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Googleマップの口コミは削除依頼できる?消せる口コミと消せない口コミの見分け方

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Googleマップの口コミは削除依頼できる?消せる口コミと消せない口コミの見分け方

地図の口コミカードをルールブックと照らして確認するイラスト

この記事の要点

Googleマップの口コミは、会社の側で自由に消すことはできません。削除を依頼できるのは、Googleのポリシーに違反している口コミだけです。「星が低い」「言い方がきつい」だけでは、消えない口コミに分類されます。この記事では、その線引きと、依頼の手順を整理します(2026年10月時点の情報です)。

先に答えを三つ書きます。一つ目、消せるのは「ポリシー違反」の口コミだけです。二つ目、実際の利用に基づく不満は、厳しい内容でも残ります。三つ目、判断するのはGoogleで、事業者にできるのは「報告」までです。

口コミのことで、夜も気持ちが落ち着かない社長は少なくありません。そのお気持ちは自然なものです。ただ、感情のまま動くと、かえって評価を下げることがあります。

返信の書き方は、別の記事のGoogleの悪い口コミへの返信の仕方で詳しく扱っています。この記事は、その手前にある「そもそも消せる口コミか」の見極めと、報告の手順に絞ります。

社長が決めるのは、線引きの基準です。報告の作業は、担当者に任せて構いません。後半に「担当者に渡すチェックリスト」の章を用意しました。印刷して渡せる形にしています。

この記事で分かること 読む場所
消せる口コミと消せない口コミの違い 第1章・第3章・第4章
迷いやすい口コミの扱い 第4章
社長が決めること、任せること 第5章
報告の手順と結果の見方(担当者向け) 第6章・第7章
消せなかったときの対応、良い口コミの増やし方 第8章
法的な手段を考えるときの入口 第9章

1. 結論:消せるのは「ポリシー違反」の口コミだけです

最初に、全体像をつかんでください。図の左側が削除依頼の対象になりうるもの、右側が対象にならないものです。

口コミの線引き(イメージ)削除依頼の対象になりうる利用していない人の投稿差別・脅し・嫌がらせ従業員の実名や顔写真宣伝やリンクの書き込み店や会社と無関係な内容削除依頼の対象にならない星が低いだけの口コミ事実に基づく不満言葉はきついが体験談古い口コミ証拠のない「競合かも」判断するのはGoogle。事業者にできるのは「報告」までです

口コミを消せるのは誰か

Googleマップの口コミを消せるのは、基本的に二者です。一人は、書いた本人です。もう一人は、ポリシー違反と判断したGoogleです。

事業者は、お店や会社のオーナーであっても、口コミを直接消せません。できるのは、問題があると思う口コミをGoogleに「報告」することです。

この仕組みは、事業者に都合のよい口コミだけが残る状態を防ぐためだと考えられます。読む側からすれば、自然な設計です。

「ポリシー違反」とは何か

Googleは、マップに投稿される口コミなどについて、守るべきルールを公開しています。名称は「ユーザー投稿コンテンツのポリシー」などと案内されています。

ルールの項目は、虚偽の投稿、関連性のない内容、攻撃的な内容、個人情報、宣伝などに大きく分かれます。項目の名前や細かい定義は、改定されることがあります。

そのため、この記事では2026年10月時点の公開情報をもとに、考え方の枠組みを説明します。実際に報告するときは、担当者がGoogleの最新の案内を開いて確認してください。

「不満だから消したい」は理由になりません

会社にとって痛い口コミは、確かにあります。事実に近い内容ほど、読むのがつらいものです。

しかし、Googleは、内容に同意できない、気に入らないという理由だけの報告を求めていません。悪い評価も、お客様の大切な声として扱われます。

つまり、判断の軸は「会社にとって都合が悪いか」ではありません。「ルールに違反しているか」です。この軸を最初に社内で共有しておくと、議論がぶれません。

ポイント

「悪い口コミ」と「ルール違反の口コミ」は別物です。悪い口コミの多くは、ルール違反ではありません。ルール違反に当たる口コミだけが、報告の対象になります。

口コミ対応の全体像

場面 基本の動き この記事での扱い
ルール違反の疑いがある 記録を残し、Googleに報告する 第3章・第6章・第7章
実際の不満で、ルール違反ではない 返信し、改善する 返信は別記事、残る前提の対応は第8章
判断に迷う 返信を先に出し、報告は慎重に 第4章
名誉を傷つける内容が続く 記録をそろえ、弁護士に相談する 第9章

セクションのまとめ:口コミを消せるのは、書いた本人とGoogleです。事業者にできるのは報告までで、軸は「不満か」ではなく「違反か」です。

2. 先に知っておきたい、口コミ表示の前提

線引きの話に入る前に、前提を三つだけ確認します。ここを押さえると、後の章がすっと入ってきます。

前提1:口コミは、会社の持ち物ではありません

口コミは、会社のホームページの文章とは違います。お客様が、お客様の判断で書く場所です。会社が表現を管理できる場所ではありません。

このため、「訂正したい」と考えても、会社の手で書き換えることはできません。会社ができるのは、返信という形で自社の見解を添えることです。

前提2:口コミは、これから選ぶ人が読んでいます

口コミを一番熱心に読むのは、会社を探している新しいお客様です。その人たちは、星の数だけでなく、内容と返信の様子も見ています。

近年は、口コミや掲示板のような利用者の投稿が検索で重視される流れもあります。背景はGoogleのUGCフレッシュデータプログラムの記事で整理しています。口コミの存在感は、今後も大きいと考えられます。

前提3:Googleの判断は、会社の思いどおりとは限りません

報告を出しても、削除されるとは限りません。同じような口コミでも、状況によって結果が違うことがあります。

そのため、報告は「出せば消える手続き」ではなく、「判断を依頼する手続き」と考えてください。結果を前提にした計画は立てない方が安全です。

よくある思い込み 実際の考え方
オーナーなら、口コミを消せる 消せない。報告してGoogleが判断する
事実と違うなら、必ず消える 違うだけでは不十分。ルールのどれに当たるかが軸
何度も報告すれば消える 同じ内容の繰り返しは勧められない
業者に頼めば確実に消せる 確約できる第三者はいない。判断はGoogle
低評価が多いと、順位が必ず下がる 断定はできない。口コミは判断材料の一つ

注意

口コミの削除を「確実に」「必ず」とうたう業者や営業には、注意が必要です。削除の可否を決めるのはGoogleで、第三者が約束できる性質のものではありません。営業電話への考え方は、MEOの営業電話への対応の記事にまとめています。

セクションのまとめ:口コミは会社の持ち物ではなく、判断もGoogleが行います。報告は「判断を依頼する手続き」と考えます。

3. 削除依頼の対象になりうる口コミの種類

ここからが本題の前半です。報告の対象になりうる口コミを、種類ごとに見ていきます。事例は、すべて架空の会社と架空の口コミです。

なお、以下はGoogleの公開ポリシーを、社長向けに言い換えて整理したものです。正確な定義は、公式の案内を必ず確認してください。

種類 たとえばこういう口コミ(架空) 報告の理由として書くこと
実体験に基づかない投稿 取引の記録がなく、店の場所も知らない人が、細かな内容を書いている 利用の事実が確認できない旨を、記録に基づいて短く
利害関係者による投稿 社員の家族が、満点の評価を並べている。または競合が、低評価を並べている 関係が疑われる根拠。ただし断定はしない
なりすまし 別の会社や別の人物を名乗って書かれている 誰を装っているかが分かる点
関連性のない内容 別の店の話。政治的な主張。営業と関係のない私的な不満 場所や会社の利用体験ではない点
差別的・攻撃的な内容 特定の属性への侮辱。社員への脅し。暴力をほのめかす表現 該当する表現の箇所
個人情報の公開 従業員の実名、顔写真、連絡先が書かれている 公開されている情報の種類
宣伝・勧誘・リンク 他社のサービス紹介、電話番号、外部サイトへの誘導 宣伝目的であること
不適切な内容 性的な表現、暴力的な表現、意味をなさない文字の羅列 該当する点

実体験に基づかない投稿

口コミは、実際の利用体験を書く場所です。実際に利用していない人の投稿は、ポリシー上の問題になりえます。

ただし、「利用の記録がない」だけでは、決め手になりにくい面があります。別名で予約していた、家族の名前で来店していた、という場合があるためです。

架空の例を挙げます。架空の電気工事会社で、「工事のときに態度が悪かった」という星1つの口コミが届きました。社内を調べたところ、その時期に該当する現場は一件もありません。

この場合、記録が見つからないという事実は、報告の理由になりえます。ただし、「嘘つき」と決めつける返信は避けてください。事実だけを短く書きます。

利害関係者による投稿

元従業員、取引先、競合、そして身内。こうした立場の人の投稿は、公平な評価として扱いにくいものです。

ここで大事なのは、「そう感じる」と「そう言える」の差です。文面の癖や、投稿のタイミングで、そう感じる場面はあります。

しかし、確証がなければ、断定は禁物です。報告の理由に書くときも、「関係が疑われる」という控えめな表現にとどめます。

逆に、自社の側の投稿も同じです。社員や身内が、会社の口コミを書くことは、ポリシーの観点で問題になります。この点は第8章で改めて触れます。

関連性のない内容

口コミは、その場所を利用した体験を書く場所です。政治的な主張や、社会への怒りを書く場所ではありません。

架空の例です。ある食品卸の会社に、「この業界は全体がおかしい」と業界批判だけを書いた口コミが付きました。その会社を利用した様子は書かれていません。

このような投稿は、「関連性のない内容」に当たる可能性があります。会社の中身ではなく、別の主張を載せているためです。

差別的・攻撃的な内容、脅し

社員への脅しや、特定の属性に向けた侮辱は、利用体験を超えた攻撃です。こうした表現は、ポリシー上の問題に当たる可能性が高い部類です。

該当する箇所を、画面ごと保存してください。報告の際は、どの表現が問題かを、短く指摘します。

社員の身の安全に関わるおそれがあるときは、報告より先に、警察や弁護士への相談を考えてください。口コミの画面は、その際の記録として役立ちます。

個人情報、宣伝、不適切な内容

従業員の実名や顔写真が、本人の同意なく書かれている場合も、報告の対象になりえます。電話番号や外部サイトへの誘導も、同様です。

意味のない文字の羅列や、性的・暴力的な表現も、ポリシー違反に当たる可能性があります。これらは、判断が比較的はっきりしている部類です。

ポイント

判断が分かりやすいのは、攻撃的な表現、個人情報、宣伝、意味のない文字列です。判断が分かれやすいのは、「実体験かどうか」と「利害関係があるか」です。後者ほど、根拠を丁寧に整理します。

セクションのまとめ:対象になりうるのは、実体験でない投稿、利害関係者、なりすまし、無関係な内容、攻撃、個人情報、宣伝です。

4. 消せない口コミと、迷いやすいグレーゾーン

次は、消せない口コミの話です。社長にとっては、ここが一番つらい章かもしれません。落ち着いて読んでください。

消せない口コミの例(架空) 理由 代わりの対応
星1つだけで、文章がない 低評価というだけで、違反ではない 短く感謝し、連絡先を案内する
「予約の電話に3回出なかった」 事実に基づく不満の可能性が高い 事実を確認し、改善点を返信する
「二度と行きません」と強い言い方 言葉は強いが、利用体験の範囲 冷静に返信し、改善を示す
3年前の古い口コミ 古いことは削除理由にならない 新しい口コミを増やす
「説明が分かりにくい」 主観的な意見は、投稿の自由の範囲 説明資料の見直しを返信で伝える
競合の仕業に見えるが、証拠はない 疑いだけでは判断しにくい 断定せず、事実だけを返信する

「言い方がきつい」は、削除理由になりにくい

口調が荒い、言葉が乱暴、感情的。こうした口コミは、読んでいて気持ちのよいものではありません。

しかし、利用体験の範囲で書かれている限り、ルール違反とは扱われにくい傾向があります。強い言葉を使うこと自体を、禁止する仕組みではないためです。

ただし、脅し、差別、個人攻撃に踏み込んでいれば、話は別です。その線は、第3章の表で確認してください。

グレーゾーン1:事実と違う内容

日付が違う。担当者の名前が違う。実際には対応したのに「対応しなかった」と書かれている。こうしたことは、実際にあります。

事実と違うこと自体は、残念ながら、それだけで削除の決め手にはなりません。書いた人の記憶違いである場合もあるためです。

この場合は、まず返信で、事実を短く示します。そのうえで、利用の事実が確認できないなど、ルールに結びつく点があれば、報告を検討します。

グレーゾーン2:元従業員らしき書き込み

会社の働き方への不満が、口コミ欄に書かれることがあります。お客様の体験ではなく、働いた人の感想です。

口コミ欄の趣旨に合わないという観点で、報告の理由になる場合があります。ただし、判断はGoogleです。投稿者を断定する返信は避けてください。

「元従業員の嫌がらせです」と返信して、誤りだった場合、会社の信用を傷つけます。静かな文面にとどめるのが無難です。

グレーゾーン3:短期間に低評価が並ぶ

数日のうちに、似た内容の低評価が何件も付くことがあります。偶然ではなく、誰かが意図している可能性もあります。

この場合は、投稿の日付、投稿者名、文面の似ている点を一覧にしておきます。報告のときの材料になるためです。

ただし、一覧づくりに時間をかけすぎないでください。まずは、画面の保存と日付の記録だけで構いません。

グレーゾーン4:実在しない取引を書かれた

架空の例です。ある板金工場に「見積りで法外な金額を請求された」という口コミが付きました。しかし、その人に見積りを出した記録はありません。

この場合は、記録の確認結果が報告の理由になりえます。返信では、「記録を確認しましたが、該当する取引を特定できていません」と、短く伝えます。

詳しい状況を伺いたい旨と、連絡先も添えます。具体的な返信の文面は、Googleの悪い口コミへの返信の仕方の記事に文例があります。

グレーゾーン5:会社情報の誤りが不満の原因

口コミではなく、会社情報そのものが誤っていて、不満の原因になっている場合があります。電話番号や営業時間の誤りが典型です。

この場合は、口コミを報告するより先に、会社情報を直す方が早く、確実です。直し方は、Googleマップの会社情報が間違っているときの直し方の記事で説明しています。

注意

迷う口コミを、無理に「違反」として報告するのは避けてください。通らないだけでなく、報告の理由が不正確だと、社内の判断力も落ちます。迷ったら、返信を先に出し、様子を見る進め方が穏当です。

セクションのまとめ:低評価、きつい言い方、古い口コミは消せません。事実と違う内容や元従業員らしき書き込みは、慎重に仕分けます。

5. 社長が決める線引きの基準

ここまでの内容を、社長の判断軸に置き換えます。社長が決めるのは、細かい操作ではありません。次の三点だけです。

報告するか、返信で対応するかの判断1 脅し・差別・個人情報・宣伝などの 禁止項目に当たる?報告を検討はいいいえ2 利用の事実がなく、書き込み自体が 実体験でないと記録で言える?報告を検討はいいいえ3 店や会社と関係のない内容? (別の場所の話、政治的な主張など)報告を検討はいいいえ4 実際の利用に基づく不満や低評価? (きつい言い方でも体験談)削除は難しいはいどれにも当たらない・迷う場合は、返信と改善で対応する

決めること1:どこから報告するか

上の図のように、問いを順に当てはめると、迷いが減ります。この四つの問いを、社内の共通ルールにしておきます。

基準が決まっていないと、担当者は毎回、社長に確認することになります。社長も、そのたびに手を止めることになります。

決めること2:誰が報告するか

報告の作業は、ビジネスプロフィールを管理している担当者が行うのが自然です。会社のオーナー権限を持つ人に限られる場合もあります。

まだオーナーの登録が済んでいない場合は、先にGoogleビジネスプロフィール登録の手順の記事で確認してください。管理者が決まっていないと、報告も返信もできません。

決めること3:弁護士に相談する線

脅し、名誉を傷つける内容の繰り返し、営業妨害に近い書き込み。こうした場合に、弁護士へ相談する基準を、先に決めます。

基準を紙に書いておくと、現場で迷いません。第9章で、考え方の入口を説明します。

判断 社長 担当者
報告する基準を決める 決める 基準に沿って仕分ける
個々の口コミを報告する 重い案件のみ最終確認 理由をメモして申請する
返信の方針を決める 決める 下書きを作る
お詫びや返金の範囲を決める 決める 決めない。社長に上げる
弁護士に相談する 決める 記録をそろえる
業者に頼むかを決める 決める 見積りと条件を集める

業者に頼む場合の考え方

口コミの削除や管理を、代行すると案内する業者がいます。社内で手が回らない会社にとっては、魅力的に見えるでしょう。

頼むかどうかは、次の三点で判断してください。まず、削除の可否はGoogleが決める点を、業者が正直に説明しているか。

次に、費用が、成功の有無にかかわらず発生するか。最後に、口コミの購入や、不正なアカウントの利用などをしないと明記しているか。

確認すること 安心できる答え 避けたい答え
削除の確約 「Googleの判断なので約束できない」 「必ず消えます」「100%」
やり方の説明 正規の報告手続きと、返信の支援 「裏のルートがある」
費用 内容と範囲が書面で明確 成果が出ても出なくても高額、説明が曖昧
口コミの追加 正当な依頼の仕組みづくりの支援 良い口コミを大量に用意する

費用の目安は、依頼内容によって大きく異なります。契約の前に、複数社から見積りを取り、範囲と条件を比べるのが安全です。

セクションのまとめ:社長が決めるのは、報告する基準、報告する人、弁護士に相談する線です。業者への依頼は、確約をうたう相手を避けます。

6. 担当者に渡すチェックリスト:報告の手順

ここからは、担当者に渡す内容です。社長は、この章を印刷して渡すだけで構いません。

操作画面の名前や場所は、変わることがあります。以下は2026年10月時点の考え方です。迷ったら、Googleの公式ヘルプを開いて、画面と見比べながら進めてください。

報告から結果までの流れ(担当者向け)1画面を保存日付・星・本文2種類を仕分け禁止項目の確認3報告を送信理由を選ぶ4結果を確認通常は数日とされる5残れば返信再審査は1回削除されるかどうかは会社では決められません。結果を待つ間も返信は続けます

手順1:画面を保存する

報告の前に、必ず画面を保存します。報告後に口コミが変更されたり、消えたりしても、記録が残るようにするためです。

  • 口コミ全体が写るスクリーンショットを撮る
  • 投稿者名、星の数、日付、本文が読める状態にする
  • ファイル名に日付を入れて、社内の決まった場所に置く
  • 個人情報が含まれる場合は、社外に出さない

手順2:社内の記録を確認する

口コミに書かれた内容を、社内の記録と照らし合わせます。予約記録、受注記録、現場の日報などが手がかりです。

  • 書かれた日時に、該当する取引や来店があるか
  • 担当者名や商品名は、実際のものと合っているか
  • 別名義や家族名義の可能性は、ないか
  • 確認できたこと、できなかったことを分けてメモする

ここで大切なのは、「確認できなかった」と「無かった」を分けて書くことです。確認できなかったことを、無かったことにしてはいけません。

手順3:種類を仕分ける

第3章と第4章の表を使い、次の三つのどれかに仕分けます。仕分けは、担当者が一人で決めず、可能なら二人で行います。

仕分け 意味 次の動き
A 違反の疑いが強い 攻撃、個人情報、宣伝、明らかに無関係など 報告し、返信は控えめに
B 判断が分かれる 実体験か不明、利害関係者の疑いなど メモを付けて社長に確認
C 違反ではない 実際の不満、低評価のみ、古い口コミ 報告せず、返信で対応

手順4:報告を送信する

Googleの案内では、口コミの報告は、マップ上の口コミのメニューから行う方法があります。また、ビジネスプロフィールの管理画面にある口コミの管理から行う方法も案内されています。

どちらも、対象の口コミを選び、報告の理由を選んで送信する流れです。画面の名称は変わることがあります。

  1. 報告の入口から、対象の口コミを選ぶ
  2. 報告の理由を、実際の内容に最も近いものから選ぶ
  3. 理由を入力する欄がある場合は、事実を短く書く
  4. 送信後、送信した日を台帳に記録する

理由を選ぶ画面では、「不満だから」ではなく、違反に当たる理由を選びます。選択肢の名前は、時期によって異なる可能性があります。

報告の理由に書く文面の例(架空)

理由を書く欄がある場合は、短く事実だけを書きます。次の例は、架空の会社の架空のケースです。自社の事実に合わせて、書き換えてください。

ケース(架空) 理由の書き方の例
従業員の実名が書かれている 従業員の氏名が本人の同意なく掲載されています。個人情報に当たると考えます。
業界批判のみで利用の様子がない この会社の利用体験に関する記述がなく、業界全体への主張のみです。関連性のない内容と考えます。
他社の宣伝が書かれている 他社サービスの案内とリンクが記載されています。宣伝目的の投稿と考えます。
取引の記録がまったくない 記録を確認しましたが、該当する取引を特定できませんでした。実際の利用に基づく投稿か、確認をお願いします。

書くときの注意は三つです。感情的な言葉を使わないこと。投稿者を決めつけないこと。ポリシーに結びつく事実だけを書くことです。

セクションのまとめ:画面を保存し、記録を確認し、三つに仕分け、理由を事実だけで書いて報告します。送信日は台帳に残します。

7. 報告したあとの流れと、結果の見方

報告は、送って終わりではありません。結果の見方と、待っている間の過ごし方を押さえておきます。

結果が出るまでの目安

Googleの案内では、評価には通常数日かかるとされています。ただし、時期や件数で前後することがあるため、あくまで目安です。

状況は、口コミの管理画面などで確認できると案内されています。毎日見る必要はありません。担当者が、週に1回ほど確認すれば十分です。

結果 意味 次の動き
削除された ポリシー違反と判断された 台帳に記録する。理由を振り返る
違反なしと判断された 口コミは公開されたまま 再審査の要否を判断する。返信を続ける
結果がまだ出ない 審査中 待つ。返信と改善は並行して進める
画面から報告が見当たらない 操作や画面の違いの可能性 公式ヘルプで確認する。必要なら専門家へ

再審査の請求について

「違反なし」と判断された場合、再審査を求められる仕組みがあると案内されています。回数に上限があり、1回とされています。

再審査を出す前に、元の報告の理由が正確だったかを見直します。新しい事実や、追加の証拠があるときに限って使うのが、現実的です。

同じ内容を何度も送ったり、別の理由を探して繰り返したりするのは勧められません。時間がかかるだけで、成果につながりにくいためです。

待っている間にやること

  • 返信を出しておく(報告と返信は、並行して進められる)
  • 社内で、同じ原因の不満が出ていないか確認する
  • 新しいお客様に、口コミをお願いする仕組みを整える
  • 社長への報告は、結果が出てから1回にまとめる

ポイント

削除されるかどうかを、会社は決められません。だからこそ、待つ間も返信と改善を止めないことが、いちばん確実な対策です。

社内の台帳に残す項目

報告した口コミは、台帳に残しておきます。表計算ソフトの一枚で十分です。次の項目があれば、後から振り返れます。

項目 書く内容
日付 口コミの投稿日、報告日、結果が出た日
内容の要約 星の数と、問題だと考えた点を1〜2行で
仕分け A・B・Cのどれか
報告の理由 選んだ理由と、書いた文面
結果 削除、違反なし、審査中
返信 返信した日と、担当者名

月に一度、台帳を見て、同じ種類の口コミが続いていないかを確認します。たとえば、待ち時間への不満が多いなら、口コミの削除ではなく、運用の見直しが先です。

セクションのまとめ:結果は通常数日が目安で、再審査は1回です。待つ間も返信と改善を続け、台帳に記録を残します。

8. 消せなかったときの対応と、正当な口コミの増やし方

報告が通らないことは、珍しくありません。その場合の動き方を決めておくと、気持ちが楽になります。

まず、返信で向き合う

残った口コミには、返信で対応します。返信は、書いた本人だけでなく、これから読む人にも向けた文章です。

文面の型や文例は、Googleの悪い口コミへの返信の仕方の記事にまとめています。この記事では繰り返しません。そちらを担当者に渡してください。

次に、良い口コミを正当な方法で増やす

低評価の影響を和らげる、最も確実な方法は、満足したお客様の声を、自然な形で増やすことです。件数が増えれば、一つの低評価の重みは相対的に小さくなります。

ただし、ここには守るべき線があります。図で、認められる方法と規約違反の方法を対比します。

良い口コミを増やす方法:認められるものと規約違反認められる方法利用者全員に同じ形でお願いQRコードやリンクで書きやすく書いてくれた人に返信する低評価も書ける状態を保つ規約違反になる方法口コミの自作・身内に書かせる口コミの購入・業者への発注割引や景品と引き換えの依頼高評価の人だけに依頼する

口コミの自作・購入・報酬付き依頼は規約違反です

ここは、はっきり書いておきます。次の行為は、Googleのポリシーに反するとされています。

  • 会社の関係者が、自社の口コミを書く(身内・友人に頼む場合も含む)
  • 口コミを購入する、業者に発注する
  • 割引、景品、金銭と引き換えに、口コミを依頼する
  • 高評価をくれそうな人だけを選んで依頼する

最後の項目は、見落とされやすい点です。Googleの案内では、好意的な口コミだけを選んで依頼することを避けるよう求められています。

これらの行為が見つかると、口コミの削除や、プロフィールへの制限につながるおそれがあります。悪い口コミを埋めるつもりの行動が、会社全体の信用を傷つけます。

注意

「悪い口コミを消せないなら、良い口コミで埋めよう」と考えるのは自然ですが、自作や購入は選ばないでください。発覚したときの損失の方が、はるかに大きくなります。

認められる方法の実際

認められる方法の基本は、利用してくださった方に、同じ形でお願いすることです。満足度で選ばず、書くかどうかはお客様に任せます。

やり方 内容 社内の負担の目安
案内カード 会計時や納品時に、口コミのお願いを書いた小さなカードを渡す 初回の作成のみ。以後は渡すだけ
QRコード カードや請求書にQRコードを載せ、書き込み画面に直接つなぐ 作成は1回。以後は印刷するだけ
メールの一文 納品後のお礼メールに、口コミ欄のリンクを添える 文面を一度決めれば、コピーで済む
店頭・事務所の掲示 来訪者が目にする場所に、お願いの案内を貼る 掲示物の更新のみ

負担は、案内の仕組みを作るときだけです。一度仕組みを作れば、日々の作業はほとんど増えません。担当者の作業は、週に30分程度から始められます。

具体的な依頼の文面や、NGな集め方は、口コミを増やす方法の記事にまとめています。あわせて、全体像はMEO対策とはの記事も参考になります。

時間とともに薄まる低評価

口コミは、新しい投稿が重なるほど、古い低評価が目立たなくなります。表示の順番は、新しい順や関連度順など、見る人が選べる仕組みです。

急いで消そうとするより、新しい声を丁寧に集める方が、結果として会社の印象を良くします。半年から1年ほどかけて育てる気持ちで、続けてください。

セクションのまとめ:消せなかったら、返信で向き合い、正当な方法で良い口コミを増やします。自作・購入・報酬付き依頼は規約違反です。

9. 法的な手段を考えるときの入口

口コミの内容によっては、Googleへの報告だけでは足りないことがあります。ここでは、法的な手段を考えるときの入口だけを、一般論として整理します。

この記事は、法律の専門的な助言ではありません。可否や結果の見込みは、個別の事情で大きく変わります。判断は、必ず弁護士にご相談ください。

法的な手段にはどんなものがあるか

一般に、次のような手続きが考えられます。いずれも、認められるかどうかは、内容と状況しだいです。

手続きの種類 ざっくりした意味 相談先
法律上の理由による削除の申立て 名誉の侵害など、法的な理由で削除を求めるもの。Googleに専用の窓口があると案内されている 弁護士。窓口の使い方も含めて相談
発信者情報の開示請求 投稿者が誰かを特定するための手続き 弁護士。費用・期間は事案しだい
損害賠償の請求 投稿で受けた損害の賠償を求めるもの 弁護士
警察への相談 脅迫や業務妨害に当たるおそれがある場合 最寄りの警察署、弁護士

どの手続きが使えるか、費用や期間がどれほどかかるかは、この記事では断定しません。個別の事情で大きく変わるためです。

相談の前に、そろえておく記録

弁護士に相談するときは、記録が命です。報告の手順でお伝えした保存が、そのまま役に立ちます。

  • 口コミの画面の保存(日付・星・本文・投稿者名が読める形)
  • 関連する取引の記録(契約書、請求書、メールなど)
  • Googleに報告した日と、結果の記録
  • これまでに会社が出した返信の記録
  • 売上や問い合わせへの影響が分かる資料(あれば)

相談するかどうかの目安

社長が先に決めておくとよいのは、「どこまで来たら相談するか」の線です。例として、次のような目安が考えられます。

  • 社員や家族への脅しや、身の危険を感じる内容がある
  • 同じ人物による書き込みが繰り返されている
  • 事実と大きく異なる内容で、明らかに取引に影響が出ている
  • 個人情報が、広く公開されてしまっている

注意

口コミの投稿者を、自社で調べて特定しようとするのは避けてください。誤認や、個人情報の問題を招き、会社が不利になるおそれがあります。特定が必要な場合は、法的な手続きを通じて行います。

なお、医療、士業などの規制のある業種は、広告のルールや守秘義務が別にあります。口コミへの返信の書き方にも制約が出るため、より慎重な扱いが必要です。この記事では、そうした業種の体験談は取り上げていません。

セクションのまとめ:法的な手段は、弁護士に相談する入口として整理しました。可否は断定せず、記録をそろえて早めに専門家へ。

10. 口コミ対応で「やらないこと」5項目

最後の判断軸として、やらないことを先に決めておきます。社長が「やらない」と決めるだけで、現場の迷いはかなり減ります。

やってはいけないこと なぜ避けるか
1. 気に入らない口コミを、理由なく報告する 通らないうえ、判断の軸がぶれる。繰り返しは勧められない
2. 投稿者を自社で調べ、特定して連絡する 誤認や個人情報の問題を招き、会社が不利になる
3. 口コミの削除を「確約」する業者に頼む 判断はGoogle。確約できる第三者はいない
4. 口コミの自作・購入・報酬付き依頼をする 規約違反。発覚すれば会社全体の信用を傷つける
5. 感情のまま、その日のうちに言い返す 読む人には口論に見える。一晩置いて二人で読む

五つのうち、特に四つ目は、悪い口コミを消せない焦りから起きやすい行動です。社長が先に「やらない」と決めておくことをおすすめします。

セクションのまとめ:やらないことは五つ。無理な報告、投稿者探し、確約業者、口コミの自作や購入、感情的な返信です。

11. AIを使うなら、下書きと整理まで

口コミ対応の下書きや整理に、生成AIを使う会社が増えています。使うなら、人が判断する部分を残すのが安全です。

AIに任せてよい作業 人が必ず行う作業
報告の理由文の下書き、言い回しの整え 事実の確認、報告するかどうかの判断
長い口コミの要約、論点の整理 個人情報が含まれていないかの最終確認
台帳の項目の整理、月次の傾向のまとめ お詫びの範囲や、弁護士への相談の判断
返信文の敬語や読みやすさの調整 最終的な送信ボタンを押す判断

AIの下書きには、事実と違うことが、自信ありげに書かれる場合があります。送信する前に、必ず人が読み、事実と合っているか確かめてください。

また、お客様の氏名や社内の記録を、そのままAIに入力するのは避けます。社内のルールで、入力してよい情報の範囲を決めておくと安心です。

セクションのまとめ:AIは下書きと整理まで。事実の確認と、報告・弁護士相談の判断は人が行います。

よくある質問(FAQ)

社長や担当者の方から、よく寄せられる疑問をまとめました。答えは、いずれも一般的な目安です。

Q. Googleマップの口コミは、オーナーが自分で削除できますか。

A. できません。口コミを消せるのは、基本的に書いた本人か、ポリシー違反と判断したGoogleです。事業者にできるのは、問題がある口コミを報告することです。画面の名称や手順は変わることがあるため、2026年10月時点の案内として、公式ヘルプでご確認ください。

Q. 星1つだけで、文章のない口コミは削除依頼できますか。

A. 低評価というだけでは、削除の理由になりにくいと考えられます。ポリシー違反に当たる事情がなければ、残る前提で対応します。短く感謝を伝え、連絡先を案内する返信が、現実的です。

Q. 事実と違う内容が書かれていれば、削除されますか。

A. 事実と違うというだけでは、削除されるとは限りません。ポリシーのどの項目に当たるかが判断の軸です。実際の利用がなかった、無関係な内容だった、といった事情があれば、報告の理由になりえます。判断はGoogleが行います。

Q. 報告してから結果が出るまで、どのくらいかかりますか。

A. Googleの案内では、評価には通常数日かかるとされています。ただし、時期や件数で前後するため、あくまで目安です。待つ間も、返信と改善は並行して進めてください。「違反なし」と判断された場合の再審査は、1回と案内されています。

Q. 競合が低評価を書いていると思います。どうすればよいですか。

A. 疑いだけで、断定するのは避けてください。投稿の日付、文面、取引の記録を整理し、利用の事実が確認できない点などを報告の理由にします。返信では投稿者を決めつけず、事実だけを落ち着いて書きます。

Q. 口コミを書いてくれたお客様に、お礼として割引をしてもよいですか。

A. 口コミの依頼と引き換えに、割引や景品を出すのは、規約違反になるおそれがあります。お願いは、全てのお客様に同じ形で行い、報酬は付けません。口コミの自作や購入も同様に、規約違反です。

Q. 口コミの削除を代行する業者に頼んでもよいですか。

A. 頼む前に、削除の可否はGoogleが決める点を、業者が正直に説明しているかを確認してください。「必ず消せる」とうたう業者は、避けた方が安全です。費用や範囲は、書面で複数社を比べて判断します。

Q. 弁護士に相談した方がよいのは、どのような場合ですか。

A. 脅しがある、同じ人物の書き込みが続く、事実と大きく異なり取引に影響が出ている、といった場合が考えられます。ただし、可否は個別の事情で変わります。画面の保存や取引の記録をそろえて、弁護士に相談してください。

セクションのまとめ:FAQの答えは一般的な目安です。個別の事情は、公式ヘルプと専門家で確認してください。

まとめ:線引きは社長が決め、報告は担当者へ

  • 消せるのは、ポリシー違反の口コミだけ。判断するのはGoogleで、事業者は報告まで
  • 低評価、きつい言い方、事実に基づく不満、古い口コミは、消せない前提で考える
  • 実体験でない投稿、利害関係者、攻撃、個人情報、宣伝などは、報告を検討する
  • 報告の作業は担当者へ。画面保存、記録確認、仕分け、事実だけの理由文の順で進める
  • 結果は通常数日が目安。再審査は1回。待つ間も返信と改善を続ける
  • 消せなければ、返信と、正当な方法での口コミ増加。自作・購入・報酬付き依頼は規約違反
  • 法的な手段は弁護士へ。記録をそろえて早めに相談する

悪い口コミが付くと、会社の一部が否定されたように感じるものです。それでも、線引きの基準と役割分担を先に決めておけば、慌てずに済みます。

消せる口コミは、手順どおりに報告します。消せない口コミは、返信と改善で向き合います。どちらの場合も、続けて良い声を集めることが、最も確実な対策です。

相談の入口

口コミの線引きの基準づくりや、担当者への引き継ぎ、報告の進め方で迷われたときは、まずお話をお聞かせください。状況をうかがったうえで、社内で進めるか、任せるかも一緒に整理します。

無料相談

自社サイトの状態を先に知りたい場合は、無料診断もご利用いただけます。

この記事の出典(公式ヘルプ・2026年10月時点)

  • Google マップのユーザー投稿コンテンツのポリシー(Google 公式ヘルプ)
  • 不適切なクチコミを報告する(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)
  • クチコミを管理する・クチコミに返信する(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)

ヘルプの題名や画面の名称は、変更されることがあります。最新の内容は、各公式ページでご確認ください。

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この記事の執筆者

webcan.jp編集部 主筆 K.Takenouchi。Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。

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