データの保存期間は、約16か月です(Google検索セントラルの2018年の公式発表による。画面の仕様は変わることがあります)。つまり、16か月より前の数字は、時間が経つほど消えていきます。

乗り換えの前に、ひと区切りとして書き出して保管してください。表示回数、クリック数、検索語、ページ別の数字をCSVなどにしておけば十分です。

アナリティクス(GA4)は、管理者の権限と保存期間を見る

GA4(Googleアナリティクス4)は、サイトに来た人の数や、どのページが見られたかを計測するツールです。確認するのは、自社のアカウントが「管理者」になっているかどうかです。「閲覧者」のままだと、あとから権限を渡す作業ができません。

もう1つ大切なのが、データの入れ物(プロパティ)の持ち主です。プロパティが業者のアカウントの中にあると、解約と同時に自社は履歴を見られなくなるおそれがあります。管理者を自社に揃えるのが基本です。必要なら、プロパティを自社のアカウントへ移す方法もあります。新旧の業者に相談してください。

GA4には、データ保持期間の設定もあります。選べるのは2か月か14か月で、Googleアナリティクスのヘルプによると、この設定が効くのは探索レポートなどです。毎月見る通常のレポートには効きません。

保持期間を2か月から14か月へ変えても、すでに消えた分は戻りません。変えるなら早いほうがよいです。ただし、細かな設定は担当者の方にお任せして構いません。

担当者に渡す依頼文の例

次の文面を、業者へのメールの下書きにお使いください。丁寧に、しかし期限を入れて依頼するのがコツです。

依頼文の例

いつもお世話になっております。サイト運用の体制を見直しており、次の2点のご対応をお願いしたく存じます。①サーチコンソールとGA4について、弊社の担当アカウント(○○@○○)を、所有者および管理者として追加してください。②現在の設定内容(計測の目標設定、連携しているサービスなど)が分かる資料をご提供ください。恐れ入りますが、○月○日までにご回答をお願いいたします。

注意

業者の権限を外すのは、自社の権限が確実に付いたことを画面で確かめてからです。担当者の方に、実際に自社アカウントでログインして数字が見られるか、確認してもらってください。

なお、会社のGoogleアカウントを社員個人の名前で作っていると、退職時に同じ問題が起きます。持ち主を会社に揃える手順は、会社のGoogleアカウントの管理をご覧ください。

セクションのまとめ:サーチコンソールとGA4は、自社が所有者・管理者になってから業者を外します。サーチコンソールの数字は書き出しておきます。

引き継ぎ項目2:記事の原稿・画像データと、その権利

業者が書いた記事は、サイトに載っているだけでなく、原稿のデータとしても手元に残っているのが理想です。あわせて「誰の物か」を確かめておく必要があります。

原稿と画像のデータは、受け取れるかを先に聞く

サイトを丸ごと業者のシステムで運用している場合、記事の原稿が自社の手元にないことがあります。解約後にサイトの記事が消えたり、見えなくなったりすれば、順位の土台を失います。「納品データとして、全記事の原稿と画像をいただけるか」を、乗り換えの最初に聞いてください。

  • 記事の本文(Wordやテキストなど、開ける形式)
  • 記事で使った画像・図解のファイル
  • 記事ごとの狙いの検索語の一覧
  • タイトルや説明文の設定の一覧

著作権は、契約書で見る

一般に、文章や画像を作った人(または会社)に著作権があるのが原則とされています。契約で「納品と同時に自社へ譲る」と定めていなければ、業者に権利が残っている場合があります。この場合でも、サイトに載せて使い続けることは許されるのが普通です。ただ、新しい業者が書き換えるときに問題になることがあります。

画像については特に注意が必要です。業者が使った写真やイラストが、第三者の素材だったとき、利用の条件が「契約期間中のみ」ということもあります。素材の権利の考え方は、ホームページの写真・イラストの著作権で整理しています。

確認したいこと 確認先 社長の判断
記事の著作権は誰にあるか 契約書の「権利」や「成果物」の項 不明なら業者に書面で質問する
画像は有料素材か、業者の撮影か 業者への質問 素材の利用期間が契約期間だけなら、差し替え案を相談する
新しい業者が加筆・修正してよいか 契約書、または業者の回答 許可が書面で得られなければ、事前に弁護士へ相談する

法律上の判断が必要になった場合は、弁護士などの専門家にご相談ください。ここまでの内容は、社長が業者に質問するための材料としてお使いください。

セクションのまとめ:原稿・画像のデータを受け取り、著作権と素材の利用条件を書面で確かめます。

引き継ぎ項目3:外部リンクと、サイト以外の登録情報

検索対策は、自社のサイトの中だけで完結しません。ほかのサイトに載った自社へのリンクや、各種の登録情報も、順位に関わると言われています。

外部リンクの一覧を、業者に出してもらう

外部リンクとは、ほかのサイトに貼られた自社サイトへのリンクです。業者がブログやポータルサイトに登録して貼ったものがあれば、その一覧をもらいます。業者が運営するほかのサイトから貼られているリンクは、解約後に外される可能性があるため、特に確認してください。

一覧をもらう目的は、2つあります。1つは、解約後にリンクが消えても驚かないための準備です。もう1つは、不自然なリンク(お金を払って大量に貼ったもの)が混じっていないかの確認です。後者は、新しい業者に点検してもらうのが現実的です。

Googleビジネスプロフィールなどの登録情報

Googleマップに表示される情報(Googleビジネスプロフィール)を、業者が管理している場合があります。この「オーナー」権限が業者の名義だけだと、解約後に自社で修正できなくなります。自社のアカウントを「オーナー」(できれば最初の持ち主を示すメインオーナー)にしてから、業者を外してください。管理者の権限では、オーナーの権限を移し替えられないためです。

  • Googleビジネスプロフィールのオーナー(できればメインオーナー)
  • 業者が作ったSNSアカウントの名義
  • ポータルサイトや地域サイトへの登録情報の名義
  • 業者が管理している問い合わせ用の電話番号・メール

登録情報の「表記ゆれ」にも気をつける

会社名、住所、電話番号の書き方は、サイトや登録先で揃っているのが望ましいとされます。乗り換えのタイミングで、新しい業者に表記を点検してもらうと、整理しやすくなります。

セクションのまとめ:外部リンクの一覧と、サイト外の登録情報の名義を確かめます。名義は自社に揃え、Googleビジネスプロフィールは自社をオーナーにします。

引き継ぎ項目4:サイトの管理画面と設定(制作会社の乗り換えとの違い)

サイトのドメインやサーバーの扱いは、制作会社を替えるときの中心の話題です。検索対策の業者を替える場面では、ドメインやサーバーを動かさないことが前提になります。ここでは、検索対策に関わる設定だけを確認します。

項目 検索対策の乗り換えでの扱い 制作会社の乗り換えとの違い
ドメイン・サーバー 動かさない前提。名義が自社かだけ確認 制作会社の乗り換えでは、移転も検討対象
管理画面のID 自社の管理者IDを作ってもらう 同じく必要。権限の範囲が広い
タイトル・説明文の設定 現在の内容を一覧でもらう 制作会社の乗り換えでも同じ
リダイレクトの設定 ページのURLを変えていないか確認 URLを作り替えるとき、特に重要
計測タグ 計測が止まっていないか画面で確認 サイトの作り替えで外れやすい

ドメインやサーバーの持ち主が不明な場合や、業者と連絡が取れない場合は、制作会社と連絡が取れないときの対処の手順が役に立ちます。

ページのURLを変えないことが、いちばんの安全策

順位は、ページのURLごとに積み重なっていきます。URLを変えると、検索エンジンから見れば別のページになるため、順位が一度リセットされる場合があります。乗り換えと同時にサイトの作り替えを行うと、原因の切り分けが難しくなります。検索対策の業者を替える時期は、サイトの作り替えとずらすのが無難です。

ポイント

乗り換えと、サイトのデザイン変更・URLの変更は、同じ時期に重ねないようにします。順位が動いたときに、原因がどちらにあるのか分からなくなるためです。

セクションのまとめ:ドメイン・サーバーは動かさず、管理者IDとURLの扱いを確かめます。

引き継ぎ項目5:解約の時期と、新旧が重なる期間

最後は「いつ」の話です。契約書の細かい条文の読み方は別の機会に譲り、ここでは乗り換えの段取りに関わる点に絞ります。

解約の申し出期限を、回収日から逆算する

月額契約では、解約の申し出が「終了日の1〜3か月前まで」などと決まっていることがあります。この期限を過ぎると、次の更新期間まで契約が続いてしまうことがあります。契約書を確認し、期限の日をカレンダーに入れてください。

たとえば、終了日が3月末で申し出が2か月前までなら、1月末までに連絡が必要です。この例は架空ですが、「回収日」を1月中旬に置けば、無理なく間に合います。

日程 やること 社長の判断
終了日の3〜4か月前 棚卸し、新しい業者の候補探し 契約書の申し出期限を確認する
終了日の2〜3か月前 新しい業者の決定、回収の開始 旧業者への連絡の時期を決める
終了日の1〜2か月前 並走の開始、データの受け取り 権限が付いたか画面で確認する
終了日 旧業者の権限を外す、契約終了 外した後、計測が続いているか確認する

上の日程は一般的な目安であり、契約の内容によって変わります。実際の期限は、必ずご自身の契約書でお確かめください。

並走の費用は、見積もりに入れておく

新旧の業者が重なる期間は、費用が二重にかかることがあります。新しい業者の見積もりに、「引き継ぎ期間の費用」が含まれているかを確かめます。旧業者には、「引き継ぎの協力に追加費用がかかるか」をあらかじめ聞いておきましょう。金額は業者によって幅があり、「無料」から「作業時間に応じた請求」まで様々です。

解約を伝えるときの伝え方

感情的にならず、事実だけを書面(メール)で伝えます。「理由の詳細」は必須ではありません。「契約書の定めに従い、○月○日付で終了したい」と書きます。続けて「引き継ぎのため、次の資料の提供をお願いしたい」と、簡潔に添えるのが安全です。

セクションのまとめ:解約の申し出期限から逆算して日程を組み、並走の費用は見積もりに入れておきます。

順位を落とす典型パターンと、防ぎ方

引き継ぎが不十分だと、どのような形で順位に響くのでしょうか。よくあるパターンを表にしました。以下は一般的に起こり得る例で、すべての案件で起こるわけではありません。

業者を替えても変えない物/替えてよい物変えない(順位の土台)・ページのURL(住所)・タイトルと見出しの核・記事の本文と画像・サーチコンソールの履歴・アナリティクスの計測・外部からのリンク替えてよい(やり方・体制)・担当者と連絡の窓口・月次報告の様式・作業の進め方・新しく書く記事の方針・不要な内部ページの整理・契約の形(月額など)左の項目は、動かすときだけ事前に新しい担当と相談します

起こりやすいこと なぜ起こるか 防ぐ方法
記事が消える・見えなくなる 原稿が業者のシステムにあり、解約で止まる 原稿とサイトの管理者権限を先に回収する
計測の履歴が途切れる サーチコンソール・GA4の所有が業者 自社を所有者・管理者に追加してから外す
新しい業者が過去の経緯を知らない 作業の履歴がない 履歴の提出と、並走期間での質問
急にページの構成を変えてしまう 新しい業者が成果を急ぐ 最初の3か月は、既存の記事を大きく変えない約束をする
外部リンクが外される 業者の運営サイトからのリンクだった 一覧を事前に確認し、影響の大きいものは代替を相談する

新しい業者が、最初の1か月にやってはいけないこと

新しい業者が張り切って、最初から大きく手を入れる場合があります。タイトルの一括変更、ページの統合、URLの変更などです。これらは順位が大きく動く可能性があります。最初の1か月は、現状の把握と、小さな改善にとどめてもらうよう、依頼時に伝えておいてください。

「どのページを、いつ、何のために直すのか」を、作業前に共有してもらってください。順位が動いたときの原因を追いやすくなります。

セクションのまとめ:順位への影響は、記事の消失、計測の途切れ、急な構成変更で起きやすくなります。最初の3か月は大きく変えない約束が有効です。

新しい業者に聞く質問:乗り換え先を選ぶ7つの確認

引き継ぎを受ける側の業者の対応力も、乗り換えの成否を左右します。検索対策を代行する業者の費用や見積もりの比べ方はSEO対策代行とは?任せられる作業と費用、見積もりの比べ方で扱っています。ここでは、乗り換えの場面で特に聞きたい質問に絞ります。

質問 よい答えの例 注意したい答え
他社から引き継いだ経験はありますか 引き継ぎの手順を具体的に説明できる 経験が曖昧、「全部こちらでやり直します」
最初の1か月は何をしますか 現状把握と小さな改善を示してくれる いきなり大規模な作り替えを提案する
計測ツールの権限は誰の名義になりますか 自社が所有者・管理者になると明言する 業者のアカウントで管理すると言う
原稿やデータは解約後も自社に残りますか 納品データとして渡すと明言する 契約書に書いていない、答えをにごす
報告はどんな頻度で何を見せますか 月次で、数字の意味を説明してくれる 数字だけを並べた資料
順位が下がったときはどうしますか 原因の切り分け方を説明できる 「すぐ戻ります」と断定する
解約するときの条件を教えてください 期限・費用・引き継ぎ協力が明確 書面で示せない

順位の保証を約束する業者には、慎重に対応してください。検索結果は検索エンジン側の仕組みで決まるため、順位を確実に約束することは本来できません。「必ず1位」「保証します」といった言葉は、判断材料として疑ってかかる価値があります。

セクションのまとめ:新しい業者には、引き継ぎの経験、最初の1か月の動き、権限の名義、データの扱いの4点を必ず聞きます。

担当者に渡すチェックリスト:乗り換え前の6点セット

ここからは、担当者の方(社長が任せる方)に渡していただくための章です。社長ご自身が操作する必要はありません。

解約の前に手元へ集める6点セットサーチコンソールの権限自社のGoogleアカウントが所有者になっているかアナリティクス(GA4)の権限管理者が自社の人になっているか記事の原稿と画像のデータWordや画像ファイルで受け取れるか作業の履歴いつ何を直したかの一覧があるか外部リンクと掲載先の一覧どこに登録・掲載したかが分かるかログインできる管理画面サイトの管理者が自社の人にあるか六つとも「自社の名前で持っている」状態にしてから解約日を決めます

チェックリスト(上から順に)

  1. サーチコンソールで、自社アカウントが「所有者」になっているかを確認する。なっていなければ、業者に追加を依頼する
  2. GA4で、自社アカウントが「管理者」か、プロパティの持ち主はどちらかを確認し、データ保持期間が2か月のままか見る
  3. サーチコンソールの検索データ(表示回数・クリック・検索語)を、約16か月で消える前にCSVなどで書き出す
  4. 業者から、記事の原稿・画像データ・作業履歴・外部リンクと掲載先の一覧を受け取る
  5. サイトの管理画面に、自社の管理者IDがあるかを確認する
  6. 契約書で、解約の申し出期限と、引き継ぎ協力の記載を確認し、日付をカレンダーに入れる

質問の文例(旧業者向け)

  • 「引き継ぎ用に、記事の原稿データ一式をいただけますか。形式はWordかテキストで構いません」
  • 「これまでに外部サイトへ登録・掲載した先の一覧はありますか」
  • 「過去1年間の作業履歴(何を、いつ直したか)はまとまっていますか」
  • 「引き継ぎのご協力に、追加の費用は発生しますか」

回答が曖昧なときは、メールで再度質問し、記録を残してください。記録は、後で認識が食い違ったときの助けになります。

セクションのまとめ:担当者には6点セットを渡し、権限、データ、履歴、期限の4種類を確実に回収してもらいます。

架空の事例:地方の建材卸会社が、乗り換えで学んだこと

次の事例は、読者の方がイメージしやすいように作った架空の話です。実在の会社や人物ではありません。

従業員40名ほどの建材卸会社(仮にA社とします)が、2年間続けた検索対策の業者を替えることにしました。月次報告が数字の羅列で意味が分からず、社長が不満を抱えたためです。

A社の担当者が棚卸しをしてみると、サーチコンソールの所有者は旧業者のアカウント、GA4の管理者も旧業者でした。自社は「閲覧者」としてしか入れていなかったのです。

そこで、新しい業者に決める前に、旧業者へメールで権限の追加を依頼しました。応じてもらうまでに2週間ほどかかりましたが、自社が所有者・管理者になったことを確認し、検索データも書き出しました。

並走期間は1か月とし、その間に新しい業者が過去の記事と作業履歴を確認しました。最初の3か月は、既存記事を大きく変えない約束です。この間、順位は小さな上下はあったものの、大きな落ち込みはなかった、という想定です。

この事例から言えるのは、特別なことをしたわけではない点です。権限を自社に移し、データを手元に集め、急な変更を避けた。それだけです。ただし、実際の結果は業種や競合により異なるため、同じ手順で同じ結果になるとは限りません。

セクションのまとめ:架空の事例でも、権限の回収、データの書き出し、並走、急な変更を避ける、の4つが共通の骨格です。

やってはいけない5つのこと

乗り換えの場面で、特に避けたい行動を5つにまとめました。

  1. 引き継ぎの資料を受け取る前に、旧業者との契約を終わらせる
  2. サーチコンソールとGA4の権限を、自社に付ける前に業者へ外すよう頼む
  3. 乗り換えと同時に、サイトのデザイン変更やURLの変更を行う
  4. 旧業者への不満を、感情的な文面でぶつける(協力が得にくくなる)
  5. 新しい業者の「順位を保証します」という言葉を、そのまま信じる

どれも「焦って先に動く」ことで起きます。回収日を先に決め、順番を守ることが、結局は近道です。

セクションのまとめ:焦って先に権限を外す・解約するのが、最も避けたい行動です。

AIを使って、引き継ぎの整理を手伝ってもらうときの注意

文章の整理や表の下書きには、生成AI(ChatGPTやClaudeなど、文章を作るAI)が使えます。乗り換えの場面でも、次のような使い方なら役に立ちます。

  • 旧業者へのメール文面の下書きを作ってもらう(そのまま送らず、社長が読んで直す)
  • 引き継ぎ項目の一覧表を、自社向けに作り替えてもらう
  • 業者から届いた資料を要約してもらい、抜けている項目を洗い出す

注意

契約書の全文や、アカウントのパスワード、お客様の個人情報は、AIに貼り付けないでください。また、契約が有効かといった法律の判断を、AIの答えだけで決めることは避けてください。最終的な判断は、社長か専門家が行います。

AIはあくまで「下書きの道具」です。送る前に、日付、金額、相手の名前を必ず人の目で確認してください。

セクションのまとめ:AIは文面と一覧の下書きに使い、契約や権限の最終判断は人が行います。

よくある質問

乗り換えを考える社長から寄せられやすい質問を、5つにまとめました。

Q. 検索対策の業者を替えると、必ず順位は下がりますか。

必ず下がるわけではありません。権限やデータの引き継ぎが不十分なときや、替えると同時にサイトの構成を大きく変えたときに、下がる可能性が高まると考えられます。ただし、順位は競合や検索の仕組みの変更でも動くため、乗り換えとの関係を断定することはできません。

Q. サーチコンソールやGA4の権限は、いつ旧業者から外せばよいですか。

自社のアカウントが所有者・管理者として付き、実際に数字が見られることを確認し、必要な履歴を書き出したあとです。外す時期は、並走期間の終わり、解約日の前後が一般的です。先に外すと、データを取り戻せなくなる場合があります。

Q. 記事の原稿は、解約したら業者に返す必要がありますか。

契約の内容によります。納品物の権利は契約で定めるものなので、契約書の「成果物」や「権利」の項を確認してください。記事の原稿データを渡してもらえるかどうかは、解約前に書面で質問しておくと安心です。法律上の判断が必要なときは、弁護士などの専門家にご相談ください。

Q. 乗り換えの準備には、どのくらいの期間を見ておけばよいですか。

一般的な目安として、棚卸しから切り替えまで1〜3か月を見ておくと余裕があります。これは当サイトの推測で、業者の対応の速さや契約の申し出期限によって変わります。まず契約書の解約の申し出期限を確認し、そこから逆算してください。

Q. 今の業者に不満を伝えにくいのですが、どう切り出せばよいですか。

感情的な表現を避け、事実と希望を書面(メール)で簡潔に伝えるのが安全です。「契約書の定めに従い、○月○日付で終了したい」「引き継ぎのため、次の資料の提供をお願いしたい」と書けば十分です。理由の詳細は必須ではありません。

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まとめ:解約日より先に「回収日」を決める

検索対策の業者を替えるとき、順位を守る土台は、権限・データ・履歴を自社の手元に集めることです。落ち着いて順番を守れば、乗り換えは過度に恐れるものではありません。

  • 替える前に、不満が業者の問題かどうかを整理する
  • 棚卸し、回収、並走、切り替えの順に進める
  • サーチコンソールとGA4は、自社が所有者・管理者になってから業者を外す
  • 記事の原稿・画像データと、権利の扱いを書面で確かめる
  • 最初の3か月は、URLや構成を大きく変えない約束をする
  • 解約の申し出期限から逆算し、回収日を先に決める

どこから手をつければよいか迷うときは、お気軽にご相談ください。契約書の法律上の判断はお受けできませんが、引き継ぎ項目の抜けがないか、次の業者に何を聞くべきかを、一緒に整理できます。

相談の入口

検索対策の業者を替えようか迷っている、引き継ぎで何を集めればよいか分からない、という社長は、無料でご相談いただけます。今の状況を伺い、確認すべき項目の整理をお手伝いします。契約書の法律上の判断はお受けできません。

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webcan.jp編集部 主筆 K.Takenouchi。Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。

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