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外注先のAI記事の見分け方|社長が確認する品質の目安と契約に入れる一文

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外注先のAI記事の見分け方|社長が確認する品質の目安と契約に入れる一文

外注先から届いた記事の印刷物を、虫眼鏡と確認の書類で見比べるイメージ

この記事で分かること

外注先が記事を書くときにAIを使っていても、それだけで問題にはなりません。社長が見るのは「AIか人か」ではなく、「人が確認したか」です。確認した証拠は5つあります。出典の一覧、確認の記録、自社の素材、修正の履歴、実在の著者と確認者です。これらを納品物と一緒に出してもらい、契約には「AIを使う場合は申告し、確認した人の名前を残す」という一文を入れます。

「外注した記事、もしかしてAIが書いたのではないか」。そう感じても、文章を読むだけでは確かめようがありません。きれいに整っているほど、判断は難しくなります。

この迷いは、見分けようとする対象を変えると軽くなります。AIを使ったかどうかではなく、公開してよい状態まで人が確かめたかどうかを見るのです。この見方なら、専門知識がなくても判断できます。

この記事では、60代以上の社長が外注先の記事をどう見ればよいかを、5つの証拠と、契約に入れる一文の形でまとめます。操作の細かい手順は、担当者に渡すチェックの章に分けました。

なお、自社の側でAIを使って記事を作る場合の考え方は、AI記事のSEO評価の条件の記事で扱っています。この記事は、記事づくりを外に任せる側の立場に絞ります。納品後の細かい確認表は外注した記事の納品チェックにあるので、重ならないよう、ここでは「AIの利用」と「人の確認の証拠」に話を限ります。

社長の疑問 この記事の答え 詳しい説明
AIで書かれた記事は見分けられますか 文章だけで確実に見分けるのは難しいです。見分けなくても判断はできます 第1章・第2章
AIを使っていると、検索で不利になりますか AIの利用だけで不利になるとは、Googleは説明していません 第1章
何を見れば、人が確認したと言えますか 出典の一覧など5つの証拠を、納品物と一緒に受け取ります 第3章
社長が自分でできる確認はありますか 数字を1つ選び、出典を開くなど、10分の抜き取り確認があります 第4章
外注先に何を聞けばよいですか AIの使い方、確認者、記録の3点です 第5章
契約には何と書けばよいですか 申告・確認者の記名・証拠の添付・誤りの無償修正の4つです 第6章

第1章 見分けるのは「AIか人か」ではなく「人が確認したか」

結論から言うと、外注先がAIを使うこと自体は、止める必要のないことです。問題になるのは、AIが出した文章を確かめないまま、会社の名前で出してしまうことです。

Googleは「AIを使ったか」を理由にしていません

Googleの検索セントラル(検索の仕組みを説明する公式の案内)には、生成AIで作ったコンテンツについてのページがあります(生成AIコンテンツに関するGoogle検索セントラルの案内、2026年11月に編集部が確認)。

編集部が読み取った要点は、次の3つです。

  • AIを使ったこと自体を、不利にするとは書かれていない。
  • 価値を足さないまま、AIで多数のページを作ることは、スパムのルール(スケールコンテンツの乱用)に当たりうる。
  • AIの出力は誤りを含むことがあるため、公開の前に人が事実確認と見直しをすることが勧められている。

つまり、外注先がAIを使っているかどうかより、人が確認してから出しているかどうかが大切です。スパムのルールの全体はGoogle検索のスパムに関するポリシーに、役に立つ記事の考え方は役に立つ、信頼できる、利用者第一のコンテンツにまとまっています。

ポイント

Googleの案内は英語の原文が基本です。この記事の要約は編集部の読み取りで、正確な表現は原文でご確認ください。

社長にとっての問題は、検索よりも「会社の名前」です

検索順位とは別に、もう一つ大切な点があります。記事は会社の名前で公開されます。数字が間違っていたり、実在しない事例が入っていたりすれば、読んだお客様や取引先は、記事を書いた外注先ではなく会社を見ます。

AIは、もっともらしい文章を作るのが得意です。そのため、間違いがあっても読み流してしまいやすいのです。人が確かめる工程が抜けると、間違いはそのまま公開されます。

見分けようとする確認の証拠を見る文章を読んで「AIか人か」を当てる・判定ツールは確率で、外れることがある・人が手直しすると、見分けがつかない・当たっても、品質の良し悪しは別の話結果:疑うだけで、判断が進まない「誰が・何を・いつ確認したか」を見る・出典の一覧と、確認した人の名前・取材メモや写真など、自社の素材・納品前に直した履歴結果:合格・差し戻しを決められるAIを使ったかどうかより、人が確認したかどうかを見ます

見方を切り替えると、判断が進みます

「AIか人か」を当てようとすると、判断はいつまでも「たぶん」のままです。一方、「確認の証拠が出ているか」は、出ているか出ていないかで答えが決まります。

見るもの 社長が判断できるか 理由
AIを使ったかどうか 難しい 人が手直しした文章は、見た目では区別しにくいためです
AIを使ったと申告があるか できる 申告の有無は、書面で確かめられます
出典の一覧が付いているか できる 付いているか、いないかで答えが決まります
確認者の名前が残っているか できる 記録があるか、ないかで答えが決まります
自社にしかない話が入っているか できる 社長や現場の責任者が、いちばん分かる部分です

セクションのまとめ

AIの利用そのものは、止めるべきことではありません。見るのは、人が確認してから出しているかどうかです。この見方なら、文章を見分ける力がなくても判断できます。

第2章 文章だけで見分けようとしても、うまくいかない理由

「AIらしい文章」を見抜く方法を探す方は多いのですが、編集部は文章だけで決めることを勧めていません。理由を3つ挙げます。

理由1 AIの判定ツールは、確率を示すものです

文章がAIで作られた可能性を示すツールがあります。ただ、出る結果は「可能性」であり、正解を言い切るものではありません。人が書いた文章がAIと判定されたり、その逆が起きたりすることもあります。

ツールの結果を根拠に、外注先へ「AIで書きましたね」と詰めると、関係が悪くなるだけで終わることがあります。使うなら、話のきっかけ程度にとどめるのが安全です。

理由2 AIと人が混ざると、境目が消えます

現実の記事は、AIの下書きを人が直したもの、人が書いた文章をAIが整えたもの、という混ざり方が多いものです。どこまでがAIかを線引きすることは、書いた本人にも難しいことがあります。

見るべきなのは、最終的な責任を持つ人がいて、その人が確認したかどうかです。混ざり方は問題ではありません。

理由3 「AIらしい跡」は、品質の目安にならないことがあります

同じ言い回しが続く、文末が単調になる、といった特徴は、AIの下書きに残りやすい跡です。ただ、人が書いた記事にも同じ癖はあります。跡が見つかったことと、記事の内容が間違っていることは、別の話です。

AIの下書きに残りやすい跡の具体例は、外注した記事の納品チェックの記事に整理してあります。この記事では、跡探しではなく、確認の証拠を見る方法を扱います。

注意

「この文章はAIっぽい」という感想だけで、差し戻しや契約の見直しを決めるのは避けてください。根拠が弱く、外注先との話し合いが進まなくなります。

よくある見方 注意する点 代わりに見ること
文章がなめらかすぎる 腕のよい書き手の文章も、なめらかです 数字と出典が合っているか
見出しの形がそろっている 構成の型を使う書き手は多くいます 自社の事情に合った内容か
判定ツールの数値が高い 数値は確率で、外れることがあります 確認者の名前と記録があるか
納品が早い AIの有無と関係なく、早い会社はあります 早い分、確認の時間が取られているか

セクションのまとめ

文章の雰囲気やツールの数値だけで、AIかどうかを決めるのはおすすめしません。決め手にするのは、確認の証拠が出ているかどうかです。

第3章 「人が確認した」と言える5つの証拠

では、何を受け取れば「人が確認した」と判断できるでしょうか。編集部は、次の5つを目安にしています。どれも、納品物と一緒に出してもらえるものです。

「人が確認した」と言える5つの証拠1出典の一覧数字や制度ごとに、元のページのURLと確認日がある2確認の記録誰が・いつ・どこまで確認したかが、名前つきで残っている3自社の素材取材メモ・写真・現場の数字など、元の材料がある4修正の履歴AIの下書きから、人がどこを直したかが分かる5実在の著者と確認者実在しない人物や、偽の肩書きが使われていない5つのうち3つ以上が出せない場合は、理由を聞いてから判断します

証拠1 出典の一覧

記事の中の数字、制度、法律、料金、固有名詞ごとに、元のページのURLと確認した日が書かれた一覧です。表計算ソフトの1枚でも、記事の末尾の一覧でも構いません。

AIは、実在しない統計や、存在しない制度をそれらしく書くことがあります。出典が一つずつ付いていれば、あとから担当者が開いて確かめられます。出典のない数字は、そのまま公開しない方が安全です。

証拠2 確認の記録

誰が、いつ、どこまで確認したかの記録です。「担当:○○、確認日:11月○日、確認した範囲:数字と制度の全部」のような短いもので十分です。

記録が大切なのは、あとで誤りが見つかったときに、どの工程で抜けたのかが分かるからです。責める材料ではなく、直す材料になります。

証拠3 自社の素材

取材のメモ、現場の写真、社内から預かった数字など、記事の元になった材料の一覧です。自社にしか書けない話は、外注先がAIだけで作ることはできません。素材が残っていれば、その記事が自社の情報に基づいていると分かります。

素材を渡したのに、記事にまったく反映されていない場合は注意が必要です。渡した材料と記事を、見比べてみてください。

証拠4 修正の履歴

AIの下書きから、人がどこを直したかが分かる履歴です。直した箇所の一覧や、修正前と修正後の比較などが当たります。履歴がまったくない場合は、下書きがそのまま出ている可能性があります。

履歴は細かい必要はありません。「事実の誤りを3か所直した」「自社の事例を2か所足した」程度で、人の手が入ったことは伝わります。

証拠5 実在の著者と確認者

記事に載せる著者名や肩書きが、実在の人物のものかどうかも大切です。実在しない人物の名前や、根拠のない資格を載せることは避けてもらいます。この点は、AI記事の事実確認をGoogleが明記した件の記事でも触れています。

社長の名前を借りて載せる場合は、社長ご自身が内容に目を通した上で、了承していることが前提です。

5つの証拠を、表で整理します

証拠 見る資料 合格の目安 足りないときの聞き方
1 出典の一覧 URLと確認日の一覧 数字・制度の全部に出典がある 「この数字の元のページを教えてください」
2 確認の記録 確認者名・確認日・範囲 名前と日付が残っている 「どなたが確認されましたか」
3 自社の素材 取材メモ・写真・数字の一覧 渡した材料が記事に反映されている 「預けた資料はどこに使いましたか」
4 修正の履歴 直した箇所の一覧 事実の修正や追記の記録がある 「下書きから何を直しましたか」
5 著者と確認者 記事の著者欄・確認者欄 実在の人物で、肩書きが事実 「この方の経歴は確認できますか」

ポイント

5つすべてを毎回そろえる必要はありません。最初は1から3だけでも十分です。慣れてきたら、4と5を足していきます。

セクションのまとめ

出典の一覧、確認の記録、自社の素材、修正の履歴、実在の著者と確認者。この5つが「人が確認した」の目安です。納品物と一緒に出してもらいます。

第4章 社長が10分でできる抜き取り確認

証拠が出てきたら、全部を読み込む必要はありません。社長は、次の3つの抜き取りだけで構いません。残りの確認は、担当者に任せます。

抜き取り1 数字を1つ選んで、出典を開く

記事の中から、いちばん気になる数字を1つ選びます。出典の一覧にあるURLを開き、同じ数字や趣旨が書かれているかを見ます。所要時間は2〜3分です(編集部の想定)。

合っていれば、他の数字も確認されている可能性が高いと考えられます。合っていなければ、その場で差し戻しの理由になります。

抜き取り2 自社の事実を1つ選んで、合っているか見る

社名、所在地、創業年、取り扱う商品、料金のうち、1つを選びます。会社の人がいちばんよく知っている事実なので、間違いがあればすぐ分かります。

ここが間違っている記事は、他の部分も確認が甘い可能性があります。確認記録の名前の人に、事情を聞いてみてください。

抜き取り3 「この一文の根拠は何ですか」と聞いてみる

記事の中の一文を選び、外注先に根拠を尋ねます。人が確認した記事なら、答えは具体的で、すぐに返ってきます。

答えがあいまいだったり、返事が遅れたりしたら、確認の工程が弱い可能性があります。ただし、これは確認の目安であり、責めるための質問ではありません。落ち着いて聞いてください。

抜き取り かかる時間(想定) 合格の目安 合格でないときの動き
数字を1つ開く 2〜3分 出典の内容と合っている 出典の一覧の全体を担当者が見直す
自社の事実を1つ見る 2〜3分 事実がすべて合っている 確認者に確認の範囲を聞く
一文の根拠を聞く 質問に1分、返事を待つ 具体的な根拠がすぐ返ってくる 確認の工程を書面で説明してもらう

注意

この3つは、品質を保証するものではありません。「明らかな抜けを見つける網」だと考えてください。細かい確認は、担当者のチェック表で行います。

担当者に渡す確認の流れ

次の流れを、そのまま担当者に渡せます。1本あたり30分〜1時間が目安です(編集部の想定。記事の長さで変わります)。

  1. 納品物に、出典一覧・確認記録・素材一覧が付いているかを見る。
  2. 出典一覧から、数字を3つ選んでURLを開き、内容が合っているか確かめる。
  3. 会社名・所在地・電話番号・料金など、自社の情報が合っているかを確かめる。
  4. 預けた資料が記事に使われているかを、見比べる。
  5. 著者名・確認者名が実在の人物かを、社長に確かめる。
  6. 結果を「合格・条件付き・差し戻し」で記録し、外注先へ連絡する。

セクションのまとめ

社長の抜き取りは10分で足ります。数字を1つ開く、自社の事実を1つ見る、一文の根拠を聞く。細かい確認は担当者に渡します。

第5章 外注先に聞く6つの質問と、回答の読み方

契約の前でも後でも、次の質問は外注先に送れます。責める口調ではなく、「会社として把握しておきたい」という姿勢で聞くのがコツです。

質問 聞く理由 良い回答の例 気をつけたい回答
1 記事づくりにAIを使いますか。使う場合、どの工程ですか 使い方を知るため。禁止が目的ではありません 構成案と下書きに使い、事実確認と仕上げは人が行う 「企業秘密です」「特に決まっていません」
2 最終的に確認する人は誰ですか 責任の所在を決めるため 担当者名を示し、納品物に記名する 「チームで見ています」だけで名前が出ない
3 数字や制度の出典は、どう残しますか あとから確かめられるようにするため 出典一覧を納品物に添付する 「調べて書いているので不要です」
4 当社が渡した資料や写真は、記事のどこに使いますか 自社の素材が使われているか確かめるため 使う箇所を事前に示してくれる 「参考にします」とだけ答える
5 当社の非公開の情報を、外部のAIサービスに入力しますか 情報の漏れを防ぐため 承諾なしには入力しないと明言する 入力の有無に答えない
6 記事に誤りが見つかったときは、どう対応しますか 公開後の備えを決めるため 期間を決めて無償で修正する 修正は別料金とだけ言う

回答は「具体的か」と「書面で出せるか」で読みます

良い回答かどうかは、中身が具体的か、書面にできるか、の2点で判断できます。口頭では立派でも、書面にできない場合は、実際の工程が決まっていない可能性があります。

反対に、AIの使い方を率直に説明し、「ここは人が確認します」と示してくれる会社は、信頼しやすいといえます。AIを使っていると正直に言える会社の方が、隠す会社より安心です。

契約前の面談で聞くべき質問全般は、検索対策の業者と初めて会うときの質問リストにまとめています。外注先とのやり取りの窓口を社内でどう決めるかは、Web外注の社内窓口の仕事の記事が参考になります。

ポイント

質問の目的は、外注先を疑うことではありません。お互いの役割をはっきりさせるためです。最初の質問を送る時点で、「AIの利用は否定しません」と一言添えると、率直な回答が返ってきやすくなります。

セクションのまとめ

質問は6つです。AIの使い方、確認者、出典の残し方、自社素材の使い方、情報の扱い、誤りへの対応。回答は、具体的で書面にできるかで読みます。

第6章 契約に入れる一文|そのまま使える4つの文例

質問への回答を、契約や発注書の中に残しておくと、あとで迷いません。ここでは、文例を4つ挙げます。

依頼から受け入れまで|証拠は「納品物と一緒に」受け取る1 依頼AI利用の申告を契約に入れる2 下書きAIを使ってもよい範囲を決める3 人の確認出典を開いて事実を確かめる4 提出物記事と一緒に証拠を添付5 受け入れ合格・条件付き・差し戻し添付してもらう証拠出典一覧・確認記録・修正履歴確認者の実名・自社素材の一覧社長が決めるのは1と5の基準だけです

注意

以下は、考え方を示す文例です。法的な効力や、自社の契約書との整合は、弁護士や行政書士などの専門家に確認してから使ってください。

文例1 AIを使う場合の申告

受託者は、納品物の作成に生成AIを利用した場合、その旨と利用した工程を、納品時に委託者へ書面で通知するものとする。

AIの利用を禁じる書き方ではありません。使うなら、使ったと分かるようにしておく、という趣旨です。

文例2 確認者の記名と証拠の添付

受託者は、納品物に記載する数字、制度、固有名詞について、公開前に受託者の担当者が出典を確認し、出典の一覧と、確認者の氏名および確認日を納品物に添付するものとする。

この一文が、本記事の核になります。第3章の5つの証拠のうち、出典の一覧と確認の記録を、契約で約束してもらう形です。

文例3 誤りがあった場合の修正

納品物に事実の誤りがあった場合、受託者は、委託者が指定する期間内に、無償で修正するものとする。

「期間」と「無償」を決めておくのがポイントです。修正が別料金になる場合は、その条件も先に書面で確認します。

文例4 情報の取り扱いと著者表示

受託者は、委託者から提供された非公開の資料および顧客に関する情報を、委託者の承諾なく外部の生成AIサービスに入力しないものとする。また、納品物に、実在しない著者名および事実と異なる資格を記載しないものとする。

お客様の情報や社内の資料が、意図せず外に出ることを防ぐための一文です。実在しない著者名を使わないという点も、あわせて約束してもらいます。

文例 決めること 入れる場所 入れにくいときの代わり
1 AIの申告 AIの利用を隠さない 契約書・発注書 メールで「利用の有無を毎回お知らせください」
2 記名と証拠 確認した人と、出典を残す 契約書・仕様書 納品チェック表に確認者欄を設ける
3 無償修正 誤りへの対応と期間 契約書 見積書に「事実誤りの修正は無償」と記載
4 情報と著者 情報の扱いと、著者の実在 契約書・秘密保持の覚書 最初の打ち合わせで口頭と議事メモで合意

小さな案件では、3段階に分けて入れます

すべてを一度に入れると、外注先の負担が増えて、費用や納期に響くことがあります。会社の状況に応じて、段階を分けるのも一つの方法です。

段階 入れる内容 向いている場面
最低限 文例1だけ(AIの申告) 単発の依頼、試しに頼む場合
標準 文例1・2・3 月に数本、継続して依頼する場合
しっかり 文例1〜4すべて 会社の名前で広く公開する、取引先も読む記事

契約の縛りや解約の条件については、検索対策の契約の縛りと解約条件の記事で別に整理しています。AIの条項と、解約条件は、同じ契約書の中で確認しておくと安心です。

セクションのまとめ

契約に入れる一文は4つです。AIの申告、確認者の記名と証拠の添付、誤りの無償修正、情報の取り扱いと著者表示。迷ったら、まず文例1と2から始めます。

第7章 手間と費用の考え方|確認を入れると何が変わるか

「確認の工程を入れると、費用が上がるのでは」と心配される社長もいます。確かに、人の手が増えれば、その分の作業が増えます。

上がるかどうかは、外注先ごとに異なります

確認の工程は、もともと見積もりに含まれている場合もあれば、別料金になる場合もあります。上がり幅は依頼先ごとに違うため、この記事では金額を示しません。

見積もりを取るときは、「記事の作成」と「事実確認」と「修正対応」を分けて出してもらうと、比べやすくなります。何にいくらかかっているかが見えれば、納得して選べます。

社内の手間の目安

作業 担当 目安(編集部の想定) 頻度
社長の抜き取り確認 社長 1本あたり10分 納品のたび
チェック表での確認 Web担当者 1本あたり30分〜1時間 納品のたび
外注先への質問と契約の確認 社長と担当者 初回に1〜2時間 契約時に1回
出典の一覧・記録の保管 Web担当者 1本あたり5分 納品のたび

時間は、記事の長さや外注先の資料の整い方で変わります。最初は時間がかかりますが、チェック表が定着すると短くなる傾向があります。

自社でやる・任せる・後でよい

項目 判断 理由
外注先に何を求めるかの方針 社長が決める 会社の信用に関わるためです
抜き取り確認 社長がやる 自社の事実を最も知っているためです
出典のURLを開いての確認 担当者に任せる 手順が決まっており、渡しやすい作業です
AIの判定ツールの導入 後でよい 確率しか示せず、優先度は高くありません
過去の記事の総点検 後でよい まず新しい納品から基準をそろえます

セクションのまとめ

確認の工程が増えると費用が動く可能性はありますが、上がり幅は外注先ごとに異なります。見積もりを工程ごとに分けてもらい、社内の手間は時間の目安で見積もっておきます。

第8章 架空の事例で見る|確認の証拠を求めた会社と、求めなかった会社

次の2つは、考え方を伝えるための架空の例です。実在の会社や人物とは関係ありません。

例1 証拠を求めず、そのまま公開した会社(架空)

従業員40名の設備工事会社が、月に4本のコラム記事を外注していました。納品された文章は整っており、担当者も社長も、内容を詳しくは見ずに公開していました。

半年後、取引先から「記事に書かれている補助金の条件が、今の制度と違う」と指摘を受けました。確認すると、古い制度の説明がそのまま入っていました。外注先に聞いても、誰が確認したのか、出典は何かが分かりませんでした。

結果として、該当の記事の修正と、ほかの記事の見直しに、社内で数日分の手間がかかりました。この会社は、納品物の側に確認の証拠がなかったために、原因をたどれなかったのです。

例2 5つの証拠のうち3つを求めた会社(架空)

従業員25名の食品卸の会社は、契約の前に、出典の一覧、確認の記録、自社の素材の一覧の3つを納品物に付けてほしいと伝えました。外注先は、AIで下書きを作ることも率直に説明しました。

納品のたびに、担当者が数字を3つ選んで出典を開き、社長が自社の事実を1つ見ました。ある月、取扱商品の産地が間違っていたため、差し戻しにしました。外注先は2日で修正し、確認者の欄に名前を入れ直しました。

この会社では、1本あたりの確認に40分ほどかかりましたが、誤りが公開前に見つかる流れが定着しました。AIの利用は続いており、問題にはなっていません。

項目 例1(求めなかった) 例2(3つ求めた)
AIの申告 なし 契約前に説明あり
出典の一覧 なし 毎回添付
確認者の名前 不明 毎回記名
誤りが見つかった時期 公開から半年後 納品直後
原因をたどれたか たどれなかった たどれた

ポイント

2つの会社の違いは、AIを使ったかどうかではありません。確認の証拠を、先に求めたかどうかです。

セクションのまとめ

証拠を求めなかった会社は、誤りの原因をたどれませんでした。証拠を求めた会社は、公開前に誤りを見つけられました。差を分けたのは、AIの有無ではなく、確認の仕組みです。

第9章 受け入れたあとの見直し|月1回の確認

納品を受け入れて終わりではありません。公開後も、月に1回は様子を見ておくと安心です。

  • 制度や料金など、変わりやすい情報が記事に入っていないか。
  • 同じ検索語を狙う記事が、自社の中で重なっていないか。
  • 問い合わせにつながる記事と、そうでない記事の差はどうか。
  • 外注先の確認記録が、毎回そろっているか。

重なりの確認の仕方は、AI記事のSEO評価の条件の第6章に、担当者向けの手順があります。外注と社内の分担の考え方は、Webの外注を丸投げして失敗する会社の共通点も合わせてご覧ください。

外注先を選ぶ段階の考え方は、記事作成代行の選び方にまとめています。この記事は、選んだあとに、どう見るかの記事として使えます。

セクションのまとめ

公開後は月に1回、変わりやすい情報、検索語の重なり、問い合わせへの効果、確認記録の4点を見ます。

第10章 やってはいけない5つのこと

  1. 文章の印象だけで「AIだ」と決めつける。根拠が弱く、外注先との関係が悪くなります。
  2. AIの利用を一律に禁止する。必要な申告と確認を決めた方が、実務では守りやすくなります。
  3. 確認者の名前を求めずに受け入れる。誤りが出たとき、原因をたどれなくなります。
  4. 自社の非公開の資料を、条件を決めずに渡す。情報の取り扱いを、先に書面で確認します。
  5. 社長が全部の記事を読もうとする。抜き取りと担当者のチェック表に分けた方が、続きます。

注意

どれも、焦って今すぐ全部を直す必要はありません。次の納品から1つずつ取り入れていけば十分です。

第11章 社長が決めること|今月の3つ

最後に、社長が決めることを3つに絞ります。

決めること 決め方 期限の目安
外注先にAIの使い方を聞く 第5章の質問を、メールで送る 次の打ち合わせまで
どの証拠を求めるか 最初は出典の一覧・確認の記録・自社の素材の3つ 次の発注まで
契約の一文を入れるか 文例1・2から、専門家に確認して入れる 次の契約更新まで

決まったら、担当者に第4章の流れを渡します。社長自身は、抜き取りの10分だけを引き受ければ、運用は回ります。

よくある質問

Q. 外注先にAIの利用をやめてもらうべきですか。

A. やめてもらう必要はありません。AIの利用そのものは問題ではなく、人が事実を確認してから公開しているかが大切です。利用する場合は申告してもらい、確認者の名前と出典の一覧を残してもらう形が現実的です。

Q. AIの判定ツールで調べれば、見分けられますか。

A. ツールが示すのは「AIで作られた可能性」であり、正解を言い切るものではありません。人が書いた文章がAIと判定されることもあります。話のきっかけには使えますが、差し戻しや契約の判断の根拠にするのはおすすめしません。

Q. 外注先が「AIは使っていない」と言う場合は、どう受け取ればよいですか。

A. そのまま受け取って構いません。ただ、AIを使ったかどうかとは別に、出典の一覧と確認者の記名は求められます。AIを使っていない記事でも、数字や制度の誤りは起こるためです。

Q. 社内に確認できる担当者がいない場合は、どうすればよいですか。

A. まず社長の抜き取り確認(数字を1つ開く、自社の事実を1つ見る)から始めます。それでも負担が大きい場合は、確認の工程を含めた見積もりを外注先に出してもらう方法があります。確認を誰が行うかを、先に決めておくことが大切です。

Q. すでに納品された記事が心配です。どうすればよいですか。

A. 慌てて消す必要はありません。まず、変わりやすい情報(制度・料金・数字)が入っている記事から順に、出典を開いて確かめます。誤りが見つかった記事だけを直せば足ります。

Q. 契約書がすでにある場合、あとから一文を足せますか。

A. 覚書や発注書、仕様書で補う方法があります。契約の更新時に入れる方法もあります。文面は、弁護士や行政書士などの専門家に確認してから、外注先と合意してください。

まとめ|AIの有無ではなく、確認の証拠を先に決めます

外注先が記事づくりにAIを使うことは、いまや珍しいことではありません。社長が見るのは、AIを使ったかどうかではなく、人が確認したかどうかです。

  • 出典の一覧、確認の記録、自社の素材、修正の履歴、実在の著者と確認者の5つを、納品物と一緒に受け取る。
  • 社長は、数字を1つ開く、自社の事実を1つ見る、一文の根拠を聞く、の10分だけを担当する。
  • 契約には、AIの申告、確認者の記名と証拠の添付、誤りの無償修正、情報の取り扱いの4つを、段階的に入れる。

すべてを一度に整える必要はありません。次の発注から、出典の一覧を付けてもらうところから始めてみてください。

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この記事を書いた人

webcan.jp編集部 主筆 K.Takenouchi。Webディレクター・SEOコンサルタントとして10年以上の現場経験を持ち、大手金融系メディアや医療系コーポレートサイトのコンテンツマーケティング支援、ECサイトの企画運営・KPI設計、月商数百万円から月商1億円規模への成長支援などに携わってきました。

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