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Webの外注を丸投げして失敗する会社の共通点|社長が手放してはいけない3つの判断

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Web集客の全体戦略公開日 更新日

Webの外注を丸投げして失敗する会社の共通点|社長が手放してはいけない3つの判断

鍵と三枚の付箋、カレンダー、一枚の紙を机で確認して、外注の判断を手元に残すイラスト

この記事の要点

Webの外注で失敗する会社に共通するのは、業者の選び方よりも、「社長が持つべき判断を、誰も持っていない」ことです。任せてよいのは作業です。手放してはいけないのは、次の3つです。①目的(何のために頼むのか)。②予算(いくらまで出すのか)。③やめる時期(いつ見直すのか)。この3つを契約前に一枚の紙に書くだけで、失敗の多くは防ぎやすくなると考えられます。

「Webのことは分からないので、専門の会社に全部お願いしています」。社長からこのような言葉を聞くことは少なくありません。忙しい社長が、専門の会社に任せようと考えるのは自然なことです。

ところが、1年ほどたって「お金は毎月出ているが、何が良くなったのか分からない」と感じる会社もあります。この状態は、業者が悪いというよりも、頼み方に原因があることが多いと考えられます。

この記事では、「丸投げ」で起こりやすい失敗の型を、架空の事例で5つ紹介します。そのうえで、社長が手放してはいけない3つの判断と、任せてよい作業を分担表にまとめます。難しい用語は使いません。

なお、SEO(検索で見つけてもらうための対策)の代行そのものの選び方や費用は、SEO対策代行とは?任せられる作業と費用、見積もりの比べ方で詳しく扱っています。この記事は、その手前にある「頼み方の土台」に絞って書きます。

注意

この記事は、一般的な考え方の整理です。特定の会社の評価や、個別の契約が適正かどうかの法律上の判断は行いません。数字は「例」または「当サイトの目安」と明記したものだけを載せています。事例に出てくる会社や人物は、すべて架空です。

まず結論:任せてよいのは「作業」、手放さないのは「判断」3つ

最初に、全体像を一枚の図で示します。左が任せてよい作業、右が社長の手元に残す判断です。

任せてよい作業(手を動かす)・ページや記事の制作と更新・設定や計測の準備・数字の集計と報告書づくり・修正の実作業・広告やSNSの日々の運用社長が持ち続ける3つの判断① 目的:何のために頼むのか② 予算:いくらまで出すのか③ やめる時期:いつ見直すのか・アカウントの名義と管理者の権限・報告を受けて続けるかの最終判断作業は任せて構いません。判断は社長の手元に残します

ここで大切なのは、「作業」と「判断」を分けて考えることです。たとえば、ホームページの文章を書くのは作業です。しかし、「そもそもホームページで何を達成したいのか」を決めるのは、会社の将来を決める判断です。

作業は、専門の会社のほうが早く、上手にこなせます。一方で判断は、会社の事情を一番知っている社長にしかできません。次の表が、基本の分担です。

区分 具体例 誰が持つか 社長の関わり方
判断①:目的 問い合わせを月に何件増やしたいか。求人に使うのか。指名で検索される会社になりたいのか 社長 契約前に決めて、紙に書く。年に1回は見直す
判断②:予算 月額の上限、最初の半年の総額、追加費用が出るときの扱い 社長 上限を決め、超える提案は必ず社長に上げてもらう
判断③:やめる時期 3か月・6か月・12か月の見直し日、続けない条件 社長 契約前に日付を決め、見直しの場は社長が主催する
作業:制作・更新 ページの作成、記事の執筆、写真の入れ替え 業者または担当者 出来上がりが「目的」に合うかだけ確認する
作業:設定・計測 アクセスの計測、検索の設定、サーバーの管理 業者または担当者 アカウントの名義が自社であることだけ確認する
作業:報告 月次の数字の集計と報告書 業者 数字2〜3個の意味を、自分の言葉で言えるか確かめる

この表の読み方

上の3行が社長の仕事で、下の3行は任せてよい仕事です。上の3行を社長が持っていれば、下の作業は幅広く任せても構いません。逆に、上の3行が空白のままだと、作業をどれだけ丁寧に任せても、成果の判断ができません。

「丸投げ」とは、何を渡している状態なのか

一口に「丸投げ」と言っても、渡しているものは会社ごとに違います。まず、自社がどの段階にいるかを確かめてみてください。

段階 渡しているもの 起こりやすいこと 社長の対応
第1段階:作業を任せる 制作や更新の手間だけを渡している 仕上がりの好みが合わないことはあるが、大きな失敗にはなりにくい 通常の発注。修正の伝え方を決めておけば足りる
第2段階:運用を任せる 日々の更新や設定、報告まで渡している 報告の数字が読めず、成果が見えなくなる 見る数字を2〜3個に絞り、月1回確認する
第3段階:判断まで任せる 「何をやるか」「いくら使うか」「続けるか」まで渡している 目的のずれ、費用の増加、やめ時の見失いが重なる 判断を社長の手元に戻す。この記事の中心テーマ

第1段階と第2段階は、多くの会社で行われている普通の外注です。問題になりやすいのは第3段階です。「お任せします」と言った瞬間に、判断まで渡してしまうことがあります。

社長に悪気がないのと同じく、業者にも悪気はないことがほとんどです。業者は、頼まれた範囲の作業を、真面目に進めているだけです。ただ、「何のために」「いくらまで」「いつまで」が示されていなければ、業者は自分の判断で進めるしかありません。

外注全体の考え方は、Web制作の外注・依頼・代行ガイドにまとめています。社内でやるか外に頼むかを比べたい場合は、検索対策は社内でやるか外注するかの判断表が参考になります。

丸投げで失敗する5つの型(架空の事例つき)

ここからは、失敗の型を5つ紹介します。事例はすべて架空です。実在の会社や人物とは関係がありません。自社に近いものがないか、読みながら確かめてみてください。

型1 目的とにかく集客型2 予算費用が膨らむ型3 やめる時期惰性で続く型4 名義と鍵動けなくなる型5 報告数字が読めないどの型でも、社長が「目的・予算・見直し日」を一枚の紙に書いておけば止められます失敗の原因は、業者の腕よりも「判断を誰も持っていない状態」にあることが多いと考えられます

型1:目的が決まっていない

架空の事例:従業員30名の食品製造業「A社」

A社の社長は、知人の勧めで「集客に強い」という会社にホームページの改善を頼みました。依頼のときの言葉は「とにかくお客さんが増えるようにしてください」だけでした。半年後、アクセス数は増えましたが、問い合わせはほとんど増えていません。業者は「アクセスが伸びています」と報告し、社長は「何が良いのか分からない」と感じています。

この事例では、業者は「アクセス数を増やす」ことを目的として動いていました。社長が本当に望んでいたのは、「業務用の取引先からの問い合わせ」だった、という流れです。言葉にしなければ、この違いは表に出ません。

対策は、目的を「数字と相手」で書くことです。「業務用の取引先から、月に○件の問い合わせ」のように書きます。件数は、まず今の実績から控えめに置いて構いません。

型2:予算の上限を決めていない

架空の事例:従業員50名の建設業「B社」

B社は、月額の運用費用で契約しました。最初は担当者の説明どおりでしたが、途中で「追加のページ制作」「広告の調整費」「報告書の作成費」などの提案が続きました。社長は、そのたびに「必要なら」と了承しました。1年後に振り返ると、年間の総額は、当初に想定した額を大きく超えていました。

一つひとつの提案は、もっともなものでした。しかし、全体の上限がないため、了承するかどうかの基準がありません。月額に見えていても、追加費用が積み上がる契約もあります。

対策は、「月額の上限」と「最初の半年の総額」の2つを決めることです。上限を超える提案は、必ず社長に上げてもらうよう、契約の前に伝えておきます。見積もりの比べ方は、ホームページ制作の見積もりの見方も参考になります。

型3:やめる時期を決めていない

架空の事例:従業員20名の運送業「C社」

C社は、2年前に運用の契約を結びました。成果が出ているのか判断できませんでしたが、「やめて悪くなったら困る」という不安から、そのまま続けてきました。契約書には、自動更新と、解約の申し出の期限が書かれていましたが、社長は細かくは読んでいませんでした。

「やめ時が分からない」は、外注を続けている社長からよく聞かれる悩みの一つです。やめる条件を先に決めていないと、迷いが続き、やめることが怖くなります。結果として、惰性の支払いが続くことがあります。

対策は、契約前に「3か月・6か月・12か月の見直し日」を決めることです。また、「この数字が半年で動かなければ縮小する」という撤退の条件を、あらかじめ書いておきます。くわしくは、のちほど「判断③」の章で説明します。

型4:アカウントの名義と鍵を持っていない

架空の事例:従業員15名の美容関連の店舗「D社」

D社は、ドメイン(ホームページの住所)やサーバー(ホームページを置いておく場所)の契約を、すべて制作会社の名義で行っていました。担当者が退職した後、制作会社と連絡が取りにくくなり、更新も修正もできない状態になりました。取り戻すには、手間と時間がかかりました。

ホームページの住所や、アクセスを見る道具の管理者権限は、会社の資産です。ここが他社の名義になっていると、乗り換えたくなったときに動けなくなります。

対策は、契約のときに「名義は自社、作業は業者」と決めることです。自社のドメインの名義を確かめる方法は、自社ドメインの所有者は誰?で説明しています。万一連絡が取れなくなったときの手順は、制作会社と連絡が取れないときの対処にまとめています。

型5:報告を見ない、または読めないまま続ける

架空の事例:従業員40名の卸売業「E社」

E社には、毎月、立派な報告書が届いていました。ページ数は多く、グラフもたくさんありました。しかし、社長も担当者も、どの数字が大事なのか分からず、ほとんど読まれないまま保管されていました。業者の側も、読まれていないことに気づいていませんでした。

報告書が厚いことは、良い報告とは限りません。社長が判断に使えるのは、2〜3個の数字です。それ以外の数字は、参考資料として扱って構いません。

対策は、見る数字を最初に決めることです。報告の見方は、検索順位レポートの見方に、社長が見る4つの数字と質問がまとめてあります。

失敗の型 社長が持っていなかった判断 契約前にできる予防
型1:目的が曖昧 目的 「誰から、何を、月に何件」を一文で書く
型2:費用が膨らむ 予算 月額の上限と半年の総額を決め、超える提案は事前に社長へ
型3:やめられない やめる時期 3・6・12か月の見直し日と、縮小の条件を書く
型4:動けなくなる 資産の管理 名義と管理者の権限は自社にする
型5:成果が見えない 判断材料 見る数字を2〜3個に絞り、意味を言葉にしてもらう

判断①:目的(何のために頼むのか)を一文で書く

目的は、立派な言葉でなくて構いません。大切なのは、第三者が読んで同じ意味に取れることです。「集客を強化する」は、人によって意味が変わります。次の3点を入れると、意味がそろいやすくなります。

  • 誰から(例:近隣の個人のお客さま、業務用の取引先、求職者)
  • 何を(例:問い合わせ、見積もり依頼、来店予約、応募)
  • どのくらい(例:今の件数に対して、半年で少し増える。件数は実績から決める)

ここで「どのくらい」を大きく置きすぎないことが、落ち着いて進めるコツです。分からない場合は、「今の実績を、まず1年かけて確かめる」ことを目的の一部にしても構いません。

目的の例 業者に伝える一文の例 見る数字の例
問い合わせを増やす 地元の法人から、見積もり相談の連絡を増やしたい フォームや電話の件数、相談の内容
求人に使う ホームページ経由の応募を、まず月に1件は得たい 応募フォームの件数、採用ページの閲覧数
指名で探される 会社名で検索したときに、公式ページが分かりやすく出てほしい 会社名の検索の回数、地図や電話のタップ数
今の信頼を守る 取引先や紹介先が見たときに、古く見えない状態を保ちたい 最終更新日、情報の誤りの有無

「今の信頼を守る」も、立派な目的です。すべての会社が、問い合わせを増やすことだけを目指す必要はありません。目的が守りであれば、費用の上限も低く置けることが多いと考えられます。

目的を書くときの確認

書いた一文を、社内の別の人に読んでもらいます。「つまり、何をしたいの?」と聞き返されたら、まだ曖昧です。聞き返されずに、「なるほど」と言われれば、業者にも伝わる状態です。

判断②:予算(いくらまで出すのか)は「上限」で決める

予算を決めるとき、「いくらが相場か」から入る社長が多いです。しかし、相場は目的や範囲で大きく変わるため、先に決めるのは「自社が出せる上限」です。上限が決まれば、見積もりを比べるのが楽になります。

決めるものは、次の3つです。

決めるもの 内容 決め方のヒント
月額の上限 毎月、無理なく出せる金額 利益と、ほかの経費との釣り合いで決める。迷うときは、使い道ごとに分けて考える
半年の総額 最初の半年で使ってよい合計 初期費用と追加費用を含めて数える。見積もりは複数社から取る
追加の扱い 上限を超える提案が出たときの決まり 「必ず事前に社長へ。社長が了承するまで進めない」と書面に残す

費用の目安は、Web制作の外注・依頼・代行ガイドの費用相場の章を参照してください。

金額の目安は、会社の規模や目的、依頼する範囲で大きく変わります。このため、この記事では一律の金額は示しません。見積もりを取る際は、含まれる作業の範囲を揃えて比べてください。範囲がバラバラだと、安く見えるだけの見積もりに引かれやすくなります。

見積もりで確かめたい5つの点

  • 月額の中に、どの作業が含まれているか
  • 初期費用と、月額費用の内訳
  • 追加で費用が出るのは、どのような場合か
  • 契約の最低期間と、解約の条件
  • 納品物(デザイン、データ、アカウント)の持ち主はどちらか

比べ方の詳しい項目は、ホームページ制作の見積もりの見方にあります。費用の内訳を見るときの参考にしてください。

やってはいけない比べ方

金額の安さだけで決めることは避けてください。安い理由が、作業範囲の狭さにある場合があります。反対に、高いから安心とも限りません。範囲と金額を並べた表をつくり、同じ土俵で比べるのが基本です。

判断③:やめる時期(いつ見直すのか)を契約前に決める

「やめる時期」と聞くと、後ろ向きに感じる社長もいます。しかし、始めるときに終わり方を決めておくことは、安心して頼むための準備です。見直す日が決まっていれば、「続けるか迷う」期間が短くなります。

契約日目的・上限・見直し日を書く3か月作業の進み具合を確認6か月数字を見て続けるか判断12か月更新・縮小・終了を決める見直し日はカレンダーに入れ、業者ではなく社長が主催します日付は目安です。業種や契約の中身に合わせて、前後させて構いません

見直しの日は、3か月・6か月・12か月を目安に置くと進めやすいです。ただし、期間は業種や取り組みの内容で変わります。たとえば、検索対策のように効果が出るまで時間がかかる取り組みでは、見直しの間隔をやや長めに置くこともあります。

見直し日 見ること 社長の判断の例
3か月 約束した作業が進んでいるか。連絡や報告が決めたとおりに来ているか 進んでいれば続ける。遅れや連絡の不備があれば、改善を求める
6か月 目的に近づく数字が動いているか。費用が上限内か 数字が動いていれば続ける。動かなければ、原因の説明を受ける。説明が不十分なら縮小を考える
12か月 1年分の成果と費用の合計。次の1年に続ける価値があるか 更新・縮小・終了の3択で決める。更新するなら、目的と上限を見直す

撤退の条件を、先に書いておく

見直しの日に迷わないために、「この条件なら縮小または終了する」という線を、契約前に書いておきます。例を挙げます。

  • 半年たっても、報告の数字の意味を業者が説明できない
  • 決めた上限を超える提案が、事前の相談なしに出た
  • アカウントの名義や管理者の権限を、自社に渡してもらえない
  • 連絡への返事が、決めた日数を超えて続けて遅れる

これらは、業者を責めるための条件ではありません。双方が、同じ線を見て進めるための取り決めです。契約書の解約条件も、あわせて確認しておいてください。

すでに乗り換えを考えている場合は、ホームページの制作会社を変えたいときの進め方に、費用や注意点がまとめてあります。

任せてよい作業を、安心して任せるための分担表

判断を手元に残したうえで、作業は広く任せて構いません。作業ごとに、任せやすさと、社長が最低限確かめることを整理しました。

作業 任せてよいか 社長が最低限確かめること
ページの制作・デザイン 任せてよい 目的に合う内容か。専門用語が多すぎないか
文章・記事の執筆 任せてよい(事実の確認は自社で) 自社の事実と合っているか。誇大な表現がないか
写真の撮影・入れ替え 一部は自社で 実際の社員や現場の写真は、自社が一番よく用意できる
アクセスの計測の設定 任せてよい 管理者の権限が自社にもあるか
検索対策の作業 任せてよい 約束の範囲と、やらないことを文章で確認する
広告の運用 任せてよい(上限は社長) 月ごとの広告費の上限と、止める条件
月次の報告 任せてよい 見る数字2〜3個が、毎月同じ形で届くか
サーバー・ドメインの契約 名義は自社 契約者名が自社か。更新日はいつか
目的・予算・やめる時期 任せない 社長が決めて、紙に書く

特に、検索対策(SEO)を任せる場合は、「約束の範囲」を文章にしておくことが大切です。順位の保証をうたう提案には、慎重に向き合ってください。検索結果の順位は、Google側の仕組みで決まるため、第三者が確約できるものではないと考えられます。詳しくはSEO対策代行とは?をご覧ください。

手放さない持ち物:アカウントと名義の確認リスト

判断の次に、手放してはいけないのが「持ち物」です。ここは社長ご自身の目で、名義だけ確かめてください。細かい操作は、担当者に渡して構いません。

持ち物 確認すること 自社名義でない場合の対応
ドメイン(ホームページの住所) 契約者名と、更新日、支払い方法 名義の変更を業者に相談する。書面に残す
サーバー 契約者名と、管理画面に自社の担当者が入れるか 管理者の権限を、自社にも付けてもらう
アクセスの計測・検索の設定 自社のアカウントに管理者として入っているか 業者のアカウントのみの場合は、自社を追加してもらう
Googleビジネスプロフィール(地図の情報) オーナー権限が自社にあるか 権限の移行を依頼する
納品データ デザインや写真のデータを、自社でも保管しているか 契約の中で、納品物の持ち主を確認する

名義の確認は、年に1回で足ります。更新日と支払い方法を、カレンダーに入れておくとよいです。

社長が1か月に使う時間は、30〜60分が目安

「全部を見る時間はない」と感じる社長のために、1か月の関わり方を示します。時間はあくまで当サイトの目安です。会社の状況によって変わります。

いつ 何をするか 時間の目安
毎月 担当者から一枚の要約を受け取る(見る数字2〜3個、費用、気になる点) 10〜20分
毎月 業者との確認の場に参加する。質問は3つまで 20〜30分
見直し日(3・6・12か月) 目的・上限・撤退の条件を見比べて、続ける・縮小・終了を決める 30〜60分
年に1回 名義と管理者の権限を確かめる 15分

時間を取れない場合は、担当者を一人決めて、要約の作成を任せます。担当者が社内にいなければ、外部の相談先に判断の整理だけ手伝ってもらう方法もあります。Web担当者を代行に頼むときの考え方は、Web担当者代行とは?にまとめています。

担当者に渡すチェックリスト(契約前・月次)

ここからは、社長がそのまま担当者に渡せるチェックリストです。操作の細かい部分は、担当者に任せて構いません。

契約前のチェックリスト

  • 目的を、誰から・何を・どのくらいの形で一文にまとめた
  • 月額の上限と、半年の総額を決めた
  • 追加費用が出る場合の取り決め(事前に社長へ相談)を文章にした
  • 3・6・12か月の見直し日を決め、カレンダーに入れた
  • 縮小や終了の条件を書いた
  • ドメイン、サーバー、各種アカウントの名義が自社であることを確かめた
  • 契約期間と、解約の申し出の期限を確かめた
  • 納品物(データ、デザイン)の持ち主を確かめた
  • 報告で見る数字を2〜3個に決めた
  • 連絡の窓口と、返事の目安の日数を決めた

毎月のチェックリスト

  • 見る数字2〜3個が、先月と比べてどう動いたか
  • 費用が上限内か。追加の請求がなかったか
  • 業者から、聞き慣れない提案が出ていないか
  • 連絡の返事は、決めた日数に収まっているか
  • 次の見直し日までの宿題が、進んでいるか

チェックリストは、印刷して使うと続けやすくなります。全部に丸がつかなくても、問題ありません。丸がつかない項目を、業者に聞く材料にしてください。

業者に聞く質問の例文(そのまま使えます)

質問は、社長の言葉で構いません。次の例文を、メールや打ち合わせで使ってください。聞くのは失礼ではなく、普通の確認です。

確認したいこと 質問の例
目的との関係 この作業は、私どもの目的(○○)に、どうつながりますか
費用 月額に含まれない作業は何ですか。追加で費用が出るのはどんなときですか
上限 月額の上限を○円と決めています。超える提案は、事前に相談いただけますか
報告 毎月見る数字を、2〜3個に絞って教えてください。その数字の意味も添えてください
見直し 半年後に見直す前提で考えています。どの数字が動いていれば、続ける価値があるといえますか
名義 ドメインやアカウントは、自社名義で管理できますか。管理者の権限を共有いただけますか
解約 解約するときの手続きと、申し出の期限を教えてください。データは返していただけますか

これらの質問に、分かりやすく答えてくれるかどうかは、会社選びの参考になります。説明を避けたり、「お任せください」だけで終わったりする場合は、慎重に考えてもよいかもしれません。

すでに「丸投げ」状態のとき:30日で立て直す手順

今の契約が、すでに第3段階(判断まで任せている状態)に近いと感じる方もいると思います。慌てる必要はありません。次の30日の流れで、判断を手元に戻せます。

期間 やること 担当
1〜7日目 契約書を読み返す。期間、解約の条件、自動更新、名義を確かめる 社長・担当者
8〜14日目 これまでの費用の合計を出す。月額と追加費用を分けて数える 担当者
15〜21日目 目的を一文で書く。上限を決める。見る数字を2〜3個に絞る 社長
22〜30日目 業者と確認の場を持つ。目的・上限・見直し日を共有し、必要ならば条件を見直す 社長・業者

話し合いの結果、条件が合わなければ、縮小や乗り換えも選択肢です。その際も、まず名義とデータを確保してから動くことが大切です。連絡が取れない場合や、手順が分からない場合は、制作会社と連絡が取れないときの対処が参考になります。

外注と内製の線引きに迷う場合は、Webマーケティング内製化 vs 外注の判断の枠組みが役に立ちます。

よくある質問

Webの外注を丸投げすると、必ず失敗しますか。

必ず失敗するわけではありません。作業を任せること自体は普通のことです。うまくいかなくなりやすいのは、目的・予算・やめる時期の3つを、社長が決めないまま任せたときです。この3つを紙に書いて業者と共有できていれば、作業を広く任せても大きくは崩れにくいと考えられます。

忙しくて、報告を読む時間がほとんどありません。どうすればよいですか。

社長が毎月読む必要はありません。月1回、30分前後の確認の場を設け、見る数字を2〜3個に絞ることをおすすめします。報告書は担当者が先に読み、社長には「続ける・直す・やめる」の判断材料だけを一枚で渡してもらう形が現実的です。時間は当サイトの目安で、会社の状況により変わります。

予算の上限は、どのくらいで決めればよいですか。

売上や利益、ほかの経費との釣り合いで決めるものなので、一律の金額はお示しできません。決め方の目安は、「最初の半年で使ってよい総額」と「月額の上限」の2つを先に書くことです。見積もりの金額は会社ごとに大きく異なるため、複数社から取って幅を知ってから決めると安心です。

契約してしまった後でも、立て直せますか。

多くの場合、立て直せます。まず契約書で期間・解約の条件・アカウントの名義を確認し、次に目的と上限を書き出して業者に伝えます。連絡が取れない、名義が先方になっているなどの場合は、専門家への相談も選択肢です。法律上の判断が必要なときは、弁護士などにご相談ください。

丸投げをやめて内製(自社で行うこと)に戻すべきでしょうか。

戻す必要はありません。内製か外注かという二択ではなく、「作業は外注、判断は自社」という分け方が基本です。人手や時間に余裕がなければ、外注のまま判断だけ持つのが現実的です。内製と外注の比べ方は、Webマーケティング内製化 vs 外注の判断表もご覧ください。

まとめ:作業は任せて、3つの判断は社長の手元に

Webの外注で失敗する会社に共通するのは、業者の選び方よりも、社長が持つべき判断が空白のまま進むことでした。任せてよいのは作業です。手放してはいけないのは、次の3つの判断です。

  • 目的:誰から、何を、どのくらい得たいのかを一文で書く
  • 予算:月額の上限と、半年の総額を決める
  • やめる時期:3・6・12か月の見直し日と、縮小の条件を決める

加えて、ドメインやアカウントの名義は自社に持ってください。報告で見る数字は2〜3個に絞ります。この2点を心がけると、丸投げの不安はかなり小さくなります。

まず今日できることは、一枚の紙に、目的・上限・見直し日の3つを書いてみることです。完璧でなくて構いません。書いた紙を見ながら、今の契約や、これから頼む業者との話を進めてください。

SEO対策の代行を検討されている場合は、SEO対策代行とは?任せられる作業と費用、見積もりの比べ方もあわせてご覧ください。

契約の前に、まず1回だけ確かめたい方へ

今のサイトと、その裏側(サーバー・ドメイン・制作会社との契約)をまとめて点検するホームページ総点検(55,000円・税込、契約なし)があります。人を雇う場合や、今の社員が兼務する場合との費用の違いは、費用比較にまとめています。

相談の入口

今の外注先との関係や、これから頼む範囲の線引きに迷われている社長は、お気軽にご相談ください。目的・予算・見直し日の整理から、一緒に進められます。まずは状況をお聞かせいただくだけで構いません。

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