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検索順位レポートの見方|外注先の月次報告で社長が見る4つの数字と質問

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検索順位レポートの見方|外注先の月次報告で社長が見る4つの数字と質問

外注先の検索順位レポートを机に広げて4つの数字を見比べる社長の手元のイラスト

この記事の結論(先に言います)

外注先の検索順位レポートで、社長が毎月見る数字は4つで足ります。表示回数、クリック、平均順位、そして問い合わせ数です。順位だけの報告で安心せず、4つを並べて「増えたか、減ったか、その理由は何か」を外注先に聞いてください。聞く質問は、この記事の表をそのまま使えます。

外注先から毎月届く検索順位のレポート(検索順位レポート)は、数字と折れ線グラフが並び、社長が読み解くには骨が折れます。「順位は上がっています」と言われても、それが売上や問い合わせにつながっているのかどうか、判断がつきにくいものです。

この記事では、レポートの見方を社長の立場に絞って整理します。見る数字は4つ、見る時間は月に15分程度を目安にします。操作方法の細かい話は最小限にして、「何を見て、誰に何を聞くか」を中心に書きました。

なお、ここでの「外注」は、SEO対策(検索結果で自社のページが見つけてもらいやすくなるようにする取り組み)やホームページの運用を、社外の会社や個人に任せている状態を指します。これから外注を検討している社長にとっても、契約前に「どんなレポートが出てくるか」を確認する材料になります。

検索順位レポートの見方|外注先の報告で社長が見る4つの数字

最初に全体像を表にします。細かい説明は次の章以降に回しますので、まずはこの表で「何を見る数字か」だけつかんでください。

見る数字 何を表すか(やさしい言い方) 社長が確認したいこと
表示回数 検索結果に、自社のページが出た回数 前月・前年同月と比べて増えているか
クリック 検索結果から、自社のサイトが開かれた回数 表示回数に対して、開かれる割合が極端に低くないか
平均順位 検索結果の中で、自社が平均して何番目あたりに出ているか 検索語ごとに見て、大きく動いた語はないか
問い合わせ数 電話・フォーム・来店予約など、会社に届いた連絡の数 検索経由の連絡が、どれだけあったか

社長が見る数字は、この順番でつながります1つ目表示回数検索結果に出た回数2つ目クリックサイトが開かれた回数3つ目問い合わせ電話・フォーム・来店予約平均順位は「表示されやすさ」の目安です順位だけで良し悪しは決めず、上の3つと並べて読みます

この4つは、お客様が会社を見つけて連絡するまでの道のりと同じ順番です。検索結果に出て、開かれて、連絡が来る。順位は「出やすさ」の目安にすぎません。順位が良くても、開かれなければ意味が薄く、開かれても連絡につながらなければ、ページの内容か導線に課題がある可能性があります。

レポートに「問い合わせ数」が無いときは要注意

外注先のレポートが、順位と表示回数だけで終わっていることは珍しくありません。順位や表示回数は、外注先が自分で確認しやすい数字だからです。一方、問い合わせ数は、会社側の電話やフォームの記録とつなげる作業が必要で、手間がかかります。

だからといって、問い合わせ数を省いてよいわけではありません。社長にとっての成果は、順位ではなく、連絡と売上です。問い合わせ数が載っていなければ、「次回から載せていただけますか」とお願いして構いません。

見る頻度は月に1回、期間は「3か月の流れ」で

検索の数字は、日ごとに上下します。1日や1週間の動きに一喜一憂すると、判断を誤りやすくなります。社長が見るのは月に1回、見る範囲は直近の3か月程度の流れ、というのが続けやすい形です。これはあくまで目安で、業種や検索される量によって適した期間は変わります。

注意

順位の変動そのものは、珍しいことではありません。数日の上下で外注先を責めたり、逆に安心したりするのは避けてください。変動の読み方は、検索順位が下がったときの回復期間の目安でも整理しています。

セクションのまとめ:社長が見る数字は「表示回数・クリック・平均順位・問い合わせ数」の4つです。順位だけで判断せず、見る頻度は月1回、期間は3か月の流れで見ます。

検索順位レポートが読みにくい理由と、社長の役割

レポートが分かりにくいと感じるのは、社長の理解力の問題ではありません。多くの場合、レポートの作り方に原因があります。ここで原因を整理しておくと、外注先に頼むべきことが見えてきます。

読みにくくなる主な理由

理由 どんな状態か 社長が頼めること
専門用語が多い 「インプレッション」「CTR」などの言葉が説明なしで並ぶ 用語の横に、一言の説明をつけてもらう
数字が多すぎる 何十もの検索語の順位が一覧になっている 重要な5〜10語に絞り、残りは別紙にしてもらう
結論がない 数字は載っているが、良いのか悪いのかが書かれていない 冒頭に「今月の結論」を3行で書いてもらう
やったことが分からない 数字の報告だけで、今月の作業内容が見えない 作業内容と、次月の予定を1行ずつ載せてもらう
比べる相手がない 今月の数字だけで、前月や前年と並んでいない 前月と前年同月を並べてもらう

どれも、外注先にとっては少しの手間で直せる点です。「読みにくいので、このように変えてください」と具体的に頼めば、嫌がられることはまずありません。むしろ、社長が数字に関心を持っていることが伝わり、報告の質が上がる効果も期待できます。

社長がやること、やらなくてよいこと

社長が、検索の専門知識を身につける必要はありません。大切なのは、判断に必要な数字が、毎月同じ形で届く仕組みを作ることです。役割を分けると、次のようになります。

担当 やること
社長 4つの数字を見る/変化の理由を聞く/続けるか、見直すかを決める
外注先 数字を集めて整理する/理由の仮説を述べる/次の作業を提案する
社内の窓口担当者 問い合わせの記録(電話・フォーム)を月末に外注先へ渡す

社内の窓口担当者は、兼任の方でも構いません。ホームページを社内の誰に任せるかについては、ホームページを社内の誰に任せるかも参考になります。

セクションのまとめ:読みにくいのは、レポートの作り方の問題です。結論・比較・作業内容の3点を載せてもらうよう、具体的に頼んでください。

数字1|表示回数の見方:検索結果に何回出たか

表示回数は、4つの中で最も「入口」に近い数字です。自社のページが、検索結果に何回出たかを表します。ここが増えないと、その先のクリックも問い合わせも増えにくくなります。

公式の定義を確認しておきます

表示回数・クリック・平均順位は、Googleが提供する無料の計測ツール「Search Console(サーチコンソール)」で確認できます。公式の説明は、Search Consoleヘルプの「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」(https://support.google.com/webmasters/answer/7576553?hl=ja)にあります。このページでは、表示回数、クリック数、クリック率(CTR)、平均掲載順位といった指標が説明されています。

下の表は、このページの内容を踏まえた、筆者による言い換えです。正確な定義や例外は、必ず公式ヘルプでご確認ください。

指標(Search Consoleでの呼び名) 本記事での言い換え
表示回数 Googleの検索結果に、自社のページへのリンクが表示された回数
クリック数 検索結果から、自社のページに移動した回数
クリック率(CTR) クリック数を表示回数で割った割合
平均掲載順位 検索結果で、自社のサイトのうち一番上に出たものの位置を平均した数字(同じ検索で複数のページが出ても、最上位の1件で数える)

ここで大切なのは、これらがGoogleの検索結果についての数字である点です。ほかの検索サービスや、地図(Googleマップ)での表示とは別に考える必要があります。地図での見え方は、MEO(Googleマップでの表示対策)のレポートで別に確認します。

表示回数が増減したときの読み方

動き 考えられること(可能性) 外注先への聞き方
増えた 新しいページが検索に出始めた/季節の影響/検索語が増えた どのページ・どの検索語が増えた主因ですか
減った 季節の影響/順位の低下/検索全体の需要の減少 前年同月と比べるとどうですか。順位は動いていますか
横ばい 新しい記事やページが追加されていない/順位が安定している 今月、新しく追加したページはありますか
急に大きく動いた Googleの仕組みの変更/計測の不具合/サイトの変更 サイトに変更を加えましたか。計測は正常ですか

「増えた」「減った」だけで終わらせず、「なぜか」を一言添えてもらうのがコツです。理由が分からないときは、「分からないので調べます」という返事でも十分です。分からないことを分からないと言える外注先のほうが、信頼しやすいと言えるでしょう。

季節の影響を除くには、前年同月と並べる

業種によっては、検索される量が季節で大きく変わります。たとえば、冷暖房の工事なら夏前と冬前に、引っ越し関連なら春先に、探す人が増える傾向があります。前月との比較だけでは、季節の動きと、取り組みの成果が区別できません。

前年同月と並べると、季節の影響を差し引いて見られます。サイトを作ってまだ1年たっていない場合は、前年のデータがありません。その場合は、「季節の影響は判断できない」と割り切って、3か月の流れを見るにとどめるとよいでしょう。

セクションのまとめ:表示回数は「入口」の数字です。増減の理由を一言添えてもらい、前年同月と並べて季節の影響を除いて見ます。

数字2|クリックとクリック率の見方:開かれたか

表示回数が増えても、サイトが開かれなければ意味がありません。クリック数は、検索結果を見た人のうち、実際に自社のサイトを開いた人の数です。クリック率は、その割合を示します。

表示回数とクリックを組み合わせて読む

表示回数 クリック 考えられる状態(可能性) 外注先への質問
増えた 増えた 順調。見つけてもらう範囲が広がっている 増えたのはどのページですか
増えた 横ばい 出る場所は増えたが、開かれにくい。順位が低い位置が多い可能性 タイトルや説明文の見直しはできますか
横ばい 増えた 順位が上がったか、タイトルが良くなった可能性 何を変えたのが効きましたか
減った 減った 出る場面そのものが減っている 順位、季節、検索の需要のどれが主因ですか

この表のとおり、2つの数字を並べるだけで、「どこに課題がありそうか」の見当がつきます。ただし、これは可能性の整理にすぎません。確かな原因は、外注先がページ別・検索語別に調べて初めて分かります。

クリック率は、順位とセットで見る

クリック率は、順位によって大きく変わります。検索結果の上のほうに出るページほど、開かれやすい傾向があります。そのため、クリック率の高い・低いを、順位を見ずに判断するのは避けたほうがよいでしょう。

他社や業界の「平均クリック率」を示す資料もありますが、検索語の種類や検索結果の画面の構成で大きく変わるため、一律の基準としては使いにくい数字です。社長が見る基準は、他社との比較ではなく、自社の前月・前年同月との比較で十分です。

ポイント

クリック率が下がったときは、「順位が下がったのか」「検索結果での見せ方が変わったのか」を、外注先に区別して答えてもらいます。この2つで、打つ手が変わるためです。

サイト全体より、ページ別の数字が役に立つ

サイト全体の合計は、全体の調子を見るのに向いています。ただ、実際に手を打つときは、ページ別の数字が必要です。たとえば、「トップページはよく見られているが、サービス紹介のページは表示が少ない」といった具合です。

毎月のレポートには、クリックの多い上位5ページ程度を載せてもらうと、変化の把握が楽になります。ページ別の見方は、サーチコンソールの基本を扱ったサーチコンソールの使い方でも説明しています。

セクションのまとめ:クリックは「開かれたか」の数字です。表示回数と並べて課題の見当をつけ、クリック率は順位とセットで見ます。

数字3|平均順位の見方:落とし穴が多い数字

検索順位レポートという名前のとおり、多くのレポートの中心は順位です。ただ、順位は4つの中で最も誤解されやすい数字でもあります。見方のコツを押さえておきましょう。

平均順位が分かりにくい理由

理由 内容
平均である 10位と30位の語が混ざっていれば、平均は20位前後になる(実際は表示回数の多い語の順位に引っ張られる)。中身が見えない
検索する人で変わる 検索する人の場所、使う端末、過去の検索履歴で、表示される順位は異なる場合がある
検索語で全く違う 「地域名+業種」と「業種」だけでは、順位も、見込み客の質も違う
ツールで数字が違う 順位チェックのツールとSearch Consoleでは、測り方が異なり、数字がずれることがある

とくに最後の点は、外注先とのやりとりで誤解が生じやすい部分です。外注先が使う順位チェックのツールの数字と、Search Consoleの数字が違っていても、どちらかが誤りとは限りません。2026年10月の計測トラブルの経緯は、順位チェックツールの数字が不正確にに整理しています。

社長が見る順位は「大事な5〜10語」だけ

順位は、すべての検索語を見る必要はありません。売上に直結する語を、外注先と一緒に5〜10個選び、その語の順位の動きだけを毎月見ます。「地域名+業種」「地域名+サービス名」のように、お客様が実際に打ち込みそうな言葉が中心です。

選び方のコツは、「この言葉で検索した人が来たら、仕事につながりそうか」を社長が考えることです。検索の専門家よりも、社長のほうが、お客様の言葉をよく知っています。

平均順位を見るときの確認の順番

  1. どの検索語の順位かを確認する(全体の平均か、大事な語の順位か)
  2. 前月・前年同月の同じ語と比べる
  3. 10位以内(検索結果の1ページ目)に入っている語の数を確認する
  4. 大きく動いた語について、理由を聞く
  5. 順位が上がった語で、クリックと問い合わせも増えたかを確認する

5つ目が最も大切です。順位が上がっても、クリックや問い合わせが増えていなければ、その語は「社長の売上に関係の薄い語」だった可能性があります。そのときは、狙う語を見直す話し合いに進みます。

注意

「順位保証」「必ず1位」といった説明には注意してください。検索結果の順位は、Googleの仕組みで決まるもので、外注先が約束できるものではありません。契約の前提として、どう説明されているかを確認しましょう。

セクションのまとめ:順位は誤解されやすい数字です。大事な5〜10語に絞り、順位が上がった語でクリックと問い合わせも増えたかを確認します。

数字4|問い合わせ数の見方:検索経由の連絡は何件か

4つの数字の中で、社長にとって最も大切なのが、この問い合わせ数です。検索の数字は、最終的に連絡と売上につながって初めて意味を持ちます。

数える対象を決める

「問い合わせ」に何を含めるかを、最初に外注先と決めておきます。決めていないと、月ごとに数え方がぶれて、比較ができなくなります。

経路 数える例 確認方法の例
お問い合わせフォーム フォームの送信件数 フォームの受信メール、管理画面の記録
電話 ホームページの電話番号から来た連絡 ホームページ経由と分かる計測の仕組み、受付での聞き取り
来店・来院の予約 予約フォームからの件数 予約システムの記録
地図(Googleマップ)経由 ルート検索、電話の件数など Googleビジネスプロフィールの管理画面

電話の問い合わせは、ホームページ経由か、そうでないかの見分けが難しい点です。電話番号の押下を計測する仕組みを入れる方法もありますが、小さな会社なら、受付の方に「ホームページを見て」と言われた件数を、手書きで記録してもらう方法でも十分役に立ちます。

検索経由かどうかを分ける

問い合わせが増えても、広告を出した月や、紹介が多かった月かもしれません。検索経由の連絡かどうかを分けて数えられると、外注先の取り組みの成果が、より正確に見えてきます。

分け方は、ホームページのアクセス解析(誰がどこから来たかを記録する仕組み)で見られます。アクセス解析のツールで、検索から来た人のうち、何人が問い合わせまで進んだかを見ます。ただし、設定が正しくないと、数字がずれることがあります。レポートに載った数字の出どころは、一度、外注先に聞いておくと安心です。

離脱の多いページも、問い合わせ数の手がかりになる

開かれたのに問い合わせにつながらないときは、ページの中身に課題があるかもしれません。どのページで読むのをやめた人が多いかを調べる方法は、離脱率分析の進め方に整理しています。

ポイント

問い合わせ数は、少なくても構いません。たとえば、月に数件の会社も多くあります。大切なのは、前の月や前の年と比べて、増えたか減ったか、その理由を外注先が説明できることです。

セクションのまとめ:問い合わせ数は社長の最重要の数字です。数える対象を決め、検索経由かどうかを分けて、出どころを確認します。

4つの数字を並べて読む|検索順位レポートの「見方」のパターン表

ここまでの4つの数字は、単独で見るより、並べて見たほうが多くのことが分かります。代表的なパターンを表にしました。あくまで「考えられる状態」の整理で、確定ではありません。原因は外注先に調べてもらってください。

同じ月でも、報告の中身で分かることが変わります順位だけの報告・「10位以内が増えました」・どの検索語かが書かれていない・問い合わせの数字がない→4つの数字の報告・表示回数・クリック・順位・問い合わせ数と、その経路・増減の理由と次の一手社長が毎月受け取りたいのは、右側の報告です

表示回数 クリック 平均順位 問い合わせ 考えられる状態(可能性) 社長の次の一手
増 増 上昇 増 順調 続ける。伸びた理由を記録しておく
増 増 横ばい 横ばい 見られてはいるが、連絡に至らない ページの内容や電話・フォームの見つけやすさを相談する
横ばい 横ばい 上昇 横ばい 上がった語が、売上と関係の薄い語の可能性 狙う語の見直しを相談する
減 減 下降 減 検索での見つかりやすさが落ちている 原因(季節・競合・サイト変更)の調査を依頼する
増 横ばい 横ばい 横ばい 出る場面は増えたが、開かれにくい タイトルと説明文の見直しを依頼する
横ばい 横ばい 横ばい 減 検索以外の要因(広告の停止、紹介の減少など)の可能性 検索以外の経路も合わせて確認する

「増・増・上昇・増」のように、4つがそろって良い月は多くありません。多くの月は、どこかが良く、どこかが悪い、という混ざった状態です。その混ざり方から、次に手を打つ場所を考える。これがレポートを読む目的だと言えます。

架空の例で確認してみます

ここからは、実在しない会社を例にした説明です。数字も、読み方を示すための仮のものです。

地方で住宅の外壁塗装を行う、従業員20名ほどの「A社」を想定します。社長は、外注先から毎月レポートを受け取っています。直近の3か月は、次のような動きでした(すべて架空の数字です)。

項目 1か月目 2か月目 3か月目
表示回数 約3,000 約3,400 約3,900
クリック 約90 約95 約100
大事な語の平均順位 約14位 約12位 約11位
検索経由の問い合わせ 2件 2件 2件

順位は少しずつ上がり、表示回数も増えています。外注先の報告は「順調です」でした。ただ、社長は問い合わせ数が横ばいである点に注目しました。クリックも、表示回数の伸びほどは増えていません。

そこで、社長は外注先に3つの質問をしました。「順位が上がった語は、どのページに出ていますか」「クリックが伸び悩むのはなぜですか」「問い合わせにつながるページは、どれですか」。調べてもらった結果、順位が上がっていたのは「外壁塗装 補助金」のような情報収集の語で、実際に工事を頼む人が打ち込む「地域名+外壁塗装」の順位は、あまり動いていないことが分かりました(これも架空の結果です)。

A社は、外注先と相談して、次の3か月は「地域名+外壁塗装」に関するページの改善を優先することにしました。数字を並べて読み、質問したことで、外注先の作業の優先順位が変わった例です。順位の数字だけを見ていたら、この方向転換は起きなかったでしょう。

セクションのまとめ:4つの数字を並べると、課題のある場所が見えてきます。数字がそろって良い月は少なく、混ざった状態から次の一手を考えます。

外注先に聞く質問リスト|検索順位レポートを受け取った月に使える

数字を見たあとは、外注先への質問です。聞きにくいと感じる社長も多いのですが、質問は責めるためのものではなく、理解するためのものです。場面別に、そのまま使える質問を用意しました。

毎月、必ず聞く質問

番号 質問 聞く目的
1 今月、前月と比べて、最も大きく動いた数字は何ですか 注目点を共有する
2 その理由は、分かっていますか。分からなければ、いつまでに調べますか 理由と期限を決める
3 今月、サイトに加えた変更は何ですか 数字の変動と作業を結びつける
4 来月の作業の予定を教えてください 次の月の行動を確認する
5 検索経由の問い合わせは何件で、前月と比べてどうでしたか 最重要の数字を確認する

数字が良かった月に聞く質問

番号 質問 聞く目的
6 増えた主な理由は何だと考えますか。偶然の可能性はありますか 成果の再現性を確かめる
7 この状態を保つために、必要な作業は何ですか 維持の手間を知る
8 増えた分は、問い合わせにもつながりましたか 成果が売上に近いかを確認する

数字が横ばいの月、下がった月に聞く質問

番号 質問 聞く目的
9 季節の影響を除くと、どう見えますか。前年同月とは比べましたか 季節要因の切り分け
10 下がったのは、どのページ・どの検索語ですか 範囲を絞る
11 Googleの仕組みの変更や、計測の不具合の可能性はありますか 外部要因の確認
12 いつ頃から回復する見込みですか。その根拠は何ですか 見込みと根拠を聞く
13 改善のために、今すぐできることと、時間のかかることを分けてください 優先順位をつける

契約・報告の仕方について聞く質問

番号 質問 聞く目的
14 レポートの数字は、どのツールで、どの期間のものですか 数字の出どころを確認する
15 Search Consoleなどの計測ツールの管理者権限は、誰が持っていますか サイトの記録を自社でも持つ
16 順位以外の数字(クリック・問い合わせ)も、毎月載せてもらえますか 報告項目をそろえる
17 今月のレポートで、最も自信のない部分はどこですか 不確かな点を知る
18 追加の作業が発生する場合、事前に費用を教えていただけますか 費用の見通しを持つ

最初から18問すべてを聞く必要はありません。毎月の5問に、その月の状況に合わせて数問を足せば十分です。質問に対する答え方も、外注先を見極める手がかりになります。具体的に数字や根拠を示して答える会社は、日頃から数字を見ていると言えるでしょう。

注意

質問したときに、専門用語だけで返される、話をそらされる、「大丈夫です」としか答えない、といった場合は、一度立ち止まってください。1回で判断せず、2〜3か月続けて様子を見て、それでも説明が得られなければ、契約の見直しを考える材料になります。

セクションのまとめ:質問は責めるためではなく、理解するためのものです。毎月の5問を基本に、状況に応じて数問を足します。

月次レポートに入れてもらう項目|担当者に渡すチェックリスト

レポートの形を整えるときは、社長が細かく指示するより、外注先に1枚のチェックリストを渡すほうが確実です。次の5項目が入っていれば、社長が判断するのに必要な情報はそろいます。

毎月のレポートに入れてもらう5項目CHECK LIST期間と比べる相手前月と前年同月を並べて載せる表示回数とクリックサイト全体と、ページ別の両方平均順位検索語ごと。大きく動いた語は理由つき問い合わせ数電話・フォーム・予約を経路つきでやったことと次の一手今月の作業と、来月の予定を1行ずつ

外注先に渡す文面の例

そのまま使える依頼文の例です。社長のお名前や、会社の事情に合わせて書き換えてください。

いつもお世話になっております。毎月のレポートについて、次の5点を載せていただけると助かります。

1. 前月と前年同月との比較(表示回数・クリック)
2. 大事な検索語(5〜10語)の順位の変化と、大きく動いた語の理由
3. 検索経由の問い合わせ数と、その数え方
4. 今月実施した作業と、来月の予定
5. 冒頭に、今月の結論を3行で

専門用語には、一言の説明をつけていただけると、社内で共有しやすくなります。

依頼する際は、「今のレポートが悪い」と言う必要はありません。「社内で共有したいので」という理由を添えると、外注先も受け入れやすくなります。

社内の担当者が月末にやること

作業 目安の時間 内容
問い合わせ件数の集計 月末に10分程度 電話・フォーム・予約の件数を、紙やメモで数える
外注先への連絡 5分程度 集計した件数を、外注先にメールで渡す
レポートの受け取りと保管 5分程度 毎月のレポートを、同じフォルダにまとめて保管する

問い合わせ件数を渡す作業は、外注先がレポートを作るために欠かせません。ここが抜けると、外注先は問い合わせ数を把握できず、レポートに載せられなくなります。担当者の役割として、あらかじめ決めておきましょう。

セクションのまとめ:レポートに入れてもらう項目は5つです。外注先に渡す依頼文と、社内の月末作業を決めておくと、毎月同じ形で届きます。

外注先との間で避けたいこと|NOT TO DO 5項目

レポートを見るときの失敗は、見方を知らないことよりも、やってはいけないことを続けてしまうことから生じます。ここでは、社長が避けたい5つの行動を整理します。

やらないこと なぜ避けたいか 代わりにやること
順位だけを見て安心する 順位が上がっても、問い合わせが増えるとは限らない 4つの数字を並べて見る
1日・1週間の動きで判断する 検索の数字は日ごとに上下する 月1回、3か月の流れで見る
理由を聞かずに数字だけ受け取る 良い月も悪い月も、理由が分からないと次の手が打てない 「なぜですか」を毎月1回は聞く
外注先の管理画面のスクリーンショットだけで済ませる 数字の出どころや期間が確認できない 数字の出どころと期間を、レポートに書いてもらう
計測ツールの管理者権限を外注先だけが持つ 契約が終わったとき、過去の記録を引き継げなくなる場合がある 自社も閲覧できるようにしておく

5つ目は、見落とされやすい点です。Search Consoleなどの計測ツールには、利用者ごとに権限を分ける機能があります。社長のアカウント(またはGoogleアカウント)にも、少なくとも閲覧できる権限をつけてもらうと、外注先が変わっても、過去の記録が残ります。

担当者や外注先が変わったときの引き継ぎについては、Web担当者が辞めたときに社長がやることに、確認リストがあります。外注先が変わる場合にも、考え方は共通しています。

見せ方に注意が必要な報告の例

次の報告は、必ずしも不誠実とは限りません。ただ、社長が判断するうえでは情報が足りない可能性があります。気づいたら、補足を依頼してください。

報告の例 足りない可能性のある情報
「順位が10位以内の語が増えました」 どの検索語か。その語で、お客様が実際に探すか
「表示回数が増えました」 クリックと問い合わせは増えたか。増えた語は何か
「アクセス数が増えました」 どこからの訪問か。問い合わせにつながったか
「順調に推移しています」 何を基準に順調と言えるのか。数字の根拠
「Googleの変更の影響です」 どの変更か。ほかの会社のサイトでも同じ影響があるのか

セクションのまとめ:避けたいのは、順位だけを見る、短期で判断する、理由を聞かない、出どころを確認しない、権限を外注先だけが持つ、の5つです。

検索順位レポートの確認は月15分|社長のための進め方と判断の目安

見方が分かっても、続かなければ意味がありません。社長の負担を抑えつつ、毎月確認する流れを作っておきましょう。

月15分の確認の流れ

順番 内容 時間の目安
1 冒頭の「今月の結論」を読む 2分
2 4つの数字を、前月・前年同月と比べる 5分
3 動きの大きな数字について、外注先に聞く質問を決める 5分
4 メールまたは打ち合わせで、質問を送る 3分

これはあくまで目安の時間です。レポートの量や、社長の慣れによって変わります。最初の1〜2か月は、時間がかかっても構いません。慣れると、数分で済むようになるはずです。

続けるか、見直すかを決める目安

外注先との契約を続けるか見直すかは、社長が判断することです。次の表は、判断の材料を整理したものです。ここに書いた期間や基準は、筆者の経験則に基づく一般的な目安で、すべての会社に当てはまるものではありません。

状況 考えられる判断 確認すること
3か月以上、数字が毎月同じ形で届き、理由も説明される 続ける 問い合わせ数が前年同月と比べてどうか
数字は届くが、理由の説明が曖昧な状態が続く 改善を依頼し、2〜3か月様子を見る 質問に具体的に答えられるか
報告項目が不足し、依頼しても改善されない 見直しを検討する 契約の報告項目、解約の条件
順位は上がっているが、問い合わせが半年近く増えない 狙う検索語やページ内容の見直しを相談する 売上につながる語を狙っているか

SEOの成果が出るまでには、一般に数か月から半年以上かかることがあると言われています。短期間で結論を出さず、流れを見て判断する姿勢が大切です。契約の見直しを考えるときには、費用との釣り合いも見ます。費用の考え方は、SEO対策の費用・価格相場に整理しています。

自社でやるか、任せ続けるかの判断軸

レポートを読めるようになると、「どこまで任せ、どこから自社でやるか」の線引きも見えてきます。すべてを任せ続けるのか、一部を内製に切り替えるのか。考え方の枠組みは、Webマーケティング内製化 vs 外注が参考になります。

セクションのまとめ:確認は月15分の流れを決めて続けます。続けるか見直すかは、理由の説明と問い合わせ数の推移で判断します。

AIをレポートの理解に使う方法|半自動化の考え方

レポートの数字が分かりにくいときは、AI(文章を理解して答えてくれるサービス)を、読み解きの助手として使えます。ただし、AIに判断を任せ切るのではなく、あくまで補助として使う形をおすすめします。

使い方 内容 注意点
用語の説明を聞く レポートに出てきた言葉の意味を、やさしい言葉で聞く 説明は一般的なものなので、公式の説明も確認する
質問案を作る 自社のレポートの数字を貼り、外注先への質問案を作る 会社の機密や個人情報は貼らない
数字の整理 3か月分の数字を表にまとめ、変化の要点を書き出す AIの解釈は仮説として扱い、外注先に確認する

とくに、会社の顧客の氏名や、契約の金額といった情報は、AIのサービスに入力しないでください。レポートの数字を貼るときも、社外に出して問題がない範囲にとどめます。

AIが出した「この数字が減った原因は〜です」という説明は、あくまで推測です。実際の原因は、サイトの中身や検索結果の状況を調べないと分かりません。AIの答えを根拠に、外注先を責めることは避けてください。AIは、質問を考える助けとして使うのが適切です。

セクションのまとめ:AIは、用語の説明と質問案づくりに使います。原因の判断は、外注先への確認で行います。

よくある質問

社長からよく聞かれる疑問を、5つにまとめました。

Q. 順位だけが載っているレポートでも、問題はありませんか。

問題がないとは言い切れません。順位は「見つけてもらいやすさ」の目安で、問い合わせや売上とは別の数字です。表示回数、クリック、問い合わせ数も合わせて載せてもらうよう依頼するのがおすすめです。依頼しても改善されない場合は、契約の報告項目を確認してください。

Q. 外注先のレポートの数字が、自社で見た感覚と合いません。どう確認すればよいですか。

まず、数字の出どころと期間を、外注先に聞いてください。順位チェックのツールとSearch Consoleでは測り方が違い、数字がずれることがあります。検索する人の場所や端末によっても、見える順位は変わります。どちらかが誤りとは限らないので、違いの理由を説明してもらうと安心です。

Q. レポートの確認には、毎月どのくらいの時間が必要ですか。

目安は月15分程度です。「今月の結論」を読み、4つの数字を前月・前年同月と比べ、外注先への質問を決めて送る流れです。慣れるまでは時間がかかっても問題ありません。社内の担当者が問い合わせ件数を集計して外注先に渡す作業は、別に月20分程度を見込みます。

Q. 外注先がSearch Consoleなどの管理画面を見せたがりません。どうすればよいですか。

サイトの計測の記録は、会社の大切な情報です。少なくとも閲覧できる権限を、社長か社内の担当者にも付けてもらうよう依頼してください。見せられない理由がある場合は、その内容を説明してもらいます。納得できる説明が得られない場合は、契約内容や今後の関係を見直す材料にしてください。

Q. 順位は上がっているのに、問い合わせが増えません。何が原因ですか。

考えられる原因は複数あります。順位が上がった語が、実際にお客様が探す語ではない場合や、ページの内容や電話・フォームの見つけやすさに課題がある場合などです。外注先に、問い合わせにつながるページと検索語を調べてもらい、狙う語やページ内容の見直しを相談してください。

まとめ|検索順位レポートは4つの数字と質問で読む

外注先の検索順位レポートは、専門知識がなくても、見る場所を絞れば読めます。この記事の要点を振り返ります。

  • 見る数字は、表示回数・クリック・平均順位・問い合わせ数の4つです
  • 順位だけで判断せず、4つを並べて「どこに課題があるか」を考えます
  • 見る頻度は月1回、期間は前年同月と3か月の流れを目安にします
  • 毎月の質問は5問を基本にして、理由と次の作業を必ず聞きます
  • 計測ツールの閲覧権限を自社にも持ち、数字の出どころを確認します

外注先との関係は、数字を共通の言葉にして対話を重ねるほど、良くなっていきます。外注先の選び方や、任せられる作業の範囲を整理し直したい場合は、SEO対策代行とは?任せられる作業と費用、見積もりの比べ方や、Web担当者代行とは?業務範囲・費用相場・失敗しない選び方も参考になります。サイトの状態を調べる無料のSEO×AI検索診断もあります。

相談の入口

いま受け取っているレポートを、どう読めばよいか分からない。外注先にどう聞けばよいか迷っている。そうした段階でも、お気軽にご相談ください。お手元のレポートを見ながら、確認すべき箇所を一緒に整理いたします。無理な営業は行いません。

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この記事を書いた人

webcan.jp編集部 主筆 K.Takenouchi。Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。

外注先の報告を見直す前に、サイトの現状を知りたいときは、無料のSEO診断も受け付けています。費用はかかりません。

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