この記事の要点
「必ず1位にします」と言い切る電話は、その場で断ってかまいません。Googleの公式ヘルプが、順位の保証はできないと明記しているためです。この記事では、勧誘の言い方を8つの型に分け、型ごとに「聞き返す一言」と「断り方」を表にしました。電話を切ってから考えても遅くありません。
会社の代表番号や社長の携帯に、営業電話がかかってくることは珍しくありません。検索対策(SEO)やMEO(Googleマップでの表示対策)の勧誘も、その一つです。「今のホームページでは検索に出てきません」と言われると、気になるのは当然です。
一方で、電話口でその場の判断を迫る勧誘に、良い結果が続くことはあまり多くありません。この記事は、電話を受けた社長ご自身、あるいは受付や総務の方が、落ち着いて対応できるように整理したものです。
不安をあおる意図はありません。型を知っておけば、ほとんどの勧誘は「聞き返す一言」で見分けがつきます。順番に見ていきましょう。
| この記事で分かること | 読む場所 |
|---|---|
| 「必ず1位」が信用できない理由(Googleの公式ヘルプの内容) | 第1章 |
| 営業電話の型8つと、型ごとの聞き返し・断り方 | 第2章 |
| その場で使える質問10個と、断りの言い回し3段階 | 第3章 |
| 電話を切ったあとの確認項目(担当者に渡すチェックリスト) | 第4章 |
| すでに契約・資料送付をしてしまったときの動き方 | 第5章 |
| 本当に外注したいときの選び方 | 第6章 |
1. なぜ「必ず1位」は信用できないのか
営業電話で最も多いのが、順位を約束する言い方です。この章では、Googleの公式ヘルプがどう書いているかを確認し、電話の場面に置き換えます。
Googleの公式ヘルプが書いていること
Googleの検索セントラルに、SEO業者の利用を検討するというページがあります。SEO業者を選ぶときの注意点をまとめた、公式の文書です。
このページの趣旨を、社長向けに整理すると次のとおりです。文言そのままではなく、要点を言い換えています。
| 公式ヘルプの趣旨 | 電話の場面に置き換えると |
|---|---|
| Googleで一番上に掲載されることは、誰にも保証できない | 「必ず1位にします」「1ページ目を保証します」は、それだけで断る合図 |
| 順位の保証、Googleとの「特別な関係」、Googleへの「優先登録」をうたう業者には注意が必要 | 「Googleの代理店です」「Googleに優先的に登録できます」という言い方 |
| Googleは、検索結果での表示や順位に関して金銭を受け取らない。オーガニック検索(広告以外の検索結果)への掲載は無償 | 「お金を払えばGoogleの上位に載せられる」という説明は、公式の説明と合わない |
| 期待できる結果と時期、成果の測り方を、業者に説明してもらう | 「結果はいつ頃で、何で測りますか」と聞き返す |
| SEO監査(サイトの診断)を受けるときは、Search Consoleの権限は読み取りのみにする | 診断のためにと管理権限や書き込み権限を求められても、その場で渡さない |
| 「最初のページに必ず表示される」と言う業者がいたら、ほかを探す | 言い切りの約束が出た時点で、その会社との話は終えてよい |
| 事前の了承なく届く勧誘のメール・連絡には、疑いの目を向ける | 突然の電話も同じ。相手から名乗ってきた会社を、そのまま信用しない |
つまり、電話の勧誘でよく聞く決まり文句の多くは、Google自身が「注意が必要」と書いている言い方に当てはまります。難しい知識がなくても、この表だけで半分以上の電話は見分けがつくでしょう。
なぜ誰にも保証できないのか
検索の順位は、Googleが多くの要素をもとに決めています。業者がその中身を外から見ることはできません。公式ヘルプでは、第三者のツールはGoogleの内部の順位データにアクセスできないと説明されています。成果を保証することもできません。
この点は、サードパーティのSEOツール、サービス、アドバイスの使用に関するガイダンスにも書かれています。「予測はそのツール独自のもので、実現するとは限らない」という趣旨です。
したがって、順位を「約束」として売る営業は、約束の中身を実現する手段を持っていない可能性があります。ここは「推測」ですが、公式の説明に照らせば筋が通る見方です。
では、SEO業者はすべて避けるべきなのか
そうではありません。同じ公式ヘルプには、専門家を雇うことが役立つ場合もあると書かれています。サイトの見直し、技術的な助言、コンテンツの制作、キーワード調査など、任せて助かる仕事は確かにあります。
また、小さな地域のお店や会社であれば、自分でできる部分も多いとされています。SEOスターターガイドという公式の入門書も公開されています。社長ご自身が読む必要はありませんが、担当者が一度目を通しておくと、業者の話を見分けやすくなります。
ポイント
見分けるポイントは「会社が良いか悪いか」ではなく「約束の仕方」です。結果を確約せず、時期や測り方を説明できる会社であれば、話を聞く価値があります。
上の図は、電話での言い方の違いをまとめたものです。右側の言い方が出たら、いったん手を止めてください。左側の言い方であっても、契約はその場でしないのが基本です。
注意
本記事の内容は、Googleの公式ヘルプの要点と、一般的な商取引の考え方を整理したものです。個別の契約が適法かどうかの判断はしていません。契約のトラブルは、弁護士や公的な相談窓口に確認してください。
セクションのまとめ:「必ず1位」「Googleとの特別な関係」は、公式ヘルプが注意を促している言い方です。保証が出た時点で断ってかまいません。
2. 営業電話の型8つ|聞き返す一言と断り方
営業電話は、言い方こそ違っても、似た型に分けられます。ここでは、地方の中小企業によくあるものを8つに整理しました。まず一覧で全体を見て、そのあと型ごとに詳しく見ていきます。
| 型 | よくある言い方 | まず聞き返す一言 |
|---|---|---|
| 1. 順位保証型 | 「必ず1位にします」「1ページ目を保証します」 | 「保証の内容を書面でください」 |
| 2. Google関係型 | 「Googleの代理店です」「Googleから来ました」 | 「御社とGoogleの契約書面を見せてください」 |
| 3. 今だけ価格型 | 「本日中なら半額」「枠が残り1社」 | 「検討したいので、価格は据え置きでお願いします」 |
| 4. 無料診断型 | 「無料でサイトを診断します」「管理画面を見せてください」 | 「診断結果は、権限なしで送ってください」 |
| 5. 登録・更新型 | 「掲載の更新手続きです」「登録が切れます」 | 「何の契約の更新か、契約番号を教えてください」 |
| 6. 現状批判型 | 「今の制作会社は間違っています」 | 「何が、どの根拠で間違いですか」 |
| 7. リンク販売型 | 「リンクを張れば順位が上がります」 | 「Googleの公式ガイダンスのどこに書かれていますか」 |
| 8. 成果報酬型 | 「成功したときだけ料金をいただきます」 | 「成功の定義と、解約条件を書面でください」 |
どの型でも共通する、基本の姿勢は一つです。「その場で決めない」「書面で見る」「社内で確認する」。この3つを守れば、大きな失敗は避けられます。
型1:順位保証型(必ず1位・1ページ目を約束する)
最も分かりやすい型です。「御社のキーワードで必ず1位にします」「3か月で1ページ目に載せます」といった言い方をします。
気になる点は、約束の根拠が説明されないことです。順位は外から保証できない、というGoogleの公式の説明と食い違います。
- 聞き返す質問:「その保証を、契約書のどこに書きますか。達成できなかった場合は返金されますか」
- 聞き返す質問:「どのキーワードで、いつまでに、何位という意味ですか」
- 断り方:「保証の話は、うちでは見送ります。ご案内は不要です」
「返金します」と言われても、条件が細かく付いていることがあります。返金の条件は、必ず書面で確認してください。
型2:Google関係型(代理店・公式パートナー・特別な関係)
「Googleから来ました」「Googleの正規代理店です」と名乗る型です。社名を最初に言わず、Googleの名前だけを先に出すのが特徴です。
公式ヘルプでは、Googleとの「特別な関係」や「優先登録」を強調する業者に注意するよう書かれています。Googleマップ関連の同様の電話は、「Googleから来ました」MEOの営業電話への対応でも詳しく扱っています。
- 聞き返す質問:「御社の正式な社名と、所在地、電話番号を教えてください」
- 聞き返す質問:「Googleとの関係を、書面で確認できますか」
- 断り方:「Googleの関係の方でしたら、書面でお送りください。電話では判断しません」
まず、Googleから電話が来ること自体はあります。Googleビジネスプロフィールのヘルプ(不正な電話とテキストメッセージからの保護)には、次のように書かれています。Google広告などのサポートで、Googleのオペレーターが電話をかける場合があります。
ただし、通話中にお支払い情報を尋ねたり、優遇措置を約束したりすることはない、とも書かれています。また、Googleの社員を装う電話は、切るよう案内されています。
次に、順位との関係です。公式ヘルプによると、Googleは検索結果での表示や順位について、金銭を受け取りません。オーガニック検索(広告以外の検索結果)への掲載は無償です。
したがって、Googleを名乗って「お金を払えば順位を上げられる」と話す電話は、公式の説明と合いません。相手が本物のGoogleの関係者かどうかも、電話では確かめられません。
対応の流れは、次のとおりです。名乗りは信じず、その場では何も申し込まないことです。
- 電話では、社名・担当者名・用件を聞いて、メモする
- 「確認してから、こちらからかけ直します」と伝えて切る
- 相手が伝えた番号ではなく、Googleの公式サイトで調べた窓口に、こちらから連絡して確かめる
なお、このヘルプはテキストメッセージについて、メッセージ内の連絡先を使わないよう案内しています。信頼できる番号や公式サイトで、直接問い合わせる方法です。電話でも、考え方は同じです。この部分は、ヘルプの趣旨を電話に当てはめた、筆者の整理です。
型3:今だけ価格型(本日中・枠が残りわずか)
「今日中にお返事をいただければ半額です」「この地域は残り1社です」と、時間で決断を迫る型です。内容を比べる時間を与えないことが、この型の狙いです。
検索対策は、数か月から年単位で付き合う契約になることが多いものです。数分の電話で決めるものではありません。
- 聞き返す質問:「その価格は、来週になると具体的にいくら変わりますか」
- 聞き返す質問:「他社の見積もりと比べてから決めても問題ありませんか」
- 断り方:「比べてから決めるのが社の方針です。期限があるなら、今回は見送ります」
本当に良い提案なら、数日待ってもらえるはずです。待てないと言われた場合は、その理由を一度考えてみてください。
型4:無料診断を装う型(サイト診断・管理権限の要求)
「無料でホームページを診断します」と言って、診断の名目で次の営業につなげる型です。診断自体は悪いものではありませんが、問題は「何を求められるか」です。
管理画面のIDやパスワード、Search Consoleの権限、サーバーの情報を求められたら、ここで止まってください。公式ヘルプは、監査の提案を受けたときも、Search Consoleは読み取り権限のみにすることを勧めています。
- 聞き返す質問:「診断に必要な情報は何ですか。公開されている情報だけで診断できませんか」
- 聞き返す質問:「診断結果は書面でいただけますか。そのあと、契約を迫られませんか」
- 断り方:「権限の付与は、社内ルールでお断りしています」
なお、WEBCANの無料診断もご利用いただけます。診断を受けるときは、何の情報を渡す必要があるかを、まず確認する習慣をつけておくと安心です。
型5:登録・更新型(掲載が切れる・手続きが必要)
「ネット上の掲載情報の更新時期です」「登録が切れると検索に出なくなります」という型です。すでに契約があるかのように話し、既存の取引の続きと思わせる点が特徴です。
公式ヘルプでは、何千もの検索エンジンへの登録申請を宣伝する業者を避けるよう書かれています。こうした登録は、一般的に効果がないとされています。
- 聞き返す質問:「何の契約の更新ですか。契約書の番号と、最初に契約した日を教えてください」
- 聞き返す質問:「自社が申し込んだ記録はありますか。書面を送ってください」
- 断り方:「契約の記録を確認してからでないと、お返事できません」
実際に、自社がホームページやドメイン、サーバーの更新を別会社に依頼していることはあります。電話ではなく、契約書や請求書で確認するようにしてください。
型6:現状批判型(今のサイトや制作会社を否定する)
「今のホームページは検索に弱い構造です」「制作した会社のやり方は間違っています」と、現状への不安をあおる型です。自社を選んでもらうために、他社を下げる言い方をします。
サイトに改善できる点があるのは事実かもしれません。ただ、根拠を示さずに断定する業者は、誠実とは言いにくいでしょう。
- 聞き返す質問:「どのページの、どの点が、何を理由に問題ですか。根拠の資料はありますか」
- 聞き返す質問:「その指摘は、Googleの公式ガイダンスのどこに書かれていますか」
- 断り方:「制作会社と相談して決めます。ご提案は結構です」
公式ヘルプは、業者の推奨事項を公式ガイダンスと照らし合わせて確かめるよう勧めています。根拠として公式文書を挙げられるかどうかは、よい見分け方になります。
型7:リンク販売型(リンクを張れば順位が上がる)
「当社のネットワークからリンクを張ります」「相互リンクで評価が上がります」という型です。リンクの数を増やすことを、順位を上げる近道のように説明します。
公式ヘルプは、リンクの流入数をうたう業者を避けるよう書いています。こうした対策は一般的に効果が薄く、検索結果の順位にも影響しないとされています。さらに、一部の業者がスパムのポリシーに違反する手法を使う、と述べています。場合によっては、サイトがGoogleのインデックスから削除されます。ポリシーの内容は、Google 検索セントラルのスパムに関するポリシーで確認できます。
- 聞き返す質問:「そのリンクは、どのサイトに、何本、どのような基準で張りますか」
- 聞き返す質問:「Googleのスパムポリシーに違反しないと、書面で言えますか」
- 断り方:「リンクの購入は行わない方針です」
型8:成果報酬型(成功したときだけ支払う)
「成功したときだけ料金をいただきます」という型です。初期費用が安く、リスクが小さく見えるため、決めやすく感じます。
この型が一概に悪いわけではありませんが、「成功」の定義次第で、実質の負担は大きく変わります。仕組みと注意点は、成果報酬型の検索対策は得かにまとめています。契約前に一度ご覧ください。
- 聞き返す質問:「成功とは、どのキーワードで何位以内のことですか。誰が、どの日に測りますか」
- 聞き返す質問:「成功しなかった場合の費用と、途中で解約するときの条件は何ですか」
- 断り方:「定義と解約条件を書面で確認してから、検討します」
セクションのまとめ:8つの型のどれも、聞き返す一言と書面での確認で見分けられます。電話の場で、契約や権限の提供をしないことが基本です。
3. その場で使える聞き返しの質問と断り方
型を覚える余裕がないときは、共通の質問を使うのが簡単です。ここでは、どの電話にも使える質問10個と、断りの言い回しを3段階で用意しました。
聞き返しの質問10個
誠実な業者であれば、これらの質問に落ち着いて答えられるはずです。答えが曖昧だったり、話をそらしたりする場合は、注意のサインと考えてください。
| 質問 | 誠実な業者の答え方の例 | 注意したい反応 |
|---|---|---|
| 1. 御社の正式な社名・所在地・電話番号を教えてください | すぐに答え、書面でも送ってくれる | 社名を言わない、住所を教えない |
| 2. 何のための電話ですか | 目的を最初に説明する | 「ご挨拶です」「調査です」と目的をぼかす |
| 3. 過去の事例や実績を、書面で見られますか | 社名の出せる範囲で資料を用意する | 「他社の秘密なので」と何も出さない |
| 4. 結果はいつ頃、何で測りますか | 数か月単位の目安と測定方法を示す | 「すぐ出ます」と期間だけ言う |
| 5. 順位は保証されますか | 「保証はできません」と答える | 「保証します」と言い切る |
| 6. 費用の総額と、毎月の内訳は | 初期費用・月額・追加費用を分けて示す | 「相談して決めます」と金額を出さない |
| 7. 契約期間と、途中で解約するときの条件は | 最低期間と解約の手順を明示する | 契約書を見せたがらない |
| 8. 作業の内容と、変更の報告はどうなりますか | 変更内容をすべて報告すると答える | 「お任せください」で説明しない |
| 9. サイトの管理権限を渡す必要はありますか | 必要な範囲を限定し、読み取りから始める | 最初から管理者権限を求める |
| 10. 今日決めないと、何が変わりますか | 「いつでも大丈夫です」と答える | 価格や枠の期限をあげて急がせる |
全部を聞く必要はありません。1つ、2つ聞くだけでも、相手の反応から多くのことが分かります。聞くだけでも十分に、勧誘への牽制になります。
断りの言い回し3段階
断ることに気が引ける方も多いでしょう。しかし、営業電話を断ることは失礼ではありません。理由を細かく説明する必要もありません。
| 段階 | 使う場面 | 言い回しの例 |
|---|---|---|
| やんわり | 相手が丁寧で、話を終えたいとき | 「今は必要がありませんので、結構です。失礼します」 |
| きっぱり | しつこく話を続けられるとき | 「社内の方針で、電話でのご提案は受けておりません。今後のご連絡も不要です」 |
| 窓口を指定 | 書面を見てから考えたいとき | 「資料は郵送かメールで、社名と連絡先を明記して送ってください。検討はそのあとです」 |
電話を受けた方が、社長ではなく総務や受付の方であることも多いでしょう。その場合は「担当者に伝えます」ではなく「担当者は不在で、判断できません」と答えると、話が長引きません。
ポイント
断るときに理由は要りません。「必要がない」で十分です。理由を言うと、その理由に対する反論が返ってきて、会話が長くなる傾向があります。
架空の例:製造業A社の場合
ここでは、架空の例でイメージをつかんでください。実在の会社や人物の話ではありません。
従業員40名ほどの製造業A社(架空)の社長に、ある日「御社のサイトは検索で見つかりません。今月中なら半額で、1ページ目を約束します」という電話がありました。社長は、型3(今だけ価格)と型1(順位保証)が重なっていることに気づきました。
そこで「保証の内容を書面でください」とだけ伝え、電話を終えました。数日後に届いた書面には「保証」の文字がなく、「改善に努めます」とだけ書かれていたそうです。
この例のように、書面を求めるだけで、電話口の言葉と実際の約束の違いが分かることがあります。
セクションのまとめ:質問は1つか2つで十分です。断りの理由は不要で、書面で確認してから考える、という順番が基本です。
4. 電話を切ったあとに確認すること
電話を切ったあとの数分で、その後の対応が決まります。社長が自分でやる必要はなく、担当者に渡せるチェックリストにしておくと便利です。
担当者に渡す確認項目
- 相手の会社名・電話番号・担当者名を、聞いたとおりにメモする。聞けなかった場合は「名乗らなかった」と記録する
- 言われた約束(順位、期間、金額、特典)を、言葉のとおりに残す。「保証」「必ず」「今だけ」は特に正確に
- 自社の契約書や請求書を探し、ドメイン・サーバー・制作会社の契約先と名義を確認する
- Search Consoleの所有者が誰かを確認する。権限を新しく渡すことはしない
- 社内の別の担当者や、顧問先にも同じ電話が来ていないか共有する
ホームページの管理を外部の制作会社に任せている場合は、その会社に「こういう電話があった」と伝えておくのも有効です。制作会社が、本当に更新や契約が必要かどうかを判断できます。
社内ルールにしておくと楽になること
| ルール | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 窓口を一本化 | 営業電話は、総務担当が最初に受ける | 社長に直接かからず、判断が落ち着く |
| 即答しない | 契約・資料請求・診断申込みは、電話では受けない | その場の勢いで決める事故が減る |
| 受付メモ | 社名・内容・約束を1枚のメモに残す | 後から比べられる |
| 権限は渡さない | 管理画面・サーバー・Search Consoleは、担当者のみ | 不正やトラブルのリスクを抑える |
| 月1回の共有 | 受けた電話の型を、朝礼などで共有する | 全員が見分けられるようになる |
営業メールが問い合わせフォームに届く場合も、対応の考え方は似ています。詳しくは、問い合わせフォームに営業メールばかり届くときの対策をご覧ください。
セクションのまとめ:電話を切ったあとは、メモ、契約の確認、権限は渡さない、の3点を担当者に渡せばよいでしょう。窓口を一本化すると、社長の負担が減ります。
5. すでに契約・資料送付をしてしまったとき
すでに契約をしてしまった、あるいは情報を伝えてしまった場合でも、慌てる必要はありません。ここでは、順番にやることを整理します。
まず確認すること
- 契約書や申込書の控えが手元にあるか(なければ、業者に送付を求める)
- 契約期間・料金・解約条件がどう書かれているか
- 管理画面やSearch Consoleの権限を渡していないか。渡していたら、変更履歴と権限の一覧を確認する
- 毎月の支払いが、何に対するものか
契約の縛りと解約条件の見方は、検索対策の契約の縛りと解約条件で詳しく説明しています。契約書を手元に置いて、読み合わせるとよいでしょう。
契約の見直し・乗り換えの考え方
解約や乗り換えをする際は、順位を落とさない引き継ぎが大切です。検索対策の業者を乗り換えるときの注意点に、引き継ぎ項目を整理しています。
| 状況 | まずやること | 相談先の例 |
|---|---|---|
| 契約書が手元にない | 控えの送付を、書面かメールで依頼する | 契約した業者/商工会議所・商工会の経営相談 |
| 解約したいが条件が不明 | 契約書の期間・解約の条項を確認する | 弁護士・消費者ホットライン(188) |
| 権限を渡してしまった | 権限の一覧を確認し、不要なら削除する | ホームページの制作会社・社内の担当者 |
| 金額に納得できない | 請求の内訳を書面で求める | 契約した業者/弁護士 |
注意
事業のための契約は、消費者向けの制度(クーリング・オフなど)の対象にならない場合があります。対象になるかどうかは、契約の内容と相手によって異なるため、ここでは断定しません。消費者ホットライン(188)や弁護士に、契約書を見せて確認してください。
セクションのまとめ:契約後でも、まず契約書の確認、次に権限の確認の順で進めれば、落ち着いて対応できます。
6. 本当に外注したいときの選び方
営業電話は断っても、検索対策そのものの必要性はあるかもしれません。その場合は、ご自身のペースで、納得できる相手を選んでください。
公式ヘルプの質問リストを使う
公式ヘルプには、SEO業者への「効果的な質問」の例も載っています。要点を社長向けに言い換えると、次のようになります。
| 聞くこと | 確認したいこと |
|---|---|
| 過去の作業のサンプルや成功事例 | 実際に見せてもらえるか |
| Google検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)への準拠 | 守っている、と説明できるか |
| 期待できる結果と時期、成果の測り方 | 約束ではなく、見込みとして話せるか |
| 同業種・同地域での実績 | 自社に近い経験があるか |
| 連絡の取り方と、変更内容の報告 | すべての変更を説明してくれるか |
| 自社の事業への関心 | こちらの事業や顧客について質問してくるか |
最後の項目は意外に大切です。公式ヘルプは、自社のビジネスに関心を持たない業者はやめて、別の業者を探すよう勧めています。優れた業者であれば、事業の特徴、競合、顧客がどう自社を見つけるかを質問してくるはずだ、という考え方です。
比べるときの手順
- 2社以上から、同じ条件で見積もりを取る。比べるのは金額だけでなく、作業の範囲
- 書面で「できること」と「できないこと」を出してもらう
- Search Consoleは読み取り権限から始める
- 月次の報告に何が載るかを、先に見せてもらう
- 契約期間と、途中の解約条件を確認する
外注と社内対応のどちらがよいかは、検索対策は社内でやるか外注するかで判断表にしています。依頼する場合の費用や見積もりの比べ方は、SEO対策代行とは?任せられる作業と費用、見積もりの比べ方が参考になります。
報告を受けるときの見方は、検索順位レポートの見方に整理しています。月次の数字のどこを見るべきか、質問の例も載せています。
ポイント
外注先を選ぶ基準は「約束の強さ」ではなく「説明の丁寧さ」です。公式ヘルプの質問リストに、きちんと答えてくれる会社を選んでください。
セクションのまとめ:外注するなら、公式の質問リストで確かめ、2社以上を同じ条件で比べます。説明の丁寧さが、選ぶときの一番の基準です。
7. 営業電話への対応でやってはいけない5つ
最後に、避けたい行動を5つにまとめます。多くのトラブルは、この5つのどれかから始まっています。
- 電話口で契約・申込み・資料請求を決める。口頭の約束は、あとで確認できません
- 管理画面のIDやパスワード、Search Consoleの書き込み権限を渡す
- 「無料」の言葉だけで、診断や体験を受ける。次の営業につながる前提で考える
- 相手の言葉を録音やメモなしで受ける。言った言わないの争いになりやすい
- 断れずに曖昧な返事をする。「検討します」は、前向きな返事として扱われがちです
5番目は特に起こりがちです。断る意思があるなら、「見送ります」とはっきり伝えるほうが、結果として相手の時間も奪いません。
注意
怖くなって、すべての外部からの提案を断る必要はありません。見極める基準を持ったうえで、良い提案には耳を傾けることも大切です。
セクションのまとめ:契約・権限・曖昧な返事の3つに気をつければ、営業電話によるトラブルの多くは避けられます。
8. AIを使って、通話メモと比較表を半自動で整理する
営業電話の内容を整理するのは、地味に手間のかかる作業です。担当者が使える範囲で、AIを「整理の道具」として使う方法があります。判断は人が行い、AIには下書きだけを任せます。
| 作業 | AIに任せること | 人が決めること |
|---|---|---|
| 通話メモの整理 | 箇条書きのメモを、型ごとに仕分けして表にする | どの型に当たるか、最終判断 |
| 質問の下書き | 聞き返す質問の文面案を作る | 実際に聞くかどうか |
| 書面の読み解き | 契約書の用語をやさしく言い換える | 契約するかどうか。法的な判断は専門家へ |
| 見積もりの比較 | 2社の見積もりを同じ表に並べる | 金額に見合うかどうか |
注意
契約書の全文や、相手の個人情報、自社の管理用のID・パスワードを、そのままAIに貼り付けないでください。社名・金額などは伏せ字にして、要点だけを渡すのが安全です。
あくまで半自動です。AIが作った表をもとに、人が確かめて決める、という流れが無理のない使い方でしょう。
セクションのまとめ:AIは整理と文面案の下書きまで。契約の判断と個人情報の取り扱いは、人が責任を持ちます。
よくある質問
営業電話について、社長や担当者の方からよく聞かれる質問をまとめました。
Q. 「必ず1位にします」と言われたら、本当に断ってよいのですか。
断ってかまいません。Googleの公式ヘルプは、一番上への掲載は誰にも保証できないと説明しています。順位の保証をうたう業者には、注意するよう書かれています。丁寧に「保証の話は見送ります」と伝え、書面で確認したい場合のみ、資料を送ってもらってください。
Q. 「Googleの代理店です」と名乗る会社は、本当にGoogleと関係があるのでしょうか。
電話だけでは確かめられません。Googleの公式ヘルプによると、広告のサポートなどでオペレーターから電話が来ることはあります。ただし、通話中にお支払い情報を尋ねたり、優遇措置を約束したりすることはありません。また、Googleは検索の順位でお金を受け取りません。「払えば順位を上げられる」というGoogle名乗りの話は、公式の説明と合いません。名乗りを信じず、公式サイトで調べた窓口に、こちらからかけ直して確かめてください。
Q. 無料診断は受けないほうがよいのですか。
診断自体が悪いわけではありません。注意したいのは、診断のためにと管理画面の権限を求められる場合です。公式ヘルプも、監査の提案を受けたときはSearch Consoleの権限を読み取りのみにするよう勧めています。公開されている情報だけで診断できるかを、先に聞いてください。
Q. すでに契約してしまった場合、取り消せますか。
契約の内容と相手によって異なるため、一概には言えません。事業のための契約は、消費者向けの制度の対象にならない場合があります。まず契約書で期間と解約条件を確認し、消費者ホットライン(188)や弁護士に相談してください。
Q. 本当に検索対策を頼みたいときは、どう選べばよいですか。
公式ヘルプにある質問リストを使い、2社以上から同じ条件で見積もりを取ってください。結果を確約せず、時期と測り方を説明し、変更内容をすべて報告してくれる会社が、選ぶ基準になります。迷ったときは、WEBCANの無料相談もご利用ください。
まとめ|電話で決めず、書面で確かめてから考える
営業電話の多くは、決まった型にあてはまります。「順位の保証」「Googleとの特別な関係」「今だけ価格」「無料診断」などです。型を知っていれば、慌てずに対応できます。
- 「必ず1位」は、Googleの公式ヘルプが注意を促している言い方です
- 聞き返す質問は、1つか2つで十分です。書面を求めるのが一番の対策です
- 管理画面やSearch Consoleの権限は、電話の場で渡さない
- 契約してしまっても、契約書の確認から落ち着いて進める
- 本当に頼むなら、公式の質問リストを使って2社以上を比べる
この記事は、特定の会社を悪く言うものではありません。見極める基準を持っておけば、良い提案とそうでない提案を、社長ご自身が選べるようになります。
相談の入口
営業電話で言われた内容が本当か分からない、いま届いている提案書や見積もりを見てほしい、という段階でも大丈夫です。電話や書面の内容をお聞きして、確認すべき点を整理いたします。
まず自社サイトの状態を知りたい方は、無料診断もご利用いただけます。
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- 検索対策の契約の縛りと解約条件|社長が契約前に確認する5項目 — 契約書で見る項目をまとめています。
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- 検索対策は社内でやるか外注するか|社長のための判断表と人件費の比べ方 — 外注の要否を判断する表です。
出典:Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」「サードパーティの SEO ツール、サービス、アドバイスの使用に関する Google 検索のガイダンス」「SEO スターター ガイド」「スパムに関するポリシー」、Google ビジネス プロフィール ヘルプ「不正な電話とテキスト メッセージからの保護」(いずれも日本語版、2026年10月31日に内容を確認)。本文はこれらの要点を言い換えたもので、原文とは表現が異なります。





